急に襲ってくる吐き気や嘔吐、下痢などの症状。
これはもしかして、感染症胃腸炎?
明日も仕事なのにどうしようと焦りつつ、辛い症状でどうすればいいのか困っている方へ、仕事は休むべきなのか、治療はどうなるのか、詳しく説明します。
感染症胃腸炎の原因はいろいろありますが、ウイルスが原因です。
まずは体内のウイルスを排出することが大事で、ウイルスが出ていってくれれば、症状も治まってくるでしょう。
Contents
これは感染症胃腸炎?どのような症状が出るか
感染症胃腸炎とは、ウイルスなどに感染することによって胃腸炎の症状を起こす病気の総称です。
多くは、秋から冬にかけての寒い時期に流行しますが、最近では夏場でも起こることがあるので、注意が必要です。
感染する細菌、ウイルスの種類
- ノロウイルス
- ロタウイルス
- 腸炎ビブリオ
- サルモネラ菌
- 大腸菌
- カンピロバクター
などで、ウイルス感染によるものが多く見られます。
ノロウイルスなどの主な症状
これらのウイルスに感染すると、以下のような症状がみられます。
- 吐き気、嘔吐
- 下痢、腹痛
- 発熱
- けいれん
乳幼児やお年寄りは、嘔吐したものを喉に詰まらせてしまうことがあるので、寝たまま吐かないよう、注意が必要です。
ウイルスの種類による違いもありますが、潜伏期間は短くて数時間、長くても1〜2日ほどですので、例えば夕食で食べた物に当たると、その日の夜か翌日朝には症状が出るでしょう。
嘔吐などの辛い症状は、2〜3日続きます。
症状がピークの時には、なかなかトイレから出てこれないかもしれません。
まれに、感染しても発症しない人や、なんとなく風邪のような、具合の悪さを感じるという程度でおさまる人もいます。
生ものなど食べ物から感染することが多い
感染経路は、加熱をしていない食べ物を食べた時や、加熱していない食材を触った手で、食器や調理器具を触ってしまうことからうつることが多いです。
特に、貝類を調理する時には注意が必要で、しっかり加熱して食べることと、貝を触った手で食器や他の食材を触らないようにしてください。
また、感染症胃腸炎は非常に強力な感染力を持っているので、簡単に人から人へ移ります。
一人が発症すると、その人から周囲の人へとうつっていくため、集団感染が発生しやすいです。
感染症胃腸炎になると仕事は行けない?
感染症胃腸炎は、調理の仕事などについていない限り、出勤停止になる病気ではありません。
しかし、非常に感染力が強いですし、大人でも辛い症状ですから、仕事は休まざるを得ないでしょう。
症状が出ているうちは休む
嘔吐や下痢などの症状が出ている時には、出勤どころではないと思います。
食事は取れませんし、起きているのも辛いでしょう。
いくら忙しくても、無理して出勤することはやめて、しっかり休んで治しましょう。
ウイルスは、唾液や吐いたもの、便などにも含まれています。
会社でもどしてしまうとか、下痢が止まらないなどまだ症状が出ている時、そのあとにトイレをしっかり消毒しなければ、他の人に移す危険が高いのです。
自分も辛いはずですし、周囲の人のことも考え、仕事は休みましょう。
症状が治まっても移さないように気をつける
症状が治まったら出勤しようと考えるでしょうが、治ったように見えても、1〜2週間ほどは体内にウイルスが残っているといわれています。
一定の期間は、まだ周囲の人にうつす危険がありますので、手を消毒したり、なるべく周囲の人と距離を置くなどして、うつさないように気をつけましょう。
感染症胃腸炎にかかったらどうすればいいか
気をつけているつもりでも、流行の時期にはうっかりウイルスに感染してしまうこともあります。
そんな時はどのような治療をするのでしょうか?
感染症胃腸炎に特効薬はない
残念ながら、感染性胃腸炎をすぐに治してくれる薬がないのです。
嘔吐や下痢に応じた、いわゆる対症療法しかなく、ウイルスが体内から出て行くまで、辛い症状が続きます。
嘔吐などの症状はウイルスを排出するための体の防御反応ですから、症状があるうちは、まだ体が戦っている証拠。
症状が治まるまで、とにかく休養するしかありません。
食事はできる範囲でOK
嘔吐や下痢で、食欲もないでしょうし、とても食べられる状況ではないと思いますが、無理して固形物を取る必要はありません。
食べてもまた吐いてしまうという時は、水分補給だけにとどめておきましょう。
脱水症状にならないよう水分補給をしっかりする
数日、固形物を食べなくても、体への影響はあまりないですが、水分だけは別です。
嘔吐や下痢によって、体の水分が失われているので、水分補給だけはしっかりしてください。
水分が足りなくて脱水症状になってしまうと、命に関わります。
もし水分もとれないほどひどい状態なら、すぐに病院へ行きましょう。
特効薬はなくても、吐き気どめや点滴など、必要な治療をしてくれるはずです。
素人判断で市販の下痢止めを飲まないこと
下痢が続くと、体力も奪われますし、大人でも非常に辛いと思います。
家に下痢止めがあったら、飲みたくなると思いますが、それはやめておきましょう。
強い下痢止めを飲むことによって、ウイルスを体外に排出するのが遅くなってしまうからです。
結果的に症状を長引かせてしまうので、素人判断は危険なのです。
病院へ行けば、症状にあった整腸剤などを出してくれますので、自分で判断せず、受診をした方が良いでしょう。
感染症胃腸炎にかからないために普段の生活でやるべきこと
感染症胃腸炎は、大人でも非常に辛いです。
食事や睡眠もままならず、仕事どころではありません。
インフルエンザのように予防接種があるわけでもないので、普段の暮らしの中で予防策を取ることが大切です。
手洗いを徹底する
感染症を予防するには、まず手洗いが欠かせません。
胃腸炎を起こすウイルスは感染力が非常に高いです。
うっかりウイルスや細菌を触った手で、顔や食器を触ったりすると、ほんのわずかな量でもあっという間に感染してしまうでしょう。
胃腸炎が流行する季節はもちろん、普段から手洗いやうがいを徹底してください。
- 帰宅時
- トイレの後
- 調理の前後
- 食事の前
には、必ず石鹸で手を洗い、流水でしっかり洗い流しましょう。
できれば固形石鹸ではなく、液体石鹸を使うと、感染リスクを下げられます。
食材は十分加熱して食べる
胃腸炎が流行っている時には、生ものを食べるのは避けたほうが無難です。
食材は必ず加熱し、刺身などは食べないようにした方が良いでしょう。
特にあさりやしじみ、牡蠣など家庭でよく食べる二枚貝には注意が必要です。
食べる時は中までしっかりと加熱して食べるようにしてください。
調理器具も清潔にする
食材だけでなく、調理器具にもウイルスがつかないように、消毒を徹底することを心がけてください。
特に二枚貝を使った時には、調理の後に包丁やまな板を熱湯消毒するなど、ウイルスを残さないようにすることが大切です。
せっかく加熱調理をしても、調理器具にウイルスが残っていたらそこから感染します。
当然ですが、二枚貝を触った手もしっかり石鹸で洗うようにしてください。
家族が感染した時は特に注意
子供が保育園や幼稚園、学校などからもらってくることもありますので、そんな時は要注意です。
- タオルなどを共用しない
- 感染者に接する時はマスク着用
- 嘔吐物などを片づける時は使い捨て手袋を使う
- 嘔吐した後は塩素系の漂白剤などを使って徹底消毒
など、ウイルスを広げないよう気をつけてください。
まとめ:感染症胃腸炎は感染力が強い!仕事は休んで休養に専念
感染症胃腸炎で出勤停止となるかどうかは会社の規定によりますが、症状は非常に辛いものですので、おそらく仕事どころではないでしょう。
2〜3日はしっかり休養をとり、体力をつけてから仕事に復帰することをおすすめします。
感染症胃腸炎の特効薬はありませんが、辛い時には病院へ行きましょう。
症状に応じて、必要な治療をしてくれます。
胃腸炎が流行る季節には、手洗いやうがいを徹底し、調理器具を消毒するなど、感染しない工夫も必要です。

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。