最初に就職した会社で、定年まで勤め上げるということは、今後ほとんどなくなっていくことでしょう。
だからこそ、明確なキャリアプランを持っていないと、転職しながらキャリアアップしていくことが難しくなります。
また、女性は出産という大きなライフイベントを挟む場合もあり、仕事から一時的に離れる可能性もあります。
そのようなことがあっても、自分のやりたいことをやる、仕事もプライベートもどちらも大事にしていきていくためには、将来どのようなことを目標とするのか?を考えなくてはなりません。
女性が希望の転職を成功させ、自分の目標を叶えるために何が大切なのか、キャリアプランを立てるときのポイントについてお話しします。
Contents
なぜ転職活動でキャリアプランが大切なのか
漠然と、この先、こんなふうに働いていきたいというイメージは持っているかも知れませんが、それでは足りないのです。
もっと明確に、しっかりしたキャリアプランを立てておかなくてはなりません。
それは、なぜ転職をしなくてはならないのか、どのようなスキルを今後身につけていきたいのかということを考える上で、非常に重要だからです。
自分のやりたいことが実現できるかどうかがわかる
キャリアプランとは、自分が目標とするキャリアを手に入れるための計画です。
キャリアプランを立てることによって、いつどのようにして目標が達成できるのか、ということがはっきりわかるようになります。
プランを立てるにはまず目標、ゴールが必要になるわけで、必然的に
- 自分は将来何をしたいのか
- 自分はどうなりたいのか
ということを深掘りすることになります。
そうすると、例えば、「5年後には社内のWEBマーケティングの部門でトップクラスになりたいです。そして、10年後には業界で知らない人はいないというくらいの実力派WEBマーケターになるという夢があります。」というように、具体的にこれからの夢を語れるようになるでしょう。
具体的に考えられるプランなら、実現する可能性も高いです。
会社のキャリアパスとキャリアプランが一致するかがわかる
キャリアパス(career path)とは、キャリアの道筋、つまり、会社の中でどのような道筋を歩んでいくのかということを示す言葉です。
- 入社して3年目までは支店で経験を積む
- 次に本社での業務を経験する
- 5年目以上になるとプロジェクトチームのサブリーダー
- 10年目でマネージャー
など、どのような業務経験を積み、最終的にはどこを目指しているか?というコースだと考えると良いでしょう。
このキャリアパスと、自分のキャリアプランが一致していないと、「やりたいことができない!」ということになるのです。
つまり、自分の望みをはっきりさせておくことが企業とのミスマッチを防ぎ、自分の将来の夢を叶える一歩になるということです。
転職者の「やる気」が試される
面接の時に、キャリアプランを聞かれて、「よくわかりません」と答えることのないようにしたいものです。
キャリアプランがないと、具体的な目標も理想もなしに仕事をしている=意欲がない、と判断されかねません。
ただ、「そんな、語れるほどの崇高な理想なんて持ってない…」という人もいると思いますが、キャリアプランとは必ずしも高い目標である必要はないのです。
会社が求めている人とあなたのキャリアプランが一致すれば良いのであって、崇高な理想を掲げても、「うちの会社では、今そのようなポストを用意してあげることはできない」と思われてしまえば、採用にはつながりません。
例えば、事務職というのは、キャリアプランが立てづらい職種です。
しかし、営業事務、経理事務、貿易事務など種類はいろいろありますから、専門性を高めていく、様々なニーズに対応できるようにするといったように、やり方次第で「この人でないと!」と思ってもらえるような働き方はできるわけです。
秘書検定を受けたり、エクセルやワードのスペシャリストになったり、という方法もありますし、将来のキャリアアップを目指して今のうちからプログラミングを勉強するというのもいいでしょう。
自分が仕事で極めたいと思っていることについて語る、というのも立派なキャリアプランです。
女性が転職活動を始める前に考えるべきキャリアプランのポイント
女性は、結婚や出産といったライフイベントによって仕事のやり方が変わる可能性もあり、キャリアプランが立てづらい部分もあります。
もし、専業主婦ではなく、仕事を続けていきたいと思うなら、しばらく仕事を休んだとしても、また戻れるような道筋を考えておかなくてはなりません。
既婚か未婚か、子供の有無などによって、これからのキャリアプランは大きく違ってきますし、40代以降になると親の介護などの問題も出てきます。
もしかしたら、会社を辞めなくてはいけないこともでてくるかもしれない、ということを念頭に置いておきましょう。
今後の人生の計画をざっくりと考えてみて、5年後、10年後、こんな感じになっているかな?というところから、キャリアプランを考えます。
もしこれから結婚、出産が控えているとしたら、「安定している大きな会社」を選びがちですが、それは早計です。
子供がいても仕事を続けやすいかどうかは、会社の規模とはあまり関係がありません。
中小企業でも、女性が活躍してる会社はいくらでもありますし、大企業でも働きづらい会社はあるのです。
そうではなく、環境を求めるよりも、自由に動けるうちにキャリアアップできる会社を目指してキャリアプランを立ててみてはいかがでしょうか?
様々な経験を積み、新たなスキルをどんどん身につけておけば、出産後も会社に戻りやすいですし、場合によってはフリーランスとなって仕事をしていくことも可能となります。
ライフイベントによって辞めざるを得なくなる可能性も考慮して、今のうちにキャリアアップできるような道筋を考えてみましょう。
転職活動を成功させるためのキャリアプランの組み立て方
将来を見据えて、自分の希望を掘り下げていきましょう。
自分のキャリアプランと会社の求めるものが一致すれば、面接は成功!となりますが、そのためには具体的に、自分が本当にできることなのか?を考えます。
実現可能なステップなのかどうかを検証しながら、プランを組み立てましょう。
10年後の私はどうなっているか?
まずは、大きな目標を立てます。
10年後、どんなふうに働いていますか?
- 自分がプロジェクトのリーダーとなってヒット商品を開発したい
- WEBデザイナーとしてのスキルアップだけでなく、大きな仕事ができるような優秀なチームを作れるマネージャーになる
- コンサルタントとしての専門性を高め、ゆくゆくは若手を指導できる人材育成部門で活躍する
など、どの部署でどんな仕事をしているのか、どんな役職についているのかなど、具体的に書き出してみてください。
3年〜5年後の具体的な目標設定をする
大きな目標が定まったら、3〜5年後の中期目標を考えます。
さらに具体的な目標設定が必要です。
例えば、プロジェクトリーダーとなってヒット商品を開発するなら、リーダーになる前にマーケティング部門での経験が必要になることもあります。
最終目標の前に何が必要なんだろう?ということは、今目標としている人、その立場にいる人がどのような道を歩んできたかを調べるとわかりやすいでしょう。
大きな目標に向けて、いくつかの具体的な道筋を考えておくと、もし方向転換が必要になっても、柔軟に対応できます。
まとめ:転職活動では具体的なキャリアプランがとても大事!
女性は、結婚や出産によってキャリアプランを変更しなくてはならないことも出てきます。
変更してもやりたいことができるよう、複数のキャリアプランを具体的に考えておくことが大切です。
まずは10年後の大きな目標を定め、それに至る道筋をいくつか考えてみましょう。
そして、仕事の充実も大事ですが、プライベートを充実させることを考えて、複数のキャリアを身につけることを常に忘れずに!
会社を辞めることになっても、また働きたい!と思った時に戻れるようなキャリアプランを考えていきましょう。

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。