何故転職したいと思ったのか、それは今の職場に何らかの不満があるからだと思います。
しかし、その不満にだけフォーカスしていると、転職活動できっと苦労するでしょう。
転職活動がスムーズにいって、とんとん拍子に内定をもらえる人もいれば、半年以上かかっても内定1つもらえない人もいます。
転職で苦労するのは何故なのか、今回は失敗事例から学んでみようと思います。
不満から転職をしようと思うことは悪くないのですが、転職の目的を誤ると、失敗してしまうのです。
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今の会社への不満が原因で転職したらダメなの?
今の会社に満足しているなら、転職しようと思う人はあまりいないのではないでしょうか?
特に不満はないのだけれど、もっとスキルアップできる会社で頑張ろう!と思って転職する人もいますが、転職サイトのアンケート等で転職した理由を見ると、不満が占める割合が多いものです。
もちろん、表向きでは、不満があるとは言わないでしょう。
面接の時でも、前の会社の不満をぶちまけるようなことは、前向きではないと判断されて、内定にはマイナスになります。
しかし、不満がなければそもそも転職をしようなどと考えないわけですし、より良い環境を求めて移動しようと思うのは、ある意味人間の本能ですから、「会社への不満」を理由として転職することが悪いのではありません。
転職で苦労する人、同じような転職を繰り返してしまう人は、会社への不満を抱いたことが問題なのではなく、では次の会社ではどうしたいのか?という点を明確にしないまま逃げてしまうことが問題なのです。
こんなケースは転職で苦労する!やってはいけない転職
つまり、転職の目的が明確になっていないと、また「この会社は嫌だ」と不満を抱いて転職を繰り返すことになりかねません。
ですから、このような理由だけで安易に転職はしないでください。
人間関係が不満
人間関係を理由に転職を考える人が、一番多いのではないでしょうか?
パワハラを受けていて、しかるべき部署に訴えたにも関わらず、何ら環境が改善されないというのであれば、転職を考えても良いです。
しかし、
- 上司と合わない、上司が嫌い
- 同僚とうまくやっていけない
このような理由だけで転職しようとすると、きっと苦労します。
会社には、様々な年代の人がおり、それぞれ違った考え方を持っています。
考え方がぶつかることは当然のことで、むしろ違った意見を持つ人がいることが健全な組織です。
しかし、やる気を起こさせてくれる、尊敬できる上司の下につくことはとても幸せなことですが、そんな人ばかりではありません。
上司に不満があるなら、自分なりにしっかり勉強して反論するくらいのことができるようにならないと、仮に転職が成功しても、また人間関係の不満で転職したいと思うようになるでしょう。
評価されないことが不満で転職
頑張っているのに、適切に評価されていないというのは、大きな不満になるでしょう。
しかし、評価するのは機械ではなく、人。
上司によって評価が変わってくるものだということを忘れていませんか?
つまり、同じ仕事をしても、Aという評価をする上司もいれば、Bという評価をする人もいるのです。
相手はどんな点を評価するのか?という、評価する側の視点も考えずに、「私はこんなに頑張っているのに!」と主観だけで不満を持ってしまうと、転職しても同じことを繰り返す可能性が高いです。
評価は人がするものなので、思い通りにはならないです。
それでも、どんな風に仕事をすれば評価が上がるのかな?と柔軟に考えられるようになることが必要です。
やりがいが感じれらないことが不満
仕事が単調だったり、慣れてきてしまって面白みを感じなくなった時、仕事に対するやりがいがないと感じてしまうことがあります。
仕事に新鮮味がなくなってくると、新しい仕事をしたくなると思いますが、仕事のやりがいというのは自分で見つけるものです。
仕事を変えたらやりがいを感じられるようになるというのは、一時的な気の迷いであることが多いです。
まだその会社で、できることがきっとあるはず。
やれるだけのことをやりきった、次のステージに進もう!と思うくらい仕事を頑張ったかどうかを考えてみてください。
他人と比べて不満を持っている
今の会社への不満というよりは、人と自分を比べて、自分の仕事が全然充実していないと感じた時、転職を考える人がいます。
友人の話などを聞いていると、
- 私もあんな風にキラキラして仕事をしたかった
- 同じ年代なのに、どうしてこんなにお給料が違うんだろう
- ほんとはこんな仕事をしたいのではなかった
などという思いが沸き起こってくるのですが、それは他人と自分を比べてしまったから、というだけのことが多いのです。
しかし、冷静に考えてみてください。
転職したら、その友人と同じようになるのでしょうか?
友人の話の良い面だけを見て転職をしても、きっとうまくいきません。
やりたいこととできることの区別ができていない
第一志望の会社に入れなかった、という人によく見られる転職理由ですが、「私は本当は違う仕事がしたかった」というもの。
夢を持つことはとても大切ですし、やりたい仕事をやろうという気持ちも大切です。
しかし、今の会社は縁があって入社した会社です。
この会社で活躍してくれるだろうと、あなたの能力を見込んで、採用してくれたのです。
ですから、自分がここでどんな力を発揮できるのか、自分ができることをきちんと見極めておかないと、ただ「こんなことがしたい」という理由で転職活動を始めても、きっとうまくいかないでしょう。
採用とは、社員という商品を買うようなものです。
「わが社にとって価値がある」と感じてもらえなければ採用はされないわけで、「自分にはこんなことができます!」というアピールポイントがなければ、転職は失敗します。
やりたいことを追求するのはいいのですが、それと「できること」は違うのです。
不満が原因でもいい。転職で失敗しないコツがある!
では、どうすれば転職活動を成功させられるのでしょうか?
転職を考えたきっかけが不満でも大丈夫、このようにして転職活動を始めれば、きっと成功します。
今の会社で成果を出してから転職する
先ほども話した通り、会社にとって「この人は価値がある」と感じてもらえなければ、採用はされません。
もし、今の会社で特に何もしていないなと思うなら、なんでもいいので「こんなに頑張りました!」と胸を張って言えるような成果を出しましょう。
私はこれだけのことをやってきたといえる仕事の成果があれば、転職活動が楽になります。
次の会社で、会社にどう貢献できるのかというアピールにもつながります。
自分にできることは全てやってみる
例えば、適切な評価をしてもらえないと感じている人。
上司が何を求めているのか、しっかり考えてみたことはあるでしょうか?
自分が頑張っているつもりでも、相手が求める結果を提供できなければ、どんなに頑張っても評価はされないのです。
お客様が求めているものを売るというのは、ビジネスの基本ですが、これは実は会社員にも当てはまること。
上司が「こんなことをしてほしい」と思っていることをしっかり汲み取り、望まれている仕事を提供することによって、評価が上がるのです。
また、人間関係の不満を抱いている人は、「自分は悪くない」と考えていませんか?
人間関係は、どちらか一方が悪いということは少ないもので、振り返ってみると、自分にも反省点があるというのはよくあることです。
良い悪い、ということだけで判断するのではなく、「自分がこんな風に対応したら、より良い関係が築けるかな?」というように考えてみてください。
相手によって、臨機応変に対応を変えられると、人間関係が円滑になりますし、転職してもきっと役に立つでしょう。
今の自分の市場価値を冷静に分析する
ただ不満から逃げるためではなく、より良い環境で仕事をしたいから転職を考えるのだと思います。
それならば、自分を高く買ってくれる会社を見つけなければ、今よりも環境が良くなることはありません。
今の自分に何ができるのか、どのくらいの年収をもらえるスキルを持っているのか、一度冷静に分析してみます。
適正年収を調べてくれるサイトがありますので、いくつか利用して、今のスキルが市場ではどのくらいの評価が得られるのか知っておきましょう。
もし、適正年収が今より下がるなら、今は転職のタイミングではないのでしょう。
もっと今の会社で頑張ってスキルアップし、経験を積んでから転職活動を始めた方が良いということです。
タイミングを誤ると失敗しますから、不満をエネルギーに変えて、何が何でも転職するんだ!という気持ちでスキルアップに力を入れてください。
まとめ:転職活動で苦労しないためには、不満だけにフォーカスしないこと
転職しようと思うきっかけは、不満であることが多いです。
給与や休日、人げ関係など、転職理由のほとんどが、今の会社への不満であるといってもいいくらいです。
しかし、その不満だけを抱えて安易に転職活動を始めてしまうと、苦労することになります。
不満が原因でも良いのですが、だから次の会社ではどうしたいのかを考えて、きちんと成果を出してから転職するようにしましょう。
できることをやりきって、自分にできることをしっかり見極めてから転職活動を始めれば、きっと成功します。

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。