人の悩みは8割が人間関係だといわれるほど、人間関係で悩んでいる人は多いです。
しかし、そんな悩みで転職をしてもいいのだろうか?と、また新たな悩みで頭を抱えている人もいるでしょう。
転職しても人間関係の悩みが解消できる保証はないですし、かといって今の会社で働くのも辛い。
どうしたらいいんだろう?と悩んでいる人へ、人間関係の悩みで転職をしてもいいのかどうか、その目安についてお話しします。
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人間関係が原因で転職を繰り返してしまう人の特徴
人間関係で悩んで、「もう転職しかない!」と思いつめて、転職を繰り返してしまう人がいます。
確かに、理不尽なことばかり言う上司や、大したことないのにクレームばかりつけてくる顧客がいたら、逃げ出したくもなるでしょう。
しかし、それは本当に問題の解決になるのでしょうか?
人間関係で悩んで辞めてはいけないということではありません。
転職を繰り返す人は、人間関係で悩むことが問題なのではなく、「辞めればなんとかなる」と考えがちなことが問題なのです。
確かに、逃げ出したいほど辛いという思いをしている人もいるでしょう。
体調不良を感じている人もいるかもしれません。
そんな時は、いち早く逃げることも必要です。
しかし、社会で生きていく以上、人間関係と無関係で生きていくことはできません。
今の会社を辞めても、次の会社できっと同じように人間関係で悩むことはでてきます。
色々な人が働いているのですから、当然のことでしょう。
その可能性を考えず、「この人とは合わない、やってられない、転職しよう」と安易に考えることだけは避けなくてはなりません。
そうしないと、いつまでたっても人間関係の悩みは解消されず、転職を繰り返すことになるでしょう。
人間関係の悩みは軽くなる!試してほしい4つのこと
とはいえ、人間関係が辛いのに、そこで働き続けなくてはいけないということはありません。
人間関係を理由に転職するのはありです。
ただ、いきなり辞めてしまう前に、やってほしいことがいくつかあるのです。
自分ができるだけのことをまずやってみて、それでもうまくいかない時に、初めて転職を考えます。
この、「できるだけのことをする」というのがとても大事。
この経験を積んでおけば、次の会社で嫌な出来事に出会っても、解決策を見つけられるようになるからです。
1.心が疲れているならまず休む
パワハラ上司に毎日怒られてばかり。
そんな環境にいると、だんだん心が麻痺してきます。
正常に物事を考えられなくなってきますので、転職に関しても、良い判断ができないでしょう。
そんな時に、辞めてはいけません。
本当は辞めなくてもいい解決策があるかもしれないのに、それを見つける「心の体力」が足りていないからです。
疲れた、仕事に行きたくないという思いに支配されているなら、一度仕事を休みましょう。
数日、できれば1週間くらい、体調不良を理由に休みを取ります。
規則正しい生活をしつつ、しっかり睡眠をとって、美味しいものも食べましょう。
心が元気になってくると、このままこの会社で仕事を続けていいのだろうかと、冷静に考える心の余裕が生まれてきます。
2.「嫌だ!」と思う気持ちと向き合ってみる
この人が苦手だ!と一度思い込んでしまうと、何から何まで嫌になってしまう人がいますが、それは少しもったいないです。
あなたに対して、いじめまがいのことをしてくるなら問題ですが、単なる価値観の違いから意見が食い違っているだけという可能性もあるからです。
一方的に自分が相手を嫌っているだけのこともあります。
一歩下がって、自分の気持ちを客観的に見てみてください。
そうすると、ちょっとした誤解で人間関係がこじれてしまっただけなんだと思えることもあります。
3.周囲に相談してみる
今、自分が抱えている辛い気持ちを聞いてくれる人が、身近にいないでしょうか?
上司や同僚でなくてもかまいません、全く仕事とは関係のない友人でもいいのです。
話を聞いてもらい、心に溜まったものを吐き出すと、気持ちがスッキリすることもあります。
また、悩んでいる時というのはどうしても視野が狭くなりがちなので、人から客観的な意見をもらうと、「そういう考え方もあるか」と、少し冷静に考えられるようにもなります。
もちろん、信頼できる上司がいれば、積極的に相談してみてください。
「もっといい仕事をしたいと思っているけれど、人間関係で悩んでいる」と話をすれば、きっと良いアドバイスがもらえるでしょう。
場合によっては部署異動を願い出ることができるかもしれません。
悩みは、一人で抱え込まないことが大切です。
4.自分でできることをやってみる
人間関係というのは、どちらにもなんらかの原因があって、こじれていることが多いものです。
どちらか一方が悪いというよりは、ちょっとしたボタンのかけ違いで、誤解を招いてしまったことから、どんどん悪化していくのです。
そんな時は、せめて自分だけは歩み寄るようにしてみましょう。
相手が悪いと決めつけるのではなくて、
- なぜあの人はこんなことを言うのだろう
- なぜ自分に対して、このような態度をするのだろう
と、考えてみるのです。
その上で、もし自分にも非があったなと思うことがあれば、素直に謝りましょう。
非があるとは言えないまでも、誤解を招くようなことをしてしまったと思えば、今後の言動に気をつけて、相手と理解しあおうという姿勢で話をすることが大切です。
いくら考えてもよくわからないというときは、正面から聞いてみることもおすすめします。
意外と大したことのない理由だったり、相手はそんなつもりがなかったということがわかれば、関係改善のきっかけになるでしょう。
人間関係の悩みによる転職を成功させるには?
人間関係の悩みで転職するときに大切なことは、新しい環境に移ることで悩みが解消するかもしれないし、しないかもしれないということを理解しておくことです。
こんな嫌な人は他にいないだろうと思うようなひどい上司から逃げたつもりなのに、次の会社にも同じような人がいた、というのはありえることだからです。
どちらかというと、転職しても同じような人間関係の悩みを抱える人の多いので、「また同じことが起こるかもしれない」という気持ちを持っておきましょう。
人間関係の悩みで転職を繰り返さないようにするためには、同じような人がいたとしても、新たな環境で受け入れられるよう自分から良い人間関係を築く努力をし、良い仕事をしていこうという強い決意が必要です。
自分が仕事で一番大事にしたいことは何か?
これから仕事を続けていく上で、自分が大事にしたいと思っていることを考えてみましょう。
- スキルアップして確実に実力を上げていく
- とにかく給料をアップさせたい
- 共感できる企業理念、社長の考えなどに沿って仕事をしたい
- 結婚、出産しても安定的に長く働きたい
など、仕事に求めるものは人それぞれだと思います。
人間関係の悩みを理由に転職するとしても、それをいったん脇に置いて、転職する理由を「仕事」を中心に考えてみるのです。
仕事にフォーカスしているので、人間関係のことに目が行きにくくなるというメリットがありますし、本当に働きたいと思える会社を見つけることができるでしょう。
新しい職場でチャレンジする気持ちがあるか
人間関係の悩みで転職をしたいと思うとき、それが単に、今の環境が変わればいいと思っているのか、それとも、気持ちも新たに頑張ろう!と思っているのか、それを自問自答してみましょう。
なぜなら、環境さえ変わればなんとかなると思っているなら、また同じことに出会った時に転職という選択をしがちになり、職を転々とする人生を歩むかもしれないからです。
そうではなくて、新しい環境で心機一転頑張ろう!という決意が必要です。
「逃げ」を繰り返さないようにするためにも、人間関係の悩みはどこへ行ってもついてくるものだと割り切り、チャレンジする気持ちで転職活動に臨んでください。
企業研究を徹底してすること
若い人が中心の会社なのか、それとも幅広い年代の人が働いているのか、年配の人が多い会社なのか。
そういったことも含めて、企業研究を徹底して行うことは非常に重要です。
安易に転職を繰り返す人は、企業文化や企業風土といったところまでしっかり調べることなく、給料や休日などの労働条件だけで会社を選ぶので、同じ悩みを抱くことが多いからです。
どんな人が働いているのか、場合によっては見学させてもらうといいでしょう。
実際にその会社の中を見せてもらえれば、ホームページなどではわからない雰囲気を肌で感じることができます。
その時に、こんな雰囲気の職場なら楽しそうだなと感じるか、何か嫌だなと違和感を覚えるか、その違いを知るだけでも、転職活動には役立つでしょう。
また、当然ですが、企業理念や経営方針などもしっかり調べて、本当に「ここで働きたい!」と思える会社なのかどうか、確認をしてから応募するようにしましょう。
まとめ:やるべきことをやってからなら人間関係の悩みでの転職はあり
人間関係の悩みは、おそらくどの会社に行っても付きまとうでしょう。
完全に悩まなくなることはありません。
ですから、単に「この上司は嫌だ」というような気持ちで転職をしても、また次の会社で同じ悩みを抱えることになります。
そうならないように、自分の気持ちと向き合い、時には人にも相談をして、関係改善のためにできるだけのことをやってみましょう。
それでも解決しないときは、転職はありです。

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。