転職活動をする際に、忘れてはならないのが仕事選びの軸です。
やりたい仕事が漠然と決まっていても、行きたい会社が決まらないとか、いろいろ受けてみたけれど、しっくりくる会社がないと悩んでいるなら、それは仕事選びの軸がぶれてしまっている可能性があります。
では、どうすれば仕事選びの軸をしっかりさせることができるのか、もう一度原点に戻って考えてみましょう。
どんな会社で働きたいのか、どんな仕事をしていきたいのか。
今後の生き方を考える上でとても大切なことなので、少し時間をとって、じっくり考えてみてほしいです。
Contents
仕事選びの軸とは?なぜ必要なのか?
仕事選びの軸とは、仕事や会社を選ぶときの自分の価値観や基準のことです。
軸には、「物事のかなめ」という意味がありますが、まさに転職活動で一番大事な部分なのです。
仕事選びの軸は人によって違うもの
仕事選びの軸を決めるにあたり、「これが正解」というものはありません。
仕事をしていく上で何を大事にしているかは、人それぞれだからです。
やりがいを感じながら仕事をしたい人もいれば、プライベートを充実さえたい休みを取りやすい仕事がいいと思う人もいます。
仕事で何を重視したいのか、これだけは譲れないと思うものが、あなたの仕事の軸になります。
仕事選びの軸がないと自分の価値観にあった会社を選べない
仕事選びの軸が必要な理由は、仕事の種類も会社の数も膨大な数があるからです。
その中から、自分が本当にやりがいを感じる仕事を探したり、この会社に入ってよかったと思えるような環境を見つけるには、自分が何にやりがいを感じるのかがわかっていなくてはなりません。
なんとなく雰囲気で会社を選んでしまうとか、給料が良さそうだという理由だけで選んでしまうと、入社してから「こんなはずじゃなかった」と感じてしまうでしょう。
仕事を始めてから後悔をしないように、自分の価値観や基準を第一に考えて、それと合致する仕事、会社を選ぶことが大事なのです。
企業の求める人材とのミスマッチをなくすことにもつながる
仕事選びの軸については、面接の時に聞かれることがありますが、これは採用する側としても、きちんと自分なりの考えを持っているのかどうかを確認したいからです。
軸をしっかり持っていれば、それが企業が求める人材かどうかも判断しやすく、価値観が合えば採用となりますし、合わなければ今回は見送る、といういことになるでしょう。
採用とならなかった場合でも、それが良くないということではありません。
自分軸を持っていることによって、入社してから「求めていた人材と違った」ということがなくなりますので、お互いのためになることなのです。
仕事選びの軸を見つけるときに考えるべき3つのこと
仕事選びの軸なんて、考えたこともなかったという人もいると思います。
具体的に、どのような手順で見つければいいのか、軸を探すためのヒントをご紹介します。
1.仕事を通じて自分が実現したいこと
今後の生き方にも通じますが、仕事を通じて自分がどうなりたいのか?ということ考えてみます。
- キャリアを積んで○○になりたい
- スキルアップしてこんな仕事にもチャレンジしてみたい
- 社会の役に立つような仕事がしたい
など、自分が仕事を通じて何をしてみたいのかを思いつくだけあげてみてください。
最初は漠然としていても、書き出しているうちにはっきりしてきます。
誰にも見せるものではないので、自分の気持ちに正直になってみましょう。
2.どのような会社で働きたいのかを考える
仕事の中身も大事ですが、働く場所も大切です。
- 理念に共感できる会社がいい
- こんな考え方の社長の下で働きたい
- 得意の英語を活かせる外資系の会社がいい
といったように、自分が働きやすいと思う環境についても、思いつくことを書き出してみます。
3.ライフワークバランスや働く環境
仕事の中身も大事ですが、プライベートとうまく両立できることも重要だと考える人もいると思います。
- 今より給料がいい
- 残業が少ない
- 3歳を過ぎても時短制度があるなど働くママにとっていい環境がいい
など、勤務条件についての希望も考えてみましょう。
たくさん書き出して順位をつけてみる
軸の考え方について3つご紹介しましたが、最初のうちはどの分野かということはあまり考えず、どうやって働きたいか、自分が思うことをどんどん書き出してみます。
それから、書き出した内容を3つの分野に分けてみると、自分がキャリアアップを重視しているのか、それともライフワークバランスを重視ているのか、もっとも大事にしたい分野がわかると思います。
さらに、それぞれの分野の中で優先順位をつけてみると、「これだけは譲れない」という自分の基準がわかりやすくなります。
仕事選びの軸が見つからない人へ。徹底的な自己分析を!
やりたいことを書き出せと言われても、その「やりたいこと」がわからない!と悩む人は少なくありません。
そんな時は、自己分析を徹底してやってみましょう。
自己分析は、面接などでも役に立ちますから、自分を深く知るいい機会だと思ってぜひやってみてください。
10年度、どんな自分になっていたいか?
10年後、もっと責任のある仕事を任されるような地位にいたいと思うか、子育ても少し落ち着いているはずだから、これまでできなかった分野の仕事にもチャレンジしたいと思うか。
様々な未来像があると思いますが、どんな風に生きていたいのかということを考えてみてください。
もしかしたら、漠然と海外で暮らしてみたいとか、フリーランスになって自由に働きたいと思うかもしれません。
目先の仕事ではなく、もっと先の未来像を考えることで、逆算して今やるべきことを探っていく方法です。
どんな仕事、会社を選べば、理想とする10年後に到達できるのかを考えてみましょう。
その仕事についたらモチベーションが上がるか?
好きな仕事と得意な仕事は違います。
得意なことを選べば、自分の才能を発揮しやすく、仕事の成果も上げやすくなるでしょう。
しかし、得意なことをやっていたら楽しいかというと、そうではない場合があります。
自分はどんな仕事ならワクワクするのか、やる気が出るのか、興味の持てる分野から探していくというのも一つの方法です。
どんなことでモチベーションが上がるかわからない時は、逆を考えてみるといいでしょう。
やりたくないこと、モチベーションが下がることを徹底的に除外していくと、残ったことの中から、やりたいことが見つかるかもしれません。
一生続けていける、続けていきたいと思える仕事か
まだまだ、社会人生活が続きます。
定年が徐々に延長され、今は60歳を過ぎても働けるようになりました。
これからは、さらに伸びる可能性がありますから、長く続けていきたいと思う仕事なのかどうかも大事です。
今は、人がやっていた仕事がどんどんAI化されていて、実際に仕事が減ってきている業種もあります。
やりたいと思う仕事でも、もし機械化の波が押し寄せているなら、10年後にはその仕事がなくなっているかもしれません。
自分が続けていきたいと思えるかどうかと、実際になくならないであろう仕事かどうかを考えてみるといいでしょう。
まとめ:仕事選びの軸をしっかり考えてから転職活動をしよう
仕事選びの軸とは、自分の価値観や仕事を選ぶときの基準とすることです。
仕事をしていく上で、何を重視するのか、自分が大事にしていることは何かということを考えてみるということです。
軸がぶれていると、会社が求める人材とのミスマッチも起こり、入社してから「こんなはずじゃなかった」となりかねません。
後悔しないように、徹底的に自己分析をして、自分が大事にしている価値観、これからやりたいことなどをはっきりさせてみましょう。
そうすれば、軸は自然と定まります。

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。