身の回りのものを必要なものと不要なものに分けて、すっきり処分する断捨離。
実はこれ、人間関係のリセットにも使える考え方であることをご存知でしょうか?
今回は、人間関係を断捨離する方法やその思わぬ効果についてご紹介します。
Contents
人間関係の断捨離とは?
人間関係の断捨離
そもそも断捨離とは、2009年にやましたひでこ氏が出版した「新・片づけ術『断捨離』」の中で提案された考え方です。
ものへの執着心を捨て不要なものを減らすことにより、生活の質を向上させ、心の平穏や運気の向上などが得られるとされています。
断捨離のそれぞれの漢字には、以下のような意味が込められています。
・「断」とは、入ってくる不要なものを断つこと
・「捨」とは、家にあるガラクタを捨てること
・「離」とは、ものへの執着から離れること
本著は出版から10年以上経ちますが、累計は優に300万部を超え今なおものを整理する際の指針となる考え方として支持されています。
人間関係の断捨離についても基本となる考え方は変わりません。
新たに関係が築かれそうな相手について、自分が不要だと思えば関係を構築する必要はありません。
相手が物ではなく人であるため、物の断捨離のように機械的に断つことはできませんが、波風の立たないように静かに関係を断つ必要があるでしょう。
また、既に築かれている人間関係においても、自身が不要だと感じるものについては関係を整理する必要があります。
そして、物にも人にも通じる断捨離の極意が、執着心を手放すことです。
物への執着心を手放すことはイメージしやすいですが、人間関係の断捨離を実行する場合には人への執着心を手放す必要があります。
抵抗を感じる人もいるかもしれませんが、人間関係の断捨離にはメリットがあるのも事実です。
人間関係を断捨離するメリット
良好な関係を続けられる人とだけ交流を持つことは、人間関係からのストレスを大きく軽減することができます。
ストレスの少ない毎日は、それだけで楽しくなるもの。
楽しい日々が続くとポジティブな思考を持つことができるので、自分の内面をも良好に保つことにつながるのです。
人間関係の断捨離では特に「離」の部分に抵抗を感じる人が増えます。
その理由は、人への執着心を手放すことは、集団でしか生きることのできない人間の本能とは逆らっているからだと言えるでしょう。
しかし、冷静になって考えると、執着しなければ続かない人間関係は真の関係とは言えないことがわかるでしょう。
家族や親友と呼ばれる本当に大切な人との関係は、互いに必要としているタイミングで連絡を取れば、それがどれだけ久しい連絡であっても良好な関係を構築することができるものです。
断捨離をすれば、自分にとって本当に大切な人が明確化できます。
無理のない人間関係を大切な人物とだけ築けることは、限りある人生においては賢明な選択だと言えるでしょう。
次の章では、具体的な人間関係を断捨離する方法についてご紹介します。
人間関係を断捨離する方法
自分の心の声に耳を傾ける
まずは、自分の素直な心の声に耳を傾けてみましょう。
しばらく一人になり、今広がっている人間関係を考え直します。
ポイントは、自分の心に素直になり正直にどうしたいか?を考えることです。
一人で焦らずじっくりと考え抜くことが重要です。
焦ると選択を間違いやすく後々後悔することもあるでしょう。
焦らずに冷静になる方法には、ノートに自分の考えを書くことが挙げられます。
紙に自分の思いを書くと第三者的な目線で冷静に自分の思いを見つめることができるからです。
いざ真っ白なノートを目の前にすると、頭が混乱して何を書けばいいのかわからないという人もいるでしょう。
そんな人におすすめなのは、しばらく何も考えずに目をつぶって心を落ちるける方法です。
瞑想と呼ばれるこの方法を行うと、心や頭が驚くほどリフレッシュされます。
一度チャレンジしてみてくださいね。
自らの不要な連絡を断つ
断捨離をする人間関係を決めたら、自分が付き合いたい人意外との連絡は控えるようにしましょう。
特に、自分からの連絡は一切取らないように心がける必要があります。
SNSでつながっている場合やグループ単位での連絡場所があるケースもあるでしょう。
そうした場合にはタイミングを見つけて「忙しいから連絡が途絶えがちになる」と一言添えておくとスムーズに距離を取ることができます。
大人同士の付き合いであれば「忙しい」と断りを入れておけば必要以上に問いただされることはないでしょう。
物の断捨離とは違い、人間関係の断捨離は短期間で整理することができません。
短くとも半年から、1年程度は時間がかかることを想定してゆっくりと整理していくと大きなトラブルを起こさずに断捨離ができます。
新たな人間関係とは適度な距離を保つ
どれだけ断捨離をしっかりしても、生きている以上は必ず新しい人間関係を持つことになります。
新たな人間関係でも断捨離をしたくなる間柄になってしまうと、非常なストレスを抱えかねません。
新たな人間関係で意識したいのは、適度な人間関係をキープすることです。
家族や親友のような関係を10割としたら、新たな出会いでは2〜3割程度のつながりを意識するとスムーズです。
適度な付き合いを続けているうちに、もっと仲を深めたいと思う相手も出てくるでしょう。
そうした場合にのみ、徐々に4割、5割と関係を深めていくのがおすすめです。
人間関係の断捨離で得られる効果
1:自分の人生を生きることができる
自分が望まない人間関係にストレスを抱えていると、自分の人生を生きられない危険性があります。
大切な時に邪魔をされていると感じたり、相手がいることだけでネガティブな感情に支配されてしまうこともあるでしょう。
望まない人間関係があるだけで、本来ならスムーズにそしてポジティブに進められていたこともうまくいかなくなるものです。
人間関係は断捨離できるため、自分の人生を棒に振ってしまう前に、望まない相手との関係はスッキリ整理するようにしましょう。
人間関係の断捨離を進めると、自分の人生を生きることができると言えます。
2:大切な人との関係に良い影響がある
人間関係の断捨離ができれば、望まない人間関係に費やしていたいエネルギーを大切な人との関係に費やすことができます。
イライラしていた気持ちがなくなるだけで家族や親友に優しくできたり、ポジティブな気分で交流できるものです。
自分の感情は一定の割合で周囲の人たちに影響を与えるという研究結果もあるほどです。
自分が幸せになることで、断捨離の結果に得た大切な人たちにも幸せな時間を共有することができるでしょう。
3:新たな出会いや時間を経験できる
人間関係に余白ができたら、そこには「新たな何か」を埋めることができます。
新たな人間関係を築くこともできますし、新たな時間で自分に投資することもできるでしょう。
これまではダラダラと不要な人間関係に費やしていた時間をぜひ有効に活用してみましょう。
人間関係を変えたことで毎日が大きく変わり、人生が拓けたという人は実は多く存在するものです。
自分の人生より大切な人間関係はない
あたり前の話ですが、人は一人で生きることができません。
人生のどの瞬間においても、様々な人間関係に支えられながら生きています。
一方で、自分の人生において自分以上に大切な人はいないのも事実。
人間関係の断捨離を丁寧に行うことで、自分の人生のための新たな出会いや時間を手にしましょう。

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。