働いていると絶対に避けられないのが人間関係。
上司や先輩はもちろん、同僚や部下との付き合い方に日々悩む人は多いことでしょう。
中には、大きなストレスを抱えるあまりに「もう辞めてしまいたい」と落ち込む人もいるでしょう。
転職も人間関係の悩みを解決するために有効な方法ではありますが、必ず成功するとも限りません。
今回は、そんな職場での人間関係について、取るべき対処法をご紹介します。
Contents
仕事で人間関係に疲れたと思うとき
ある調査によると、20~35歳の比較的若いビジネスマンが「仕事を辞めたい」と感じた理由として最も多く挙げられたのが「給料の低さ」と言う結果が出ています。
そして、次に多いのが「人間関係」なのです。
若いビジネスマンを中心に職場での人間関係が理由で仕事を辞めたいと感じていることが伺えます。
20代30代にフォーカスすると、人間関係の煩わしさの中でも「職場の飲み会が嫌」と感じている人が多いことが話題になっています。
ニュースなどで耳にしたと言う方も多いでしょう。
この意見からもわかるように、年々職場での人間関係をドライにしたいと思う人が増えていることが伺えます。
一方で、別の調査では新入社員の9割以上が「仕事を通じて人間関係を広げていきたい」とも回答しています。
実際に働いてみると分かりますが、職場の人間関係が良好であると実に生産性が上がります。
例えば、上司や先輩との風通しがいい職場にいると「こんな相談をしたら嫌われるかな?」と余計な心配をせずに業務の相談を持ちかけることができます。
ウジウジと悩んでいる時間を削ることができるだけでなく、ビジネスの先輩に意見を効率的に取り入れることができるので、案件を進めるスピードがアップします。
他にも、自分だけで進めていては実現できなかった成長を手にすることもできるのです。
多くの人がそのメリットに気づき、人間関係への希望を胸に入社するわけですが、いざ社会人として月日が流れるとかなりの割合で人間関係への疲れを感じてしまいます。
人間関係への疲れの背景には、以下のような事情が隠れていることが多いです。
内面的要因
・自分の性格
人間関係に疲れやすい人とそうでない人がいます。
これは一重に性格によるところが大きいでしょう。
考えすぎたり相手のことを思い過ぎたり、自分が好き過ぎたり一人が好きだったり。
人を形成する様々な性格の要因が合間って、人間関係に疲れを感じてしまうものです。
・自分のスキル
自分のスキルと職場でも求められるスキルが異なる時にも、人間関係に疲れを感じるでしょう。
代表的な例は、人とのコミュニケーションが苦手な人が、チームプレーを必須とするような職場に身を置いた時です。
コツコツと一人で仕事を進めるのが好きな職人気質の人には、そもそも仕事で人間関係を構築することが苦痛に感じるでしょう。
人間関係という視点から見てスキルがミスマッチしていると言えます。
・過去のトラウマ
過去に人間関係を構築する上で大きなトラブルを抱えていると、スムーズに人間関係を築くことが困難になります。
いわば、人間関係におけるトラウマです。
仲間外れにされたりいじめられたりした記憶が強いと、また同じ経験をするのではないか?と勘ぐってしまうでしょう。
これはプライベート・仕事に関わらず感じる思いなので、職場の人間関係においてトラウマがマイナス要因になることは大いに考えられます。
外面的要因
・他者との考え方の違い
自分なりの考え方を持っていて、かつその思いが強い人は人間関係を構築するのが難しいと感じることが多いようです。
特に専門性の高い職についている人では、自分の腕一本で仕事をこなしていかなければならない意識が強く、周りの意見を聞いたりコミュニケーションを円滑にして成果を求めるようなやり方に疑問を呈してしまいます。
・職場環境
特に、社風と呼ばれる会社独自の空気感が受け付けられないという悩みを抱える人が多いようです。
「年に数回ある会社の飲み会で出し物をしなければならない」「オーナーカンパニーで、どれだけチームで議論を重ねても社長の一言でみんな意見を曲げてしまう」などの環境要因で人間関係に困ることがあるようです。
人間関係を理由に退職する前に
ここでは、実際に仕事場での人間関係に疲れを感じた場合に実践したい対処法をご紹介します。
1.信頼できる人に相談
まずは、信頼できる人に相談しましょう。
家族やきょうだいを思い浮かべる人もいると思いますが、可能であれば身内に留まらず、似たような職場環境に身を置いている友人や仕事仲間に相談できるのが望ましいです。
と言うのも、家族やきょうだいだとビジネスの第一線から退いていたりそもそも就職した経験がないと言うケースもあります。
また、どうしても身内はあなたの味方になろうとするため、悩みの種となっている会社や相手の批判ばかりに終始して、解決策が見当たらないケースが多いためです。
似た環境下にあるビジネスマンなら的確なアドバイスをしてもらえる可能性が高いです。
2.自身を変える
信頼できる人のアドバイスを頼りに、改めて自分自身で人間関係について考えを深めてみましょう。
一人で考えるのが基本ですが、本を読んだりサイトを見たりして人間関係についての学びを深めるのもおすすめです。
人間関係に限らず、悩みを解決するためには様々な方法があります。
星の数ほどある解決策の中で、あなたが日頃対応している方法はほんの数通りにしか過ぎないのです。
信頼できる人と情報を頼りに、改めて自分なりの人間関係構築法について思いを巡らせてみましょう。
3.会社に相談する
考えをまとめた後で、どうしても会社に相談しなければ解決しないと判断した場合は、しかるべき部署へ相談してみましょう。
多くの場合は、人事を管理している人事部へ相談することになるでしょう。
会社の上司や会社の制度に原因があると感じた場合は、組合などに相談する方がスムーズかもしれません。
4.公的な第三者に相談する
会社や組合に相談してもどうにもならないと感じた場合は、公的な機関を頼るのも方法です。
自治体が相談窓口を開設している場合もありますし、無料の弁護士相談窓口を開設している自治体も多いです。
弁護士を組織している民間団体が、WEB上で気軽に相談できる窓口を開設していたりするので、どうしても解決策が見当たらず、公的な方法を知りたい際に有用です。
転職も適切な手段だけど・・・
仕事場の人間関係を解消するためには、様々な方法がありますが、最終手段として転職も有用な1つの方法です。
しかし、転職をすれば職場環境はリセットされますが、新たな職場に人間関係の悩みがないかと言われると、答えは限りなくノーに近いでしょう。
つまり、どんな職場にも大なり小なり人間関係の悩みはつきものなのです。
誰かに何かを提供して報酬を得ることをビジネスと定義するなら、仕事をしていれば人間関係からは逃げられないのかもしれません。
そういった意味では、「転職をすれば人間関係の疲れから解消される」と考えるのは間違いと言えるでしょう。
まとめ
今回は、仕事場での人間関係について疲れたと感じる人に向けて、他のビジネスマンが疲れたと感じる時や疲れを感じた時に取りたい対処法についてご紹介しました。
働いているからには、みんな様々な人間関係への疲れを経験しています。
ご紹介した対処法の中に、すぐに実践できるものはありましたか?
ぜひ、明日からの仕事場での人間関係の構築に向けて、参考にしてみてください。
また、転職も対処法としては有効な手段の1つではありますが、必ず成功すると確約できない点に大きな欠点があります。
人間関係を理由に何度も転職をしなくて済むように、最終手段にとっておきたいものです。

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。