仕事で放置された経験はありますか?
特に、入社したての新人である身で放置されると「無駄な時間が苦痛・・・」とか「自分は必要な人間なの?」と辛い思いをすることでしょう。
今回は、そんな仕事で放置されたという体験談をもとに、その原因や放置された時の対策についてご紹介します。
Contents
仕事で放置された体験談
まずは、実際に仕事で放置されたことがある人の体験談を確認することで、仕事での放置の実態について実業を把握します。
ITエンジニアの男性
「僕の本職はSIerに勤めるITエンジニアです。案件毎に客先に派遣されて一定期間働く、いわゆる客先常駐です。
新たに派遣されたプロジェクト、つまり客先で僕は社内ニートになりました。
派遣先は会社独自の専門システムを取り扱っていたので、初日から即戦力という訳にはいきません。
そのため、外部から着任した人には一定の教育が必要な仕事です。
しかし、現場側は僕を相手にする余裕が全く無かった。
あとから聞いた話では社内の人間が回されない部署らしく、人手不足からとりあえず人材を確保しておきたかったとのことでした。
僕は“使える時が来たら使う”感じでとりあえず確保されたようです。」
客先常駐と呼ばれる特殊な形の雇用形態で働く男性の経験談でした。
特殊と言えども、エンジニア業界では一般的な働き方で、プロジェクトごとで働く場所が変わります。
この働き方の場合、優秀な人でも即座にプロジェクトにジョインすることは難しいため、“社内ニート”として辛い時間を過ごすことが多いという人はかなりいる模様だと推測できます。
事務職の女性
「事務職でまだ入って2週間ですが放置されているとしか言えません。
何かやることはありますかと聞いても、「う~ん…(苦笑)」、「今は大丈夫かな~」というような返事ばかり。
掃除やゴミ捨てなど誰でもできる雑務をしたくても、当番が決められており当番は週1回。
見た感じ人手が足りてそうなので何故私は雇われたんだろうと不思議に思ったりもします。
他の方が忙しそうに動いてる中1人何もしていない時間が本当に苦痛で泣きそうになります。
これは甘えでしょうか?こんな状況でも自分から何か探してやらなければいけないのでしょうか?
やることはあるかと質問するのも嫌になっています。」
新卒や転職で新しい会社に“放置されている”と感じる人はかなり多いです。
この方も、おそらく転職で事務職員として採用されたのでしょう。
2週間たっても明確な仕事が見つからず、忙しく動き回る他の社員に挟まれながら辛い思いをしている様子がうかがえます。
仕事で放置されたときに取りたい対処法
前章では、2つの事例を挙げて仕事で放置されるとは?について確認しました。
いずれのエピソードでも、客先常駐や転職後数日という職場に着任してわずかのタイミングで放置されている様子がうかがえます。
では、どのような対処法をおこなえば、放置されていると感じ辛い思いをしなくても済むのでしょうか?
「仕事ください」アピールをする
基本の対策とも言えるのが、「自分は今暇だ」「仕事が欲しい」と周囲へアピールすることです。
めちゃくちゃ働いていると感じている人が実は毎日暇を持て余していた、というのはビジネスシーンではよくあること。
これはあなたにも当てはまることで「仕事何かありませんか?」と周囲へ勇気を出して聞いてみたら「あれ?忙しそうにしてるのに」なんて意外な返事が返ってくるかもしれません。
すでに実践済みという場合にも、定期的に声をかけることで新しい仕事が発生した場合に、すぐにあなたの名前を思い出してもらえるように環境を作っていきましょう。
ポイントは、「仕事ください」とただただ伝えるだけでなく、「こんなことできるんですが、どうですか?」とか「前から気になっていた○○、やっておきましょうか?」などと相手が指示しやすいように声をかける工夫です。
仕事のタネを自分で探す・作る
周囲へ仕事を欲しい旨を伝えてみもあまり効果的でない場合は、自分で仕事を探したり場合によっては作り出すようにしてみましょう。
具体的には、部署を飛び越えて自分のスキルが活かせそうな仕事がないかを確認したり、これまでに与えられた仕事を簡素化・機械化する方法を考えてみるという具合です。
「仕事を簡素化・機械化してしまったら自分の仕事がさらに減るのでは?」と感じる人もいるでしょう。
もちろん、結果的には仕事時間は減ります。
しかし、今求められているのはそんな風に人がやっていた仕事を簡素化・機械化できる人なのです。
実務でこの成果を出し周りの人に伝えてみましょう。
必ず「私のこの作業は簡素化できない?」と声がかかります。
この時点で、あなたは作業員からディレクターになっているわけです。
勉強する
この対策を実践するためには、職場の雰囲気も必要となります。
どれだけ暇でも就業時間に個人が自分のために勉強することを「良し」としない会社もあるでしょう。
コソコソと隠れながらやっていてそれがストレスになるようであれば、意味がありません。
また、あくまでも先ほどご紹介した“暇アピール”や“仕事を探す・作る“という対策をやりきった後にとるべき対策でもあります。
就業時間は労働の対価としてお金をもらっている時間なので、勉強をするという対策は優先順位が下がります。
また、仕事と全く関係のない勉強ではなく、あくまでも勉強した後のあなたがビジネススキルを少しでもアップさせられている必要があります。
お酒の席やランチに誘う
可能であれば同僚をお酒の席に、家庭の都合などで難しい場合はランチの席に誘ってみましょう。
どんな職場であっても、誰かわからない相手に仕事を依頼するのは気がひけるものです。
そして、忙しく動き回っている同僚には、就労時間にあなたと交流をする暇はありません。
しかし、どれだけ忙しいと言えども週に数回はランチ時間を持っていたり、夜はしっかりお酒の席を楽しんでいることが多いもの。
「仕事の相談も兼ねて、1度食事させてください!」と素直に頼んでみましょう。
多くの人が嫌な顔をせず承諾してくれるでしょう。
対処法が全く効かない時は?
残念ながら、前章でご紹介した対策が全く効かないという職場があるのも事実です。
採用している会社や人事の思惑と実際に働く現場となる部署の現状とがズレているのはよくあることで、必要とされているスキルとあなたのスキルがマッチしないことやそもそも新しい人材を必要としていなかった、などということも散見されます。
この場合、どれだけあなたが努力して仕事を探し回っても、同僚と交流を測ってもイメージするような仕事はやってきません。
このように対処法が全く効かない場合は、区切りをつけて転職する方法を選びましょう。
転職して早々にこの事実に気づいてしまった場合は、短期間の間に転職を繰り返すことになります。
しかし、これも実はよくあることなのです。
何よりもったいないのは、職場で放置されている状態をダラダラと長期間続けること。
あなたのスキルの無駄遣いになりますし、何よりキャリア人生や人生そのものの無駄遣いとなってしまうでしょう。
まとめ
仕事で放置される人がよく口にする言葉に「仕事が与えられない」というものがあります。
そもそも、仕事は与えられるものではなく自ら探し作り出すものです。
この意思を強く持てば、明日からの時間の使い方が変わります。
ある事務職員の女性は、派遣された会社で「自分が担当となったチーム全メンバーの秘書となる」という意思のもと、徹底した事務仕事をこなしました。
数年後、彼女はその会社の役員秘書として活躍しています。
「絶対に自分の存在を同僚や会社、そして社会の役に立てるんだ」という気持ちで放置状態から抜け出す方法を模索してみましょう。

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。