転職をしたい理由に「自分らしく生きるため」という答えを挙げる人もいるでしょう。
とはいうものの、これからの可能性にかけてもらえる20代とは違い、30代・40代と年を重ねるごとに転職活動が厳しくなると感じる現実が多いようです。
今回は、自分らしく生きるためにおこなう転職を、成功に導くヒントをご紹介します。
Contents
自分の描く「目指すキャリア」考えられる?
「転職活動を始めよう!」と息込んでみたものの、よく目にする「転職のスタートはまず目指すキャリアの設計から」という言葉に熱い想いが冷めそう、という人は少なくないでしょう。
それもそのはず、今のあなたは普段運動しない人が全速力で走り出し足がもつれている状態になっているからです。
目指すキャリアがよくわからなくても焦らずに、どうしてキャリアがわからないのかを考えましょう。
例えば、新卒で入社した会社で社内異動も経験していなかった場合。
今続けている仕事が大好き!とか一生続けたい!とは一概に思えないでしょう。
他にも、目の前にある仕事に毎日朝から晩まで手いっぱいで、他のことを考える余裕がなかったとしたら「この先進むべきキャリアとは?」などという大きな問いを日常的に意識することは難しいものです。
こうした状態で履歴書作成や面接試験などの実際の転生活動に入ってしまうと、志望動機や転職する理由を答える際に、「社会貢献のため」とか「幸せの実現のため」などという漠然とした理由しか返答できなくなってしまいます。
これでは全く説得力がありませんね。
あなたを採用してもいいのか知りたい面接官からは、「どうしてそう思うのですか?具体的にはどうしますか?」と質問攻めに合うことでしょう。
転職活動を開始した多くの人が気づいているように、「目指すキャリア=これからしたい仕事」を考えることは、転職活動においては最重要。
企業が好むような答えを考えたり、成功者の答えをパクっていては、説得力は出ないでしょう。
自分のキャリア人生の軸となる真の答えを、じっくり考えなくてはならないのです。
目指すキャリア探しのヒントは、“小さな喜び”
目指すキャリアがどうしても思い浮かばない時に、ヒントとなるのは普段の仕事で体験する“小さな喜び”です。
たとえ「社史に残るような大きなプロジェクトの成功!」とか「数億円の商談成立!」のような大きな喜びがあったとしても、思い出すのは小さなものに限ってください。
「こんなに些細でいいの!?」と思うような小さな喜びの中に、自分が普段本当に大切にしているものが隠れているのです。
貿易事務をしているIさんの例
・Iさんは営業担当であるRさんと組んでお客様に商談資料を提出します
・とある外資系企業のお客様へIさんが手がけた英語の資料が持参されました
・帰宅したRさんがIさんに
「お客様、資料をすごく気に入って喜んでくれたよ!作ってくれた英語の資料も完璧で、いつものように『補足資料が欲しい!』と言われることもなかったし、受注金額もアップできた」
・これはIさんの忘れられない“小さな喜び”となっています
貿易事務やサポートをしていると、よくありそうな出来事ですが、この小さな喜びの中にはIさんの今後のキャリアを考えるヒントが詰まっています。
以下ではこのエピソードからIさんが目指すべきキャリアのポイントを分析してみましょう。
①Rさんやお客様に喜んでもらえた → 人の役立つことがしたい
②自分の資料について、丁寧に進捗を教えてもらえた → 案件が自分の手を離れた後の進捗や評価まで知りたい
③英語の資料が評価された → 英語力を生かして仕事がしたい
④提案を通す喜びを味わった → プレゼンや商談の手応えを経験した
⑤受注金額のアップが嬉しい → 結果が数値化されると喜びがある
①③を重視するなら・・・ 【貿易事務のキャリアを積みスキルアップ】
②④⑤を重視するなら・・・ 【貿易営業職へキャリアチェンジ】
③を重視するなら・・・ 【英語のスキルを活かしキャリアチェンジ】
上記はあくまで貿易事務を現職とするIさんの一例です。職種はもちろん、何喜びを感じるかの違いで、分析内容も大きく異なってきます。
時間を見つけて自分一人でじっくり考えてみるのもおすすめですが、転職アドバイザーなどプロの力を借りて進めるのもいいでしょう。
自分では気づかない真の適職が見えてくるかもしれません。
自分らしく働くために覚えておきたいこと
最後に、自分らしく働くことを実現するために、まず覚えておきたい心得をご紹介します。
心得1:働くことを軽視しない
キャリア人生を歩むなら、働くことはそのまま生きることです。
キャリアとして生きないとしても、「人生100年時代」と言われるこれからは、働くことを軽視して過ごすには勿体無い長さがあると言えます。
心得2:思い込みに縛られない
自分の希望や理想とする働き方は重要ですが、「絶対こうでないと!」と縛られすぎると苦しいばかりか可能性を制限してしまうことにつながります。
自分のキャリア人生には自分だけのオリジナルのロールモデルを用意しましょう。
心得3:「自分らしさ」に向き合う
自分の人生は、誰のものでもない自分のもの。
自分らしく働けないと勿体無いです。
まずは、自分らしさをきちんと知ることで、働き方を見つけてみましょう。
自分らしさを知ることができたら、働き方だけでなく生き方にもいい影響を与えられることでしょう。
心得4:お金のために働かない
働く上で重要な稼ぐお金の額ですが、縛られてはいけません。ポイントは2つ。
まずは、自分らしく働けた後にはその働きに見合った報酬が待っています。
まずはお金のことを忘れて自分らしく働くことを貪欲に模索してみましょう。
2つ目は、自分が欲しい金額を考えてみましょう。
「あればあるだけ!」と漠然と考えていては、満足のいく働き方は実現できません。
心得5:こだわれる女性になる
自分らしさを追求する際、ポイントになるのは妥協しないこと。
本当に自分がやりたいことを、自分らしくできる働き方なのか?を、こだわりを持って追求し続けましょう。
こだわることで自分の価値を上げることができるだけでなく、働きやすい環境を作ったり探し当てたりすることができます。
心得6:「待つ」ことも成功の秘訣
自分らしく働くことを追求するあまり、常に攻めの姿勢になっていませんか?
恋愛も仕事も、待てる女は強いです。「最後に勝つのは待てる女」なんていう人もいるほど。
攻めるタイミングとじっと堪えて待つタイミングとをうまく見極めて、チャンスを逃さない女になりましょう。
心得7:可能性は無限と心得る
自分の可能性を広げるのも、狭めるのもあなた自身です。
「もう○歳だから」「子供がいるから」と可能性を無意識に制限していませんか?
常識は一度手放して、自分の無限の可能性にチャレンジしてみましょう。
「自分らしさ」は自分が決める?他人が決める?
ある道で大成功した人は「自分らしさは自分で決めるものではなく、他人が決めるもの」と言います。
彼が成功した道は、本当は進みたいものではなかったのですが、自分がやりたいことをやってもうまくいかないのに、なぜかこの道を進むと成功が続く、と言います。
これ、実はよくあること。
「自分らしさ」を重視すると自分が望むことだけに縛られがちですが、与えられた道が結果的に「自分らしく働く姿」だったりします。
まずは、今の自分を含めて大きな視点で自分らしさを考えてみましょう。

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。