女性は、結婚や出産などのライフイベントを前提に、キャリアプランを立てていかなくてはいけません。
今は、「結婚はしない。ずっと仕事を頑張る」と思っていても、人生何が起こるかわからないものです。
結婚して引っ越しを余儀なくされることもあるでしょうし、出産によって、いったん仕事を休まなくてはならないことも出てきます。
そんなとき、どうやってその後のキャリアプランを考えればいいのか、悩むところです。
そこで今回は、女性の人生を充実させつつも、キャリアをどのように築いていくことが最良の道なのか、女性特有の悩みを掘り下げながら、考えていきます。
Contents
女性がキャリアを築く上で悩みやすいこと
今は、「男女雇用機会均等法」という法律がありますので、性別による差別は法的に許されません。
しかし、現実問題として、女性と男性のキャリアの違いは存在します。
結婚や出産とどう折り合いをつけるか
結婚したことをきっかけに、仕事を辞める人は少なくなってきていますが、出産は、どうしてもブランクができます。
仕事に復帰するにしても、子供を保育園に入園させなければならず、預け先が見つからないとブランクがどんどん長くなっていきます。
育児休業を経て、元の仕事に戻れるかどうかもわかりませんし、戻れたとしても、どうしても仕事に制限が出てきてしまいます。
このような状態で、仕事と育児をどう両立させていくのか、子育てしながらキャリアアップできるのだろうかと不安になるでしょう。
また、結婚や出産によって一度退職してしまうと、もう元の会社には戻れないという現実があります。
小さな子供がいる状態で、正社員として、以前と同じような待遇で採用してくれる会社があるか?というと、なかなかないでしょう。
そうすると、仕事を続けていきたい人にとっては、そもそも結婚しない方がいいのでは?という問題も出てきます。
女性の人生を左右する大きな問題なので、とても悩ましいところです。
男性とのキャリアの差
結婚している、していないに関わらず、男性と昇進に差があると感じることは多いのではないでしょうか?
雇用形態、やらせてもらえる仕事の範囲などに差があり、このままこの会社で働いても、先が見えてしまっていてやる気が出ない、という人もいると思います。
終身雇用制度が崩れていている今、年齢や性別が評価に影響しない会社も増えてきてはいますが、それでもまだまだ少数派。
女性が、頑張って成果を出した分、評価される会社でないと、今後の希望が持てません。
特に、一般職で入社した人は昇給にも限界があるため、今後の人生を考えると「このままでいいのか」と悩んでしまいます。
今の仕事でスキルアップができるのか
一般事務など、特別な資格を必要としない仕事をしている人は、「この先、仕事の幅が広がらないのでは?」と不安に思う人もいるでしょう。
今の仕事の範囲で、今の会社に何かあった時や転職の必要に迫られた時、他の会社に行っても通用するのだろうかと心配になります。
事務といっても色々と種類があります。
専門性が高い仕事ほど給与も高くなりますから、できれば仕事をしながらスキルもどんどんアップさせていきたいところです。
これから女性がキャリアプランを考える上で大事なことは?
仕事のやりがいだけでなく、人生を充実させることも大事です。
どちらか一方ではなくて、どちらも手にしたいと思う女性が、これからのキャリアプランを考える上で、大事にしてほしいことがあります。
給与アップかプライベートの充実か
特に、女性であることは考慮してもらわなくても構わない、バリバリと仕事がしたいという人もいるでしょう。
逆に、仕事はそこそこでいい、プライベートとのバランスが大事と考える人もいます。
しっかり稼いでいきたいという場合は、正社員、それも総合職について、仕事の幅を広げていくことで、将来の昇進も期待できます。
昇進や昇給はそれほど望まないけれど、プライベートを大事にしたい人は、仕事の専門性を高めていくといいでしょう。
例えば事務職でも、パソコンのスキルが抜群だとか、英文に強いとか、自分なりのスキルを持っていると、高い評価を受けることもできます。
「この仕事はこの人に頼みたい!」と思われるようなスキルがあれば、残業前提でバリバリ働かなくても、この仕事さえキッチリやってもらえれば構わない、という立場に立つことも可能です。
家庭との両立をどうするか
将来、結婚して出産しても仕事を続けたいと思うなら、女性が働きやすい会社を選ぶことが大切です。
今働いている会社で、先輩が子育てしながら仕事も頑張っているなら、あまり心配しなくても大丈夫そうです。
しかし、そうでない場合が問題でしょう。
今、ロールモデルとなるような人がいなくても、自分が先駆者となれるか。
それとも、環境が整っていない会社には早めに見切りをつけて、女性が働きやすい会社を探すか。
ここは本当に難しいところですが、いざ自分が出産となった時に、不本意ながらも辞めざるを得ないという状況だけは避けなくてはなりません。
もし環境が整ってなかったとしても、今のうちから上司とそのような話ができるなら、今後のキャリアについて相談してみてください。
そうすれば、女性の力をしっかり活かしていこうとしている会社かどうか、判断ができるでしょう。
話をした上で、ここはダメだなと思ったら、早めに、子供がいても仕事がしやすい会社を探して転職活動を行った方がいいでしょう。
もし、結果的に子供を持つことがなかったとしても、子育て中の人が働きやすい環境なら、そうでない人たちも働きやすいからです。
キャリアチェンジも視野に入れる
たとえ出産して仕事をいったん辞めても、また新たに仕事ができるようになるために、もっと他で通用するスキルを身につけるという方法があります。
今の仕事では限界がある、と感じている方も、将来のキャリアチェンジを見据えて、新たなスキルを手にできるよう、準備をしてみませんか?
先行きが見えない今の時代、「この仕事さえしていれば安心」という仕事は、もはやないといっていいでしょう。
だからこそ、複数のキャリアを並行して身につけていく「パラレルキャリア」という生き方も注目されています。
その時々の状況に応じて、自分らしく生きていけるキャリアチェンジがいつでもできるよう、2〜3つとできることがあるとキャリア設計がしやすくなります。
大事なのは、どう生きることが幸せなのかを考えること
まだ結婚していない人や子供がいない人は、今の段階でこの先のキャリアを考えて意味があるんだろうか?と悩む人もいると思います。
確かに、今考えたキャリアプランが、5年後には変更を余儀なくされることもあるでしょう。
しかし、変更することがあっても、それは自分の人生のほんの一部です。
その時々の状況に応じて、柔軟に変えていければ問題ありません。
「このプランでないといけない」とあまり固定的に考えず、
- 他にも周囲の期待に応えられる働き方はある
- 今は目の前にある仕事と真摯に向き合おう
- 一時的に仕事から離れても、プライベートを充実させることは人生の糧となる
など、仕事だけでなく、自分の幸せにもつながるような考え方をしてください。
思い通りに進まないことがあっても、「どのようにプランを変化させれば、私は幸せに生きていけるのか?」と考えることを忘れないようにしてください。
仕事は人生を豊かにし、幸せになるためにするものです。
子育てでいっとき仕事から離れることがあったとしても、人生はまだ続くのです。
上記で説明したように、複数のキャリアを身につけておくようにすると、何かあってもプランを変えやすくなります。
もっと先を見据えて、自分が幸せになれる生き方を考えましょう。
まとめ:女性のキャリアの悩みは尽きないけれど自分の幸せを第一に考えて!
結婚、出産、子育て、介護と、女性が思うように仕事に打ち込めないことがこれからどんどん出てくるでしょう。
せっかく立てたキャリアプランが台無しになることもあるかもしれません。
そんな時に備えて、複数のキャリアを身につけておくことをおすすめします。
そうすれば、子育てしながら自分のペースで、自宅で仕事をするという選択肢も出てきます。
女性がキャリアプランを考えるときは、仕事の中身だけでなく、どうやって生きることが自分にとって幸せなんだろう?という点も一緒に考えることがとても大切です。

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。