キャリアプランを立てるのがいいとはわかっていても、忙しい毎日や予測できないプライベートを理由に、明確なプランなく毎日を過ごしている女性は多いもの。
でも実は「女性こそキャリアプランを立てるべき」と説く専門家は多いのです。
今回は、そんな女性のキャリアプランの立て方やその内容、立てる際に気をつけたい注意点についてご紹介します。
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女性にとってのキャリアプランとは?
「そもそもキャリアプランとは?」と疑問に持つ人もいるでしょう。
キャリアプランとは一般的に「働く上でどのようになりたいかを将来的な目標を持って計画すること」を意味します。
これより大きな概念にライフプランが挙げられますが、ライフプランの中の「働くこと」についてのプランとも言えるでしょう。
- 5年後にはプロジェクトのチームリーダーになる
- 10年後には現在従事している分野で新たな事業を起こす
という具体的な目標を立てることを指し、数年から十数年先を意識した長期的な視点が必要となることがポイントです。
専門家の多くが「特に女性にキャリアプランが必要」と考えている理由ですが、それは女性のライフステージの変化がキャリアプランに大きな影響を与えるからです。
現在の日本では働きたくても働けない女性が300万人程度いるとされていますが、その3分の1の女性が働けない理由を「出産・育児のため」としているのです。
政府が掲げる働き方改革の一環で、時短勤務や保育の拡充が進んではいるものの、子どもを授かる前からどのようにライフステージの変化を踏まえたキャリアプランを描くのかが重要であることは明白です。
一方で、結婚や出産をしないと決めている女性が増加している背景も伺えます。
女性に限ったことではありませんが、昔よりも価値観が多様化しているのが現在の日本社会です。
社会や企業の制度が充実するのを待っているだけではなく、自分自身が働く上でこうなりたいという明確なプランを描くことで、より充実した人生を歩むことにつながると言えるでしょう。
キャリアプランの立て方を3つのポイントでチェック
続いては、実際にキャリアプランを立てる際に覚えておきたい3つのポイントをご紹介します。
1:「キャリアプランはいくつかの軸を作って考える」
キャリアプランは働くことの将来設計ですが、前述の通りライフステージの変化と切っても切り離せないのが女性のキャリアプランでもあります。
そのため「自分がどんな人生を歩みたいか」という大きな視点を持ってプランを組み立てる必要があると言えます。
妊娠・出産を予定している女性であれば、キャリアプランの中に産休や育休を組み込まなければ行けませんし、家族のサポート状況次第では、時短勤務を数年間使う必要のある人もいるでしょう。
こうしたライフイベントを踏まえて、数年後に自分がどのようなポジションでどんな働き方をしていたいのかを検討する必要があります。
また、こうしたライフイベントは予測が難しいという特徴も持ち合わせています。
結婚相手の突然の転勤や子どもを授かるタイミング、それに子育てにどれだけ時間や労力を取られるかは、誰にもわからないからです。
そのため、キャリアプランを用意する際には、自分の思い描いたように進んだ場合のプランと、ライフイベントに重きを置いたプラン、結婚や出産がなかった場合のプランなど、いくつかのプランを用意してみるのがおすすめです。
他にも、具体的な目標を先に決めてしまいそこから逆算する方法でプランを立てることも可能です。
例えば「5年後にはこれくらいの大きさの家を建てる」「子どもが高校生になったら留学させる」という具合。
プランの軸はお金になることが多いですが、夢の実現のためにどんな働き方でどれくらいの収入を得るのかを明確にすることで、キャリアプランが立てやすくなる人もいるでしょう。
2:「実現可能なアクションをともなったキャリアプランを立てる」
これはキャリアプランに限った方法ではありませんが、目標が定められてもそこにつながる今からできるアクションが明確でないと意味がありません。
キャリアプランではなくただの夢で終わってしまうと言えるでしょう。
例えば「5年後にはプロジェクトのリーダーになる」という目標を作ったら、従事している職種の専門性を高めるとともにマネージメントについての勉強もしなくてはいけません。
「1年間でマネージメントについての本を10冊読む」と目標を立てたら、そこから逆算して1日に必要な読書量が出てくるでしょう。
ポイントは今自分がある位置と未来の自分の位置とのギャップを埋めることです。
3:「キャリアプランは柔軟に変化させる」
先述の通り、女性のキャリアプランには予期することの難しいライフイベントがつきものです。
「子どもは予定していなかったのに結婚したら欲しくなった」とか「親の介護が思ったよりも早くおとずれた」というのは珍しくない話。
他にも想像できないようなハプニングに見舞われるのも人生と言えるでしょう。
当初立てたキャリアプランの目標を実現するために、日々コツコツとアクションを続けながらも、人生の転機が訪れた際には柔軟に変化させていくのが必要と言えるでしょう。
重要なのは予期せぬライフイベントに対応しながらも、自分が歩みたい将来をしっかりと見定めて、コツコツとアクションを続けることです。
キャリアプランを立てる上で覚えておきたい注意点
最後に、キャリアプランを立てる際の注意点をまとめてご紹介します。
1:「現実的なキャリアプランを設計する」
キャリアの目標を立てる際、理想を高く持つことは必要ですがあまりに現実味がないと実現させるのが困難になり、アクションプランも途中から立たなくなってしまうことが多いです。
また、高いハードルを越えるためには長時間をかけて挑むという方法もありますが、10年もすると社会は大きな変化を遂げ、勤めている会社にも業績や業態の変化が訪れることも。
キャリアプランを立てる際には、10年程度を目安に非現実になりすぎないプランや目標設計を心がけるようにしましょう。
2:「キャリアプランは定期的に見直す」
先述の通り、ライフイベントは計画通りに進むとは限りません。
変化が訪れた際にキャリアプランを柔軟に変更させる必要がある点に加え、定期的なキャリアプランの見直しも必要と言えるでしょう。
数年前は強く思い描いていたプランでも、予期せぬライフイベントに遭遇し忙しい日々を送っている中で、プランの存在自体を忘れてしまうということもあります。
自分が今、プランのどこにいてどんなキャリアを進んでいるのかを定期的なチェックで振り返り、適宜、キャリアプランの修正をするように心がけましょう。
3:「若いうちはこれまでの自分に固執しないキャリアプランを描く」
特に、20代などの若いうちは社会人としての経験が少ないために、これまでの業務経験よりも個人に備わっている潜在能力が求められ、評価されることがあります。
今までのキャリアに固執しすぎることなく、自己分析も含めながらプランを練りましょう。
キャリアプランを明確にすることは、今の自分を輝かせる
目標に向かって進む姿は、どんな時にも輝いて見えるもの。
日中の大半を仕事をして過ごす企業人であれば、キャリアプランを立て目標に向かう姿はそのまま、普段の自分を輝かせることに繋がるでしょう。
キャリアプランは人生をより豊かにするための、最良のツールとも言えるのです。

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。