一部の人だけに優しく接したり、与える仕事の量が明らかに違ったり、うちの上司はどうしてこんなえこひいきをするのかと腹を立てている人は多いのではないでしょうか?
こんなに仕事を頑張っているのに、私は全然認めてもらえないのに、どうしてあの人は褒められるわけ?とやる気もなくしてしまうと思います。
上司がえこひいきをしてしまう理由、そして腹が立った時の対処法についてお話ししましょう。
あまりストレスをためると体に良くないですから、気持ちを楽にするための参考にしてください。
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なぜ上司は理不尽なえこひいきをするのか?
子供じゃあるまいし、どうしてそんなにわかりやすい、あからさまなえこひいきをするのでしょうか?
されている方からすると謎ですが、えこひいきしている上司本人は、実はそんなつもりがないことが多いのです。
上司も人間だから好き嫌いが出てしまう
自分が気に入った人、心地よい人を可愛がるというのは、ある意味、人間の本能です。
めんどくさいと感じる部下よりは、なんでも引き受けてくれる部下、疲れている時に愚痴をこぼせる部下の方が、親近感を感じ、ついえこひいきしてしまうのでしょう。
いやいや、上司なんだからもっと冷静に正しい対応をしてくれないと!と思うでしょうが、上司も人間です。
本人はおそらく、周りが思うほどえこひいきをしているつもりはなくて、感情が素直に出てしまった結果が、えこひいきになってしまったというケースは少なくありません。
本人に自覚がないからこそ、厄介だともいえます。
困った人も一部いる
しかし一方で、自分を持ち上げてくれる部下や、自分の好みのタイプの部下だけを意識的にえこひいきする人もいます。
それは、自分にいい顔をしてくれる部下がいるのは、自分の力だと勘違いしている人です。
部下がすり寄ってくるのは、その人の肩書きに対してであって、その人個人ではありません。
しかしそのことに気づいていない人は、自分に権力があると勘違いして、気に入った部下だけをえこひいきして、いい気になってしまうのです。
仕事のえこひいきが我慢できないと思った時にやるべきこと
えこひいきばかりする嫌な上司に対してどう対応すればいいか、腹を立てないための対処法をお話ししましょう。
永遠にその上司の下で働くわけではないと思うこと
よほど小さな会社で、人事異動がない場合には考えものですが、いくつかの部署がある会社なら、自分か上司、どちらかがいずれ異動をするでしょう。
その時までの我慢です。
今から数年先か、数ヶ月先かはわかりませんが、異動はあるのです。
それまでカウトダウンしながら、今自分ができることに集中した方が自分のためにもなります。
えこひいき上司以外の人たちと良い関係を保つ
えこひいきしている人は、器の小さい人だなと思って適当にお付き合いしていればいいのです。
あなたが頑張っていることは周りの人がわかっているはずですから、あなたを認めてくれる人を味方につけましょう。
この人はきっと見る目がある!と思う人と、日頃から接する機会を増やしておくのです。
仕事の話ばかりでなく、雑談でも良いので、接触機会を増やすことで少しずつ信頼関係を築いていきましょう。
自分を理解してくれる人がいれば、上司のえこひいきなどきっと気にならなくなります。
我慢できないことははっきりと伝えてみる
もしもえこひいきがひどくて、
- チームの士気に関わる
- これではいい仕事ができない
- 仕事のできる人が辞めてしまう恐れがある
こんな風に感じたら、上司と話をしてみるのも良いでしょう。
こちらの言い分を理解してくれるかどうかはわかりませんが、もしかしたら本人がえこひいきをしていると思っていない可能性もあるので、正面から話をすることはとても大切なことです。
その時に大切なことは、具体的な事例を示して話すことです。
例えば、他の人には注意していることを、特定の人には注意しないということがあれば、
- ○○さんが勤務時間中にスマホをいじっていても注意しないのはなぜですか?
- ○○さんが遅刻をしても他の人と同じように注意しないのはなぜですか?
など、理由を聞いてみましょう。
評価については具体的なコメントを求める
仕事ができないのに、上司のお気に入りの人だけ評価されるのは我慢できないでしょう。
評価はお給料に直結するものですので、あまりに差が出るなら放置してはおけません。
評価に納得がいかない時には、具体的なフィードバックをお願いしてみます。
私は頑張ってるのにこの評価は納得がいかない!と感情的にならず、「何がどう良くなかったのか、具体的に示してほしい」と、書面を求めましょう。
証拠物件が残るとなると、上司もいい加減な評価はできなくなります。
書面をもらい、その内容に納得がいかない時には、それを持って上司の上司と話をするということも可能になります。
今は実力をつける時だと考えよう
あの人ばっかりえこひいきされておかしいと思う気持ちはわかりますが、ここはぐっとこらえてください。
悔しいでしょうが、「えこひいきなんてされなくても、私は実力で結果を出してみせる!」という気持ちを持って欲しいのです。
えこひいきされている人は、実は可哀想な人なのです。
他の人が120%頑張らないと評価されないところ、その人は80%くらいの努力でもそれ以上に評価されるわけです。
表向きの評価は、えこひいきされている人の方が高くても、地道に実力をつけているのはその他の人たちです。
今は、正当な評価はされないかもしれません。
しかし、その分確実に力はついているのです。
ここで諦めたら、えこひいき上司の思うツボ。
必ず逆転するという気持ちで、今は頑張ってください。
でも、えこひいきされている人を悪く言わないで!
ただし、知っておいて欲しいのは、えこひいきされている人には、なんら罪がない場合があるということです。
上司が、「かわいいから」というような一方的な理由でえこひいきしている場合もあり、それならばえこひいきされている人も、ある意味被害者です。
ですから、えこひいきされている人のことを、悪く言わないようにしてください。
勝手にえこひいきされて迷惑しているのに、さらに同僚に陰口を叩かれたら本当に気の毒ですし、そんな話が上司の耳に入れば、あなたの立場が悪くなるかもしれません。
どんな理由があっても、社内で陰口は叩かないことです。
えこひいきだと思ってるのは自分の経験不足かもしれない
自分が上司の立場になり、部下を持ってみないとわからないことは、実はたくさんあります。
あなたにとってはえこひいきでも、上司からすると「指導方法を変えているだけ」という可能性は大いにあります。
例えば、仕事の量ですが、私はこんなにたくさんやらされているのに、Aさんは少ない、納得がいかないと思うことがあるでしょう。
しかし、仕事の量を平等にすることも、難易度を図るのも、とても難しいことです。
1つ1つの書類の難易度が違うのですから、全く平等に仕事を振り分けるというのは無理でしょう。
また、どのくらいの処理能力があるのかも、人によって違います。
仮に、仕事の難易度や量が図れたとして、仕事の遅い人と早い人に同じ量を渡しても、遅い人はこなせません。
それでは、部署全体の仕事のペースに影響が出ることもあります。
誰に何をやらせるかは、人の上に立って全体を見渡してみて初めてわかることも多いものです。
まだリーダー的な仕事をしたことのない人には、上の人の考えはわからないことも多いので、単に仕事の中身が違う、平等じゃないからえこひいきだ!とは思わない方が良いでしょう。
疑問があれば、ストレートに聞いてみることをおすすめします。
まともな上司で、理由があって人に差をつけているなら、そのことを説明してくれるはずです。
まとめ:上司も人間。我慢できないことは聞いてみよう
自分にいい顔をする部下だけをあからさまにかわいがるような、どうしようもない上司も確かにいます。
そういう上司は、相手にしないことが一番です。
いずれ異動するのですし、えこひいきに負けずに仕事を頑張れば、あなたの実力は確実にアップします。
しかし、えこひいきしているという意識のない上司も多いので、なぜそんなことをするのですか?とはっきり聞いてみた方が良いでしょう。
その方がお互いすっきりします。
一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。