引きこもり生活が長いと、人や社会と関わるのが面倒だと思いつつも、このまま働かないでいるのもまずいと思ってくるでしょう。
しかし、いきなり働こうとしても、何をどうしたらいいのかわからない、そもそも引きこもりにできる仕事なんてあるの?と不安な気持ちになると思います。
でも、安心してください。
引きこもり期間が長くても、今は普通に会社員として働いている人もいますし、自宅で仕事をしている人もいます。
そこで今回は、引きこもりの人がどうやって仕事を探したらいいのか、その仕事を長続きさせるにはどうすればいいかということについてお話しします。
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引きこもりの人に向いてる仕事の探し方
引きこもりの期間が長い人ほど、いきなりチームでの仕事や接客業などコミュニケーションが必要な仕事に就くのは難しいかもしれません。
それは能力的な意味ではなくて、単に慣れの問題ですが、まずは「働く」ということに心と体を慣らしていく必要があります。
まずは自分一人で完結する仕事
最初は、きちんとマニュアルがあって、人とやり取りをしなくても、自分一人でやり遂げられる仕事がおすすめです。
それは、仕事に慣れるだけでも精一杯なのに、同時に人との関係も良好に保たなくてはならないとなると、ハードルがぐんと上がってしまうからです。
一人でいた時間が長いと、人と話すだけで疲れてしまいますから、なるべく会話をしなくても完結できる仕事、人に気を使わなくてもやっていける仕事がおすすめです。
焦らずに、少しずつできるシフトの仕事
1日8時間、フルタイムでいきなり働くのは、体力的に少しきついでしょう。
体が疲れてしまうと、気持ちも萎えてしまい、仕事を続ける気力がなくなってしまう可能性があります。
休憩があるとしても、8時間、週に5日働くというのは、普通の人でも疲れるのです。
ましてや、引きこもり期間が長かった場合には、その数倍疲れが溜まってしまうでしょう。
最初のうちは無理をせず、週に数日からできる仕事を探してみてはいかがでしょうか。
週に1〜2日でもいいのです。
「できている」という達成感を得られれば次に繋がりますから、少ない日数でもできるアルバイト、もしくは派遣社員などの仕事を探してみてください。
決して無理はいけません。
在宅でできる仕事
それでもやはり、まだ外に出るのは怖いと思うなら、まずは在宅で仕事を始めてみるのもいいでしょう。
今は、別に引きこもりでなくても、家で仕事をしている人はたくさんいます。
外に出なくても十分稼げます。
在宅というと、ライターなどコツコツ一人でやる仕事を想像しがちですが、一般企業であっても「リモートワーク可」として、出社しなくてもOKというところがあります。
最初のうちは自分のペースで働きたいという場合には、家でできるフリーランスの仕事を探せばいいですし、少し安定した給料が欲しいと思うなら、出社不要の会社を探すといいでしょう。
就職支援サービスを利用する
就職先を探すというと、ハローワークが真っ先に思い浮かぶかもしれませんが、最近は色々なサービスがあります。
民間の就職支援サービス(就職エージェント)を利用してみるのもいいでしょう。
ハローワークは求人情報を無料で出せるため、中にはあまり質の良くない会社が含まれています。
しかし、求人票からはそれがわかりません。
民間の就職支援サービスは、求人を出すのに基本的には料金がかかりますから、お金をかけてでも求人しようという会社が掲載されいています。
就職希望者とマッチングさせるためのサポートも充実していますし、エージェントに相談すれば、あなたの希望する会社を提案してくれることもあります。
フリーターや若年層など、これまで正社員になったことがなく、サポートが必要な人のために対象者を絞った支援サービスもあります。
中にはキャリアカウンセリング(就職相談)を受けられるところもあります。
自分の不安を話してみて、履歴書を添削してもらったり、面接の練習をしてもらうことで、自信を持って応募できるようになります。
久しぶりでも取り組みやすいおすすめの仕事4選
引きこもりになったからといって、みんな同じ性格をしているわけではありませんし、向き不向きも違います。
一概に、「引きこもりだからこの仕事がいい」というのはないのですが、人との関わりが少ない仕事や、自分のペースでできる仕事は、復帰第一弾の仕事としておすすめです。
コツコツできる工場での作業
工場での作業は、基本的にマニュアルがありますから、慣れれば誰でもできる仕事です。
かといってやりがいがないのではなく、目の前で自分が作ったものが出来上がっていくのは、達成感を得るのにとても適しています。
人とのコミュニケーションも基本的には必要ありませんから、まずは体を慣らしていきたい、自分で収入を得るということで自信を持ちたい人におすすめの仕事です。
裏方に徹する、清掃の仕事
清掃の仕事は裏方の仕事なので、人とあまり接しなくてもできる仕事です。
時間内に決められた場所をきれいにすればいいですし、誰かと協力しなければできない仕事ではありません。
むしろ、一人でコツコツできる人に向いています。
人と話す必要はあまりない配達員
郵便局やピザなどの配達の仕事は、自分一人でします。
配達先でも、サインをもらったり、お金のやり取りをするだけですので、接客サービスは必要ありません。
車やバイクなどの免許があれば、応募しやすい仕事です。
SE、プログラマーなどIT関連の仕事
仕事を受けるにはある程度のスキルが必要になりますが、企業で採用してもらってリモートワークをしたり、フリーランスとして自分で仕事を取りに行くなど、好きな働き方を選べます。
最近ではクラウドソーシングなど、個人で仕事を見つけられるサービスも充実してきています。
プログラミングなどは学校へ通わず、オンラインで勉強することもできますから、今からでも十分始められます。
仕事に対する不安を解消して仕事を長続きさせる方法
長い間引きこもっていた人は、仮に仕事が見つかっても、長く続けられるだろうかと不安な気持ちになってしまうと思います。
仕事を続けていくためには、自分に適した環境を見つけることが大切ですし、スキルアップしたり心のメンテナンスをしていくことも必要です。
引きこもり経験者の話を聞いてみよう
40歳以上の中高年の引きこもりは60万人を超えるといわれています。
若年層を加えれば、100万人を超えるといわれる引きこもりは、決して珍しいことではないのです。
しかし、これまで引きこもりを経験しながらも、自分の生き方を見つけて、自分らしく働いている人はたくさんいます。
引きこもりの人が集まる会や家族会などに参加してみませんか?
そういった経験者の話を聞くことで、きっと得るものがあると思います。
どうやって仕事を見つけたのか、具体的な話を聞けば、自分に合った仕事を見つける参考になるでしょう。
直に参加しなくても、オンラインで参加できる会などもあります。
様々な体験談から、自分に合った仕事の見つけ方のヒントを探しましょう。
職業訓練を受けてみよう
引きこもり期間が長いと、自分にできる仕事なんてあるんだろうかと、自信をなくしてしまっているかもしれません。
そんな方は、職業訓練を利用して、スキルを身につけましょう。
特に、パソコンに関するスキルは、これからますます重要になります。
求人にももちろん有利ですし、今後独立して仕事をしていくことも可能です。
他にも、簿記や医療事務など資格に結びつく内容もあります。
手に職をつければ自信もつくでしょう。
なお、公共の職業訓練は雇用保険に加入している人が受けられますが、それ以外の方は民間企業の求職者支援訓練コースが利用できます。
詳しくは、ハローワークなどに問い合わせてみてください。
未経験者の受け入れに積極的な会社を探す
スキルを身につけても、その会社での仕事がうまくできるかどうか、会社に馴染めるだろうかと、不安は尽きないと思います。
会社を探す時には、なるべく初心者、未経験者を歓迎しており、研修制度がしっかりしていて、人を育てていこうとしている会社を選ぶことが大切です。
就職支援サービスの担当者などに、研修制度が充実しているところで頑張りたいと伝えれば、適した会社を探してくれるでしょう。
仕事のブランクがあったり、そもそも社会人経験が少ない人は心配も多いでしょう。
でも、自ら学ぼうとする姿勢があれば大丈夫です。
メンタルケアを並行して行うこと
仕事を始めたばかりの頃は、なんとか役に立とうとして、頑張りすぎてしまう傾向が見られます。
しかし、徐々に慣れていくことが大切なので、焦ってはいけません。
仕事をしながら、同時にメンタルケアもして、心身ともに健康でいることが大事です。
仕事を長続きさせるためには、スキルだけではなく、精神的にも安定していることが必要だからです。
カウンセラーに話を聞いてもらうなどして、仕事とは違うつながりを持つことで、「自分」を保ちながら自分のペースで仕事を続けていけるでしょう。
まとめ
引きこもりだったけど、もう一度社会に出て、人と触れ合いながら仕事をしたいと思う人もいれば、このまま家にいて、在宅で稼いでいきたいと思う人もいるでしょう。
生き方は人それぞれなので、自分が働きやすい環境を見つけられればそれが一番です。
引きこもりを卒業して外に出なければ!と焦らなくても大丈夫です。
最初は働くことになれることから、ゆっくり始めて、少しずつ慣れていきましょう。

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。