上司が厳しくて仕事に行くのが辛いとか、合わない人ばかりで辞めてしまいたいと思っている人は、少なくありません。
というのも、仕事を辞めたい原因のトップに来るのは人間関係の悩みだからです。
しかし、人間関係が理由で止めるのは甘えなのではないかと思っていませんか?
確かに、辞める以外の選択肢もありますので、人間関係だけが理由なら、考え直す余地があります。
そこで、人間関係を理由に仕事を辞めてもいいものか、その判断基準と、人間関係を改善して働きやすくするための方法について、お話しします。
どちらが良いか、決めかねている人は是非参考にしてください。
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人間関係が原因で仕事を辞めるのはあり?
よく、「人間関係が嫌だという理由で仕事を辞めると、次の職場でも続かない」という意見を耳にします。
実際に、人間関係のストレスが原因で辞めてしまった人が、次の会社でも長続きしないということはあります。
しかし、場合によっては転職するのもありです。
人間関係で転職するのはあり
どんな会社でも、人間関係のトラブルがゼロということはおそらくありません。
世代も価値観も違う人たちが集まっているので、当然意見の衝突はあります。
話し合いによって関係が改善できれば良いのですが、できないこともあります。
自分がいくら歩み寄っても、関係改善のために努力しても、相手の態度がかたくなな時などです。
できるだけのことをしたけれど、どうしても改善ができない時、しかも関係が悪いことが仕事に影響するなら、転職はありです。
仕事をするために会社に勤めているのに、その仕事がうまくできない状況になってしまったなら、より良い環境を求めて転職するのは、むしろ早い段階で決断した方が良いでしょう。
正常な判断ができているか?を考えてみる
人間関係が辛くて、仕事に行けなくなるほどストレスが溜まっている、心身ともに疲れているという時には、いったん立ち止まってみてほしいです。
心が疲れている時には、正常な判断ができなくなっていることが多いからです。
確かに、今の会社を辞めて、違うところに移れば人間関係はリセットされます。
しかし、心が疲れている時には、また同じようなことで悩んでしまい、早々に辞めることになってしまう可能性があります。
本当は、辞める以外の選択肢もあるかもしれないですし、ちょっとしたことで解決するようなことかもしれないのに、疲れていると「もう辞めるしかない」と自分を追い込んでしまいがち。
ですから、いったん休養して、心の元気を取り戻してから辞めるかどうか決めても、遅くはないでしょう。
休養して元気になったら、「なんであんなことで悩んでいたのかな」と思うこともあります。
自分に原因があるなら転職は考え直そう
人間関係がこじれてしまった原因は、どのようなことでしたか?
もしも自分に非がある時には、いったん辞めることは思いとどまってください。
- 挨拶がきちんとできていない
- 仕事でミスが多い
- 指示された通りの仕事ができていない
など、思い当たることはないでしょうか?
もし、自分にも何かしら原因があると考えられるなら、まずはその点をしっかり改善するのが先です。
自分でできるだけのことをしっかりして、それでも人間関係が改善できなかったら、その時初めて辞めるかどうするかを検討しても遅くはありません。
人間関係は割り切りも大事!悩まないようにする方法
人間関係のトラブルはどこに行ってもあるものです。
仕事だけでなく、プライベートでも、子供関係でも、何かしら問題は起こるもの。
ですから、最初から「人間関係には色々ある」と割り切ることも必要です。
人は人、私は私と考える
意見の違い、価値観の違いは、埋めようのない溝を作ってしまうこともあります。
お互いが歩み寄れればいいのですが、こちらが歩み寄っても、相手がかたくななことも。
逆に、あの人はこういうけれど、私はどうしても納得がいかないということもあると思います。
そんな時は、仕方ないと割り切りましょう。
もちろん、仕事に支障のない範囲で、という条件付きですが、譲れないと思うことは譲らなくても構いません。
時には、私は私だから、このやり方でやると、意志を貫き通しても良いでしょう。
人の考え方を変えることはできないと割り切る
どんなに正論を言っても、自分の意見が正しかったとしても、人の考え方や行動を変えることはできません。
自分にできることは、
- 私はこう思う
- 私はこうしたい
ということを伝えるだけなのです。
伝えた後は、もう相手に委ねることしかできません。
ここは、やるだけのことをやったと割り切りましょう。
必要最低限の付き合いに止める
仕事をする上でチームワークは大切ですが、会社は友達を作るところではありません。
仕事がスムーズに進むなら、別に仲良くなる必要はないのです。
ですから、会話は仕事に関係することだけにしようと割り切ってみませんか?
これは話しておかないと困るなということだけ話せばいい。
そう思っているだけでも、ずいぶん気楽になるはずです。
相手のいいところを見つけて褒める
周囲にいる人をよく観察してください。
- この人は仕事が丁寧だな
- いつも挨拶が気持ちいいな
- 自分の仕事が終わったら、いつも周囲のお手伝いをしているな
など、人の良いところをたくさん見つけることができると思います。
良いなと思うことがあったら、ぜひ声に出して伝えましょう。
頑張っていることを褒められたら、きっと嬉しいと思います。
大事なのは、本当に自分がそう思った時だけ褒めること。
とってつけたようなお世辞は逆効果なので、気をつけてください。
これから良い人間関係を築いていくためには
人間関係でトラブルがあったとしても、なるべくなら改善していきたいという気持ちがあるなら、自分の行動を変えていくというのがポイントです。
人の行動や考え方を変えることはできないので、自分がどう変化していくか?ということが大事です。
自分の考え方、見方を変えてみる
この人合わない!と一度思ってしまうと、どうしても「苦手」というフィルターを通して見てしまうので、「嫌だ」という気持ちが先に出てきてしまいますが、そこをいったんグッとこらえてみませんか?
いつもガミガミと厳しい上司。
顔を見るのも嫌だなと思うこともあるでしょう。
しかし、何故この人がいつも怒鳴ってばかりなのか?と考えてみます。
それは、
- 自分に自信がないからかもしれない
- 指導の方法がわからなくて怒鳴ってしまうのかもしれない
- 自分も上の人から怒られていて、余裕がないかもしれない
そんな風に、少し角度を変えて見てみると、その人の違う一面が見えてくることもあるのです。
実際、いつもイライラしている人や、人の陰口を叩くような人は、寂しかったり、自分に余裕がなかったりするために、そのような行動に出てしまうことが多いのです。
自分の考えを変えるというよりは、立場を変えて考えてみる、真逆の見方をしてみるという言い方が適切かもしれません。
「嫌だ」という気持ちに縛られていると、見えなくなってしまこともたくさんあります。
このようにして、自分の考え、見方を柔軟にしていくと、相手にあれこれと期待しなくなっていくので、腹が立つことも少なくなっていきます。
人に相談して客観的な意見をもらう
仕事を辞めたいと思うほど、思い詰めてしまっている時には、心に余裕がなくなって、冷静な判断ができなくなっています。
ちょっとしたことでも悪い方へ考えてしまうこともあるので、こんな時ほど、冷静な第三者の意見が役に立ちます。
家族や友達など、仕事とはしがらみのない人に、職場の状況をできるだけ感情を交えずに話してみてください。
その上でどう思うか聞いてみると、自分では思いもよらなかった解決策や意見が聞けるかもしれません。
同じようなことで悩んでいる人はたくさんいますから、こんな時どうしたか?という体験談も聞ければ、自分が今後どうするか、参考にできることもあるでしょう。
人間関係が辛く、今は「辞めたい」という気持ちでいっぱいになっていると思いますが、他人の体験談、冷静な意見を聞くことで、辞める以外にも何か方法があるだろうか?と考える心の余裕が戻ってくることもあります。
まとめ:人間関係を理由に辞めるのはあり。でも改善できるなら自分なりの努力を
人間関係を理由に辞めると、次のところでも辞めるからダメだという意見もありますが、どうしても改善できない関係もあります。
できるだけのことをしてもダメな場合は、とっととその職場に見切りをつけて、より良い環境を求めていくのは当然のことです。
しかし、悩んでいる時には、やるべきこともできていないことが多いので、一度ゆっくり休んで、心が元気になってから考え直してもいいでしょう。
人間関係の悪化はちょっとしたボタンのかけ違いであることも多いです。
少しだけ自分の考え方を変えるだけでも好転することはありますので、ある程度は仕方のないことと割り切って、できることをやってみましょう。

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。