看護師は、仕事の内容が大変なだけでなく、人間関係が大きなストレスになっているようです。
ただでさえ激務なのに、人間関係で悩むのは本当にイヤなものです。
離職率が10%と、他の業界と比べて高いのは、仕事が大変だからという理由だけではなさそうです。
看護師の人間関係は何がそんなに大変なのか、その理由をひもときながら、辞めたいと思うほど人間関係が辛い時にはどうすればいいのか、そのヒントについてまとめました。
人間関係を良くする方法はありますので、辞めてしまう前に、一度試してみてほしいです。
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看護師の人間関係ってめんどくさい!悩みの原因
どこの職場でも、人間関係の悩みはつきものですが、看護師には看護師なりの悩みがあるようです。
どのような悩みが多いのでしょうか?
仕事の忙しさと命を預かる大変な仕事であることが、悩みの原因として考えられます。
忙しくて余裕がなくなってしまう
看護師の仕事は激務。
患者さんがどのくらいくるか、こればかりは予想が立てられないので、頑張ったからといって暇になるわけでもなく、常に仕事に追われている人もいると思います。
慢性的に人不足の状態ですと、みんな心に余裕がなく、ちょっとしたことでイライラしがちです。
丁寧に仕事を教えている余裕もありませんから、せっかく新しい人が入っても、すぐに辞めてしまうという悪循環に陥っていることもあります。
余裕があったら、こんなにギスギスすることもないのにと思いつつ、人手不足ばかりは看護師個人にはどうしようもありません。
上司との関係がうまくいかない
看護師は一人で仕事をするわけではないので、チーム内の関係、特に上司との関係は重要です。
しかし、師長とウマが合わない、師長のやり方についていけないと思うと、気持ちよく仕事をすることができません。
- 部下に対する思いやりがない
- 意見が全く合わない
- 意見を言いにくい
- 自分の機嫌が悪いと怒る
というような上司だと、うまくやっていくのは難しいでしょう。
指導が厳しい
命を預かる仕事なので、厳しくならざるを得ないところは当然あると思います。
それは仕方のないことだとわかっていても、指導が厳しすぎる、指導という名のいじめではないか?と思うことも。
純粋に、仕事の注意だけを受けているならまだしも、「やる気がないのでは」というようなことを言われてしまうと、一生懸命やってる方としては、たまらなくなってしまうでしょう。
本音で話すことができない
女性の多い職場だから、というわけでもないかもしれないのですが、本音と建前を使い分ける人の割合が、女性には多いように思われます。
本人の前では仲が良さそうにしているのに、その人がいなくなると途端に悪口を言い出すような人もいます。
そんな中で働いていると、自分の言動について何を言われるかわからず、なかなか本音で話すことができなくなります。
誰といても緊張感があり、心が休まらないので、疲れてしまいます。
根も葉もない噂や嫉妬
病院という閉鎖的な空間で仕事をしていると、どうしても人の噂話、陰口などを耳にすることがあります。
特に、若くてきれいな看護師が入ってくると、嫉妬心から根も葉もない噂を流す嫌な人もいます。
容姿に嫉妬しても仕方ないですし、仕事をきちんとしていればいいはずなのですが、そう割り切れない人もいて、つまらない陰口があちこちで囁かれることも。
仕事に集中したいだけなのに、と思う人にとってはとても苦痛に感じるでしょう。
人間関係が悪くなりがちな職場の特徴
外から見ただけでは、ちょっとわかりにくいのですが、もし事前に職場見学をさせてもらえるなら、実際に働いているところを見て、雰囲気を感じ取れることもあると思います。
面接の時に、どんな雰囲気で仕事をしているのか、質問することも大切です。
新しく入ってきた人の教育体制が整っていない
看護学校を卒業したばかりの人だけでなく、新しく入ってきた人に、どうやってすぐ職場に馴染んでもらうかということは、とても重要です。
病院によって看護の体制も違いますから、経験がある=即戦力と期待して、その人に任せてしまうということはあり得ません。
しかし、忙しさのあまり、指導体制がなっていない病院もあります。
入ってから苦労しないよう、面接の時に指導体制がどうなっているか、聞いてみましょう。
チームではなく「派閥」の意識が大きい
いわゆる「おつぼね」と呼ばれるような看護師がいると、人間関係が面倒になることがあります。
チームで団結して仕事をするというよりは、自分のやりたいようにやるために、自分の意見ばかりを押し通しているようなところです。
看護師は、技術と同じくらい人間性も大切な仕事です。
チームワークを乱し、我を通すような人がいると、いい仕事ができません。
これも外から見てもわからないことが多いので、できれば職場見学などをさせてもらい、働く人の雰囲気から確かめたいところです。
看護師の人間関係を改善していくためのヒント
転職する前は、それほどひどいとは思わなかったけれど、実際に働き出してみたら人間関係が良くなかった、ということはあります。
そんなとき、すぐに違う職場を探すのも一つの方法ですが、その前に、まずは自分でできそうなことを考え、行動してみます。
転職活動はとてもエネルギーを必要としますので、それよりはまず、自分でできることをやってみましょう。
転職を考えるのは、それからでも遅くはないです。
嫌な人がいても社会人の基本的なルールは守る
顔をあわせるのも億劫だなと思うような、苦手な人もいると思います。
そんな人とは、必要以上の会話はしなくても大丈夫。
しかし、挨拶など、社会人として大切なことだけは忘れないようにしたいものです。
口も聞きたくないと思っても、実際に無視してしまったら、あなたの株が下がるからです。
どんな時でもマナーを忘れずに。
毎日きちんと挨拶をしているだけでも、相手の気持ちがほぐれてくることがあります。
人としてやるべきことをやっていれば、周囲からの信頼も得られるようになりますし、自分にとって決してマイナスなことはありません。
友達、家族に相談してみる
心が疲れていると、自分を客観的に見ることができなくなってしまいます。
判断力が鈍ったり、必要以上に悪い方向へ考えてしまったり、ネガティブな思考になりがちなので、頭を切り替えたいところです。
こんな時は、誰かに悩みを話してみましょう。
家族でも友達でも、誰でもいいです。
客観的に見てもらうと、自分が気づかなかった視点で物事を見ることができるようになるので、人間関係を改善する糸口も見つかるかもしれません。
相手を認める努力をする
それぞれみんな、違う価値観、考え方を持っています。
時に人は、「自分の意見の方が”絶対”正しい」と、一つの価値観に縛られることがありますが、世の中に絶対はありません。
立場が変われば、やらなければいけないことも変わりますから、相手の立場に立って考えてみることも大切です。
自分の意見を受け入れて欲しいという気持ちは誰でも持っていますが、その前に、相手の考えを受け止める努力もしてみませんか?
こちらのいうことを聞いてくれた、と思うと、相手もあなたのいうことにきっと耳を貸してくれるでしょう。
人の悪口を言わない
嫌な人がいても、影で悪口を言わないことです。
言いたいことがあるなら、本人に面と向かって言うのが一番です。
それができないなら我慢するか、業務の遂行に関わると思うことがあれば、上司に相談するなどして、単なる陰口にならないようにすることです。
仕事以外は関わらないようにする
こちらが歩み寄っても、相手の考えや立場を認める努力をしても、何も変わらない人もいます。
そんな時は、できるだけのことはやったと、あとは放っておくしかありません。
相手の行動はこちらがコントロールできることではないからです。
- 仕事はきちんとする。
- 挨拶もきちんとする。
ただ、それ以上は関わらないと決めると、意外と気持ちが楽になります。
まとめ:看護師の人間関係は自分で改善できることもある
挨拶はきちんとするとか、相手の考えもしっかり受け止めるなど、自分の努力したいで、人間関係を良い方向に持っていくことはできます。
相手がどうであれ、自分は誠実な行動を心がけたいものです。
陰口を叩かず、社会人としてやるべきことをやっていれば、相手もわかってくれることがあります。
やるだけのことをやって、それでもダメなら、あとは仕事と割り切って、黙々と目の前の仕事をこなしていきましょう。
一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。