頑張って仕事をしているのに、ちっとも進まない!というお悩みがあるなら、それはあなたのせいではなく、上司が原因の可能性があります。
無駄な仕事を増やしてあなたの邪魔をしているのは上司。
本来、上司は部下が仕事をしやすい環境を整え、うまく進められるようにサポートするものです。
しかし、無駄な仕事を作り出し、かえって部下の足を引っ張る人もいるのです。
そんな上司にはどう対処したらいいのか、仕事を増やす上司への対策法をまとめました。
Contents
こんな上司はダメ!仕事を増やす上司の特徴
仕事を増やす上司への対策を考える前に、まずはあなたの上司がどのようなタイプなのか、特定しましょう。
タイプによって、正しい対応法も違ってきます。
指示が明確でない
指示がわかりにくく、最終的に何をすればいいのか説明が下手、もしくは説明すらしてくれない上司は、仕事を増やす上司です。
こちらがあれこれと質問しなくてはいけないのも時間の無駄ですし、最悪、作ったものを「こういうんじゃないんだけどなあ」と否定されかねません。
そんなことになったらやり直しをする時間が無駄になります。
「一を聞いて十を知る」ような部下が優秀だと思っている上司もいるので、厄介です。
いちいち指示が細かい
指示は、大雑把でも困りますが、細かすぎても困るものです。
- この数字は何が根拠なの?
- もっと見やすくして。
- グラフも入れといて。
など、会議の資料作成ひとつを取っても、とにかく細かい上司がいます。
資料の中身より見栄えを重視するタイプです。
本来力を注ぐべきところ以外に時間がかかってしまうので、何のためにその仕事をしているのかわからなくなることもあるでしょう。
根回しをしていないと機嫌を損ねる
ある程度話が進んでから、説明に行ったら、「私は聞いていない」と機嫌を損ねてしまう人も厄介な上司です。
根回しをしていなかったことは、後からではどうしようもないため、より詳細な説明が必要になってしまいます。
話を通すのに時間がかかり、根回ししておけばよかったと思っても後の祭りです。
ミスをしないことに重点を置いている
仕事を進めていく上で、リスクヘッジは大切なことですし、常に最悪の状況を想定して動くことも必要です。
しかしそれは、あくまでも仕事の成果を出すために考えるべきことであり、失敗しないことそれ自体が仕事の目的ではないはずです。
しかし、失敗を恐れる上司は、とにかくミスをしないことが大事だと思っているので、本当にこれで大丈夫なのか?と確認に多くの時間を割きます。
中には、無駄な確認も多く、とても時間がもったいないですし、ミスをしないことで失敗から学ぶことも少なくなってしまいます。
部下を信用していない
管理職になったら、ある程度のことは部下にやらせて、自分は「管理」の仕事に専念しなくてはなりません。
しかし、部下を信用できない上司は、なんでも自分でやらないと気が済まず、細いことまで口出しをしてきます。
いちいち、説明しなくてはならないので、なかなか仕事が進みません。
なぜ「上司」なのに仕事を増やすようなことをするのか?
部下から見ると、「そんなことをしたら、仕事が増えるのに」と思うのに、経験豊富なはずの上司がなぜ仕事を増やすのか、不思議に思いませんか?
それには、3つの原因が考えられます。
1.幹部役員の指示が適当だから
1つは、上司のさらにその上の上司への忖度(そんたく)です。
幹部に、「あれ、いい感じでやっといてよ」なんてことを言われると、どんな感じでやればいいのか、細かく聞き直せる人は少ないでしょう。
しかし、言われた以上はやらなくてはいけないので、様々なことを想定して資料を作らざるを得なくなり、無駄な仕事を増やしてしまうのです。
2.上司になる器ではなかったから
2つめは、なんとなくその地位についてしまったからです。
どんな会社でも、適材適所になっているかというと、そんなことはありません。
人事は水物、運もあります。
本来は違う人が就くべき地位であったとしても、そうはならないことが往々にしてあります。
リーダーになる資質がない人が上司になってしまった場合、部下も不幸ですが、本人も不幸なのです。
気が弱くて、石橋を叩いて、叩きすぎてしまう人もいます。
適切な指示が出せなかったり、無駄なことをやらせたりするのは、上司も経験不足だからです。
3.とにかく失敗したくない
3つめは、自分の評価が気になって仕方がないからです。
失敗して、自分の経歴に傷をつけたくないので、あれこれと細かい指示を出して、とにかく失敗しないことに命をかけています。
どうすれば効率の良い仕事ができるか、部下のためになるかというよりも、自分の保身が第一なのです。
仕事を増やす上司への正しい対処法
無駄な仕事を減らすためには、自分の上司がどのようなタイプかをまず見極めてください。
そのタイプに応じて、対策を講じます。
具体的な指示を仰ぐ
指示が曖昧で、何をしたらいいかわからない時には、「これは、このようにすればよろしいでしょうか?」と自分なりの解釈が正しいかその場で確認してみてください。
その上で、もし違う点があれば、「その点については、明確な指示をいただくと助かります」と、お願いをしてみます。
こちらから質問ばかりしていても、質問が漏れた箇所について、「それは違う」と後から言われる可能性もあります。
必要な説明は上司にさせる習慣をつけるためにも、依頼する内容のポイントをしっかり説明してもらえるように働きかけていきましょう。
一度指摘されたことを二度と指摘されないようにする
細かい上司への対策は、同じ指摘をされないようにすることが大事です。
頼まれた資料を提出して、細かい指摘を何度かされたら、「次はこの点を指摘するだろう」ということはある程度想定できることです。
想定できるなら、指摘されないように工夫することも自衛策の一つではないでしょうか?
なんでこの人の細かさに合わせないといけないのかと文句を言っているよりも、上司が一発で認めてくれるような資料を作った方が、「この人は、一度言ったことはきちんと改善してくる」と思われますから、自分にもプラスになります。
ミスへの対策を先に説明する
心配性の上司には、想定される悪い出来事を先に説明しましょう。
指摘される前に、「この点については、このような策を考えています」と話して、安心してもらいます。
それでも不測の事態は起きますので、余裕を持ったスケジュールを組み、何かあっても対処しますと自信を持って説明するようにしてください。
根回しは戦略の一つと考えよう
根回しなんて時間の無駄だ、会議の場でみんなに話すのだからいいのでは?と思う人もいるかも知れませんが、根回しは大切な戦略の一つです。
確かに、一度に集まって、一度に話して、それで企画がすんなり通れば、それに越したことはないでしょう。
しかし仕事は、自分の企画や提案が通ればいいということではありません。
根回しの本当の意味、効果は、個別に話をしながら、信頼関係を作っていくということなのです。
自分の仕事に対する姿勢を理解してもらい、上司と意見や考え方を共有することもできます。
普段からしっかり根回しをしている人と、自分の話を通したい時だけ話にくる人と、どちらが大事にされるでしょうか。
自分が上司の立場なら、相談してくる部下の方が信頼できると思いませんか?
根回しについては、「自分のことを理解してもらう戦略」と考えれば、面倒でなくなると思います。
むしろ、「聞いてない」と機嫌を損ねる人ほど、相談して欲しいと思っているものです。
それなら、積極的に相談して、根回し上手になった方が自分にとってもプラスになります。
まとめ:仕事を増やす上司にはタイプ別の対策が必要
仕事を増やす上司と一口にいっても、いろいろなタイプの人がいることがお分かりいただけたと思います。
不満を持っていても、その上司がすぐにいなくなるわけではないので、どうすれば自分の仕事をスムーズに進めていけるか、上司のタイプに合わせて対策を練ってみてください。
この上司を思い通りに動かすことができたら、自分の仕事のスキルも上がる!くらいに思っておけば、その上司のために工夫をすることも、面倒ではなくなるでしょう。
今の段階で人を動かす術を身につけておくことは、将来あなたが人の上に立った時も、きっと役に立つはずです。
一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。