転職の面接では色々な質問をされますので、その場で慌てないように、しっかりシミュレーションしておきたいものです。
今回は、「仕事で工夫したことは?」と聞かれた時にどう答えるのが正解なのか、回答例についてまとめました。
なぜそのような質問をされるのか、その背景を知った上で回答を練り上げることが大切です。
Contents
準備はしっかりしよう!前職に関する質問は必ずされる
志望動機や自己アピールなど、面接の時に必ずされる質問というものがあります。
「仕事で工夫したこと」というのは前職に関わる質問ですが、前職でどのような経験を積んできたのか、その中から何を学んできたのかを知るために、必ず聞かれます。
工夫した内容から適性を判断している
仕事をする上で、苦労や困難はつきものです。
マニュアル通りではうまくいかないこともあり、仕事をスムーズに進めるための工夫が求められるでしょう。
うまくいかない時こそ、その人の本領が発揮されます。
ですから、前職でどのような工夫をしたのかを聞くことで、募集した仕事との適性があるか、求めている人材かどうかを見極めているのです。
工夫したことの具体例からその人の将来性も見ている
人事の担当は、今募集している仕事の適性はもちろん、
この先も活躍してくれる人材かどうか
自ら考えて動ける人材か
ということを見ています。
中途採用なら即戦力が当然ですし、なおかつ、長く活躍している人を求めています。
ですから、主体的に工夫したことを答え、会社に貢献できる人材であるということをアピールしましょう。
あなたのこだわりをアピールするチャンス!
工夫したことの内容から、あなたの仕事に対する姿勢や価値観が見えてきます。
自分がどのようなことにこだわって仕事をしているのか、大いに自己アピールするチャンスです。
その場の質問に合わせて応えられるよう、いくつかのパターンを用意しておくと良いでしょう。
仕事で工夫したことを聞かれた時に答えるべきこと
工夫したことを答える時には、何をどう工夫したのか、相手が明確にイメージできるように話すことが大切です。
具体例を必ず入れること
抽象的な話ですと相手に伝わりにくいので、実際のエピソードを交えながら話しましょう。
どのようなことがきっかけでその工夫を思いついたのかなど、自分の経験を盛り込むとわかりやすくなります。
その時に大事なことは、
- 仕方なくやった
- 上から言われたやった
と受け取られないようにすること。
あくまでも主体的に、自ら考えて工夫したという話にしてください。
目的と成果をわかりやすく話すこと
工夫したことだけで終わってしまっては意味がありません。
- なぜその工夫が必要だったのか(目的)
- 工夫したことによってどうなったのか(成果)
これを盛り込むことによって、説得力が増すでしょう。
思いつかないときはちょっとした気配りを思い出してみて!
そんな、工夫したことなんて思いつかない…という方もいると思います。
しかし、一生懸命仕事をしていれば、何かしらの工夫はしているものです。
創意工夫と考えると難しいですが、気配り、心遣いと考えてみると、思いたることはありませんか?
例えば、チーム内の意思疎通がスムーズにいくように、良い雰囲気づくりを心がけたとか。
場が明るくなるような話題を提供し、みんなで気軽に雑談できるようにしたことで、よりコミュニケーションが取れるようになった、というのも立派な工夫です。
仕事で工夫したことを答える時の回答例
それでは、実際の答え方について回答例をいくつかご紹介します。
ご自身の職種や立場によってアレンジしてみてください。
ルーチンワークだけじゃない!事務職の回答例
私は前職で営業事務をしておりました。
事務職というと、書類仕事中心だと思われがちですが、営業事務は営業職のサポートやお客様とのやりとりといったことも重要な仕事です。
営業職の人がお客様に説明しやすいような資料を作るよう心がけるのは当然ですが、どのような資料が欲しいのか、担当者が私に伝えやすいよう、良い関係づくりをすることを常に心がけてきました。
必要な書類を的確に作るだけでなく、チームの雰囲気を良くすることによって、営業の仕事を支えてきました。
効率化も大事!経理職の例
経理の仕事で最も重要なことは、正確性だと考えています。
お金に関わる仕事ですので、1円の計算ミスも許されません。
私が異動したばかりの頃は、手作業での仕事も多かったのですが、それではどうしてもミスにつながります。
そこで、エクセルシートに関数やマクロなどを組み込み、なるべく手作業が減るような工夫をしました。
そのおかげで仕事の正確性が上がったと思いますし、業務の効率化にもつながりました。
部下を動かす管理職の例
管理職の仕事は一人一人の能力を見極め、それぞれに合った仕事を振ることですが、チームの生産性も向上させるためには部下のやる気をどう引き出すかが重要だと思っています。
部下のやる気を引き出すためには、信頼関係を築くことが何よりも大切です。
私が心がけたことは、部下がミスをし、そのミスが単なる注意不足が原因だっとしても、頭ごなしには怒らずに、何が良くなかったのかを自分で考えさせるようにしたことです。
そのミスを次に活かそうという気持ちが見えれば、その意気込みを褒めるようにし、足りない部分は怒るのではなくアドバイスするようにしました。
また、なんでも上司から押し付けるのではなく、部下の自主性を重んじ、細かいことには口出しをしないで見守るようにしました。
その結果、部下は自ら動いてくれるようになり、チームの生産性も向上したと思います。
チームワークの強化をアピールする例
私は飲食関係の仕事でリーダー的なポジションを任されていました。
サービス業はシフト制の勤務が多いため、いつも同じ人と仕事をするとは限りません。
スタッフ全員が一丸となって仕事をするにはどうすればいいかということを考え、チームの信頼関係を強くするために、定期的なミーティングを開くとともに、一人一人から話を聞く時間も取るようにしました。
小さなことでもいいので、積極的に意見を出してもらうことによって、自分もチームの一員であるという自覚を持ってもらうためです。
実際に話をじっくり聞いてみると、勤務時間中にみているだけではわからない悩み事なども話してもらうことができ、一緒に解決していこうという姿勢を示すことによって、信頼関係をしっかりと作っていけたと思います。
仕事で工夫したことを答える時の注意
面接の時間は短いので、聞かれたことに対してわかりやすく端的に答える必要があります。
答える時には、以下のことに注意してください。
単なる苦労話で終わらないこと
工夫した背景には、何かがうまくいかなかったからだと思うのですが、大事なのは工夫したことの成果であって、工夫するまでの苦労ではありません。
苦労話の方が比重が大きくならないよう、注意してください。
具体的なイメージが伝わらない話をしないこと
- お客様に喜んでもらえた
- 社長に褒められた
など、工夫した結果ではあるのですが、それによって会社にどう貢献できたのか、という点が抜けています。
たとえば、
- お客様に喜んでもらえた→顧客満足度アンケートで98%を獲得し、社内でNo.1になった
- 社長に褒められた→営業成績No.1となり、年に1人しかもらえない社長賞を受賞した
というように言い換えると、それがどれほどすごいことなのか、他社の人にも伝わるでしょう。
応募している仕事と関係のない話をしないこと
たとえば職種によって、個人でコツコツ進める仕事なのか、それともチームワークが重視されているのかなど、違いがあると思います。
大事なのは、応募している職種に必要な人材だと思ってもらうことですから、企業研究を入念にした上で、自分の工夫エピソードをその職種に合うように話を組み立てましょう。
まとめ:仕事で工夫したことを答える時は具体的にわかりやすく!
仕事で何をどう工夫したかは、必ず聞かれる質問の一つです。
その工夫に、仕事の適性やこだわりなどが詰まっているからです。
工夫したことなんて思いつかないという人は、気配りや心遣いについて思い出してみてください。
工夫したことを答える時は、相手がイメージできるように話すことが大切です。
具体例を交えることによって、あなたがどんな行動をしたのかがわかりやすくなり、あなたが求める人材なのかどうかも伝わりやすくなるでしょう。

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。