仕事の悩み

仕事をクビにしてほしいと思ったら?会社都合で辞められる?

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今の会社を辞めたい、しかし、自己都合だと失業保険が3ヶ月出ないので、会社都合で辞める方法はないか?と考えている方へ。

クビにしてもらう方法はあります。

しかし、結論から言いますと、あまりおすすめはできません。

クビにしてもらう方法をご紹介するとともに、おすすめしない理由も説明します。

今後の人生も考えて、無茶なことはしないようにしてください。

仕事をクビになる条件は就業規則に書いてある

仕事をクビになる条件は就業規則に書いてある

どうすれば自分から辞めることなくクビにしてもらうことができるのか、それは就業規則にヒントがあります。

会社の決まりを守らないとクビになる

常時10人以上の従業員を使用している会社には、就業規則があるはずです。

就業規則には、勤務時間など労働条件に関する規定のほか、クビになる条件も規定されているはずです。

この条件を明記しておかないと、従業員に問題がある時に解雇できないからです。

例えば、このようなことが解雇の条件になります。

  • 病気(障害)によって、業務が続けられない時
  • 無断欠勤を繰り返すなど勤務態度が非常に悪く、なおかつ改善要求にも従わない
  • 仕事をサボったり、周囲の人と協力して仕事をしないなど、業務の遂行に影響がある時
  • 事業の縮小(いわゆるリストラ)
  • 犯罪を犯したことにより、会社に損失を与えた時

まずは、自分の会社の就業規則を確認し、解雇に関する事項を確認してください。

就業規則に定められている解雇の条件に当たる行為があったと認められると、クビになるでしょう。

ただし、従業員が10人未満の会社では就業規則がない場合があります。

その場合には、労働基準法、民法の規定によって解雇となります。

仕事ができないだけではクビにはできない

中には、「勤務成績が不良で、就業に適さないと認められたとき」など、能力不足や成績不良によって解雇できるとの規定がある場合があります。

仕事ができなければクビになるなら、仕事を真面目にやらなければ良いのではないか?と思う人がいますが、ここは少し違います。

まず、仕事ができないからといって、会社はすぐにクビにすることはできず、

  • 必要な指導、教育を行う
  • その人が適した部署に配置転換をする

など、できる限りの事をした上で、それでも改善が見られない、という時に初めて解雇ができます。

また、社会通念上、解雇が相当であるという客観的な証拠も必要となりますので、「仕事ができないから」という理由で一方的にクビにすることは難しいのです。

ですから、仕事ができないという理由でクビにしてほしいというのは、時間もかかりますし、あまり現実的ではありません。

自分から辞めるのは本当に損?自己都合と会社都合の違い

自分から辞めるのは本当に損?自己都合と会社都合の違い

自己都合退職は、自ら退職届を出して辞めることです。

他の会社に転職したり、配偶者の転勤に伴って辞める、親の介護をするから辞めるなどの理由があります。

会社都合退職は、読んで字のごとく、会社の事情によって退職せざるを得ない場合です。

最も多いのは、経営の悪化による退職です。

他にも、

  • 早期退職・退職勧奨に応じた場合
  • 勤務地が変更となったことによって通勤できなくなったケース
  • 上司のパワハラ

などによって退職する場合も、会社都合となります。

最近増えているのは、パワハラ等でうつ病になり、仕事が続けられなくなるケースです。

病気によって仕事が続けられなくなるケースは、一般的には自己都合退職に入るのですが、その原因がパワハラ、つまり会社側にあるということであれば、会社都合にしてもらうことが可能です。

会社都合なら失業手当がすぐに出る

7日間の待機期間はあるものの、会社都合退職なら失業手当を早くもらえます。

また、支給額も自己都合退職よりは高くなるケースが多いです。

自己都合ですと、7日間に加え、さらに3ヶ月の待機期間があるため、同じ辞めるなら会社都合の方が経済的には楽になるといえます。

特定理由離職者だと給付制限免除

自己都合退職だと必ず3ヶ月と3日待たないといけないかというと、例外もあります。

「特定理由離職者」に該当すると、7日間の待機期間のみで失業手当が支給されます。

  • 結婚によって通勤が難しくなった場合
  • 親の介護が必要となった場合
  • 医師の勧めによって病気療養のために辞める場合

など、自己都合退職であっても、その理由が止むを得ないものであれば特定理由離職者となります。

すぐに失業手当をもらいたい!仕事をクビにしてもらうには?

 

すぐに失業手当をもらいたい!仕事をクビにしてもらうには?自分から辞めるといったら損をしてしまう、会社にクビにしてほしいと思っているなら、会社都合の理由で辞めるのが良いのですが、なかなか難しいところです。

入社時に期待されていた能力がない

仕事ができないことでクビになるのは難しいのですが、採用時の条件次第ではクビになることがあります。

中途採用の場合、特定の技術やスキルを持っていることを条件に、採用されているケースが多いものです。

しかし、採用時に約束した仕事ができなかった場合には、クビにしてもらえる可能性があります。

リストラに応じる

日本はまだまだ不景気の真っ只中で、なかなか業績が上がらない会社も多いと思います。

そのような時に、もし会社から退職勧奨があったら その勧奨に応じましょう。

会社都合で退職できます。

ただし一つだけ注意があります。

会社に「早期退職優遇制度(早く辞めると退職金が上乗せされる等の制度)」があり、その制度に応募した場合には、自己都合となります。

パワハラ、セクハラなどを受けた場合

上司のハラスメント等で仕事が続けられないという事実があるなら、それを理由に会社都合にしてもらうことも可能です。

本当に困っていることがあるなら、それを理由に退職しましょう。

これはむしろ、そのような会社を早く辞めるためにも、事実を認定してもらい、会社都合で辞めさせてもらった方が良いでしょう。

次の仕事を探しながら、失業手当も早くもらえます。

ただし、いうまでもありませんが、事実の捏造だけはしないことです。

懲戒解雇にならないように気をつけて!

懲戒解雇にならないように気をつけて!

最初に、就業規則に違反したら仕事をクビになる可能性がある、というお話をしました。

無断欠勤を繰り返したり、上司の業務命令に従わないなど、会社に損失を与える行為があると認められれば、クビになる可能性は高いです。

しかし、解雇には3種類あるということを覚えておいてください。

  • 普通解雇:病気によって仕事を続けられない等
  • 整理解雇:いわゆるリストラ
  • 懲戒解雇:制裁としての解雇

の3つです。

無断欠勤すればクビにしてもらえる!などと、安易なことを考えてはいけません。

確かに、無断欠勤をし、上司の連絡にも応じないなどの行為を繰り返せば、クビになります。

しかし、普通解雇ではなく、懲戒解雇になる可能性もあります。

懲戒解雇になると、退職金が出なくなる可能性もあるのです。

また、次の仕事に探す時に、履歴書に「自己都合退職」と書くことはできません。

経歴の詐称となるためです。

では正直に、「懲戒解雇」と書いたらどうなるでしょうか?

なぜこのような処分をされたのかと必ず聞かれるでしょう。

そこで、「無断欠勤を繰り返したため」などと答えて、採用されるでしょうか?

今後も働く必要があるなら、失業保険のことを考えるだけでなく、次の仕事への影響も考えなくてはなりません。

懲戒解雇は、決して自分にプラスにならない辞め方です。

失業手当を早くもらう方法を考えるより転職活動した方が現実的

失業手当を早くもらう方法を考えるより転職活動した方が現実的

仕事をクビにしてほしいと考える人は、今の仕事を辞めたい、しかし自分から辞めて失業保険が3ヶ月ももらえないのは困る、と考えていると思います。

確かに、3ヶ月無給で次の仕事を探すのは大変です。

しかし、会社都合で辞めるにはそれなりの理由が必要で、会社が潰れそうな時以外は、どれも自分にとってプラスになるような理由ではありません。

それならば、会社にいるうちに転職活動を始めて、お給料をもらっている状態で次の仕事を探した方がずっと良いのではないでしょうか?

目先の失業給付に惑わされず、長い目で見て自分が得をする方法は何か?ということを考えてみてください。

まとめ:仕事をクビになる方法はあるがおすすめしない

まとめ:仕事をクビになる方法はあるがおすすめしない

仕事をクビにしてほしいと思う時には、就業規則を見ると、クビになる理由がわかります。

しかし、クビになるというのはよほどのことですから、今後の自分の人生を考え、クビにしてもらう理由を作り出すことはおすすめしません。

ただし、パワハラを受けた場合や、親の介護のために辞めるなど、「特定理由離職者」になることで、自己都合退職でも会社都合にしてもらうことは可能です。

クビにされることを考えるよりも、もうその会社にいたくないなら、早々に転職活動を始めることをおすすめします。

辞める前に次の仕事が決まれば、失業手当のことを考えて、わざわざクビになる必要はありません。

この記事の監修

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文

1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。

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