結膜炎のことをよく知らないと「あれ、結膜炎って仕事ダメだっけ?」と、判断に迷ってしまいます。
実は、結膜炎には、感染力があるものと無いものがあります。
感染する結膜炎にかかると、簡単に他人にうつってしまうので、仕事を休むべきだと言われています。
しかし、実際に仕事を休むとなると、復帰までの日数や、給料が減ってしまうのかが気になることろ。
今回は、結膜炎になった場合にどう行動すべきか、対処方法をご紹介します。
Contents
結膜炎ってどんな病気?
まずは、結膜炎の症状にはどんなものがあるのか知っておきましょう。
こんな症状が出たら結膜炎かも
- 目の充血
- 目ヤニ
- まぶたが腫れる
- 涙がいつもより出る
- 目がゴロゴロする
これらが、結膜炎の主な症状です。
また、症状が進むと刺すような痛みを感じたり、明るい光をまぶしく感じることもあります。
結膜炎には種類がある
結膜炎は一種類だけではなく、他人に感染してしまうものと、そうでないものがあります。
先ほどお話ししたような「目が充血している」「目やにが出る」などの症状をひっくるめて「結膜炎」と呼んでいるだけなのです。
なので、結膜炎になったからといって、すぐに「どうしよう、うつしちゃう!」と慌てる必要はありません。
仕事で他人にうつしちゃう?こんな結膜炎は要注意!
仕事でトラブルにならないためにも、感染力のある結膜炎を、事前に知っておきましょう。
ウイルス性結膜炎
ウイルス性の結膜炎は、主にこの3種類。
- はやり目(流行性角結膜炎)
- プール熱(咽頭結膜熱)
- 急性出血結膜炎
これらは、アデノウイルスやエンテロウイルスなどの感染力が非常に強いウイルスが原因です。
集団感染することもあり、特に注意が必要です!
「はやり目」は目が充血し、透明な目ヤニが出たり、首のリンパが腫れることがあります。
「プール熱」はその名のとおり、プールで感染することが多く、目の症状は「はやり目」に似ていますが、38度以上の急な発熱と喉の痛みがあります。
「急性出血結膜炎」は白眼に出血することが特徴です。
細菌性結膜炎
細菌性結膜炎は、インフルエンザ菌や、黄色ブドウ球菌など、いわゆるバイ菌のせいで起こる結膜炎です。
感染力はあまり強くないですが、子供や高齢者には感染しやすいので注意が必要です。
症状は、目の充血、目ヤニ、目の痛みなどがありますが、薬が効きやすいので短期間で治ります。
こんな結膜炎は他人に感染しません
他人に感染しない結膜炎の場合は、仕事に行っても大丈夫。
出勤したら、周りの不安を煽らないために、上司や同僚にきちんと感染しないことを伝えるようにしましょう。
感染力のない結膜炎の種類
- アレルギー性結膜炎
- 乾性角結膜炎
これらは、ウイルスや細菌が原因ではないので、他人に感染させてしまう心配はありません。
「アレルギー性結膜炎」は、スギやヒノキなどの花粉、動物の毛などのアレルギーが原因の結膜炎です。
また、「乾性角結膜炎」は、いわゆるドライアイと呼ばれ、パソコンやエアコンの使いすぎで目が乾燥し、細胞が傷ついて炎症を起こします。
自分で判断せず病院へ
どの結膜炎も、目が赤くなり目ヤニが出るなど、症状がそっくりです。
「これはうつらないかな!?」などと、自分で判断せずに、すぐに病院へ行きましょう。
自己判断で仕事へ行き、もしも周りにうつしてしまった場合、失う信頼はとても大きなものです。
感染性の結膜炎になったら出勤停止?
結膜炎になったら出勤停止と法律で決まっているわけではありません。
そのため、「仕事に行かないと迷惑かける!」「でも、うつしちゃう!」と判断に迷うところです。
では具体的にどのように対処すればいいのでしょうか?
何日で仕事復帰できる?まずは医者に聞こう
会社に相談する必要があるため、何日で仕事復帰できるか、病院で目安を聞きましょう。
一般的にはウイルスの感染力が無くなって出勤できるまでに、このくらいの期間が必要だとされています。
- はやり目(発病から1〜3週間)
- プール熱(発病から1〜3週間)
- 急性出血性結膜炎(発病から3〜4日)
また細菌性結膜炎は感染力が弱いので、医者によって判断が異なり、出勤しても問題ないと言われることもあります。
しかし、高齢者や子どもと接する仕事は感染させるリスクが高いため、職場によっては注意が必要です。
会社に判断を仰ぎましょう
感染性の結膜炎とわかったら、すぐに上司に相談しましょう。
会社の就業規則の中に、感染症についての規定がある場合は、それに従い休むことになります。
一般的な会社では、ウイルス性結膜炎などの感染症にかかった場合、出勤停止にする場合が多いようです。
就業規則の中に規定がない場合は、上司が会社に合った判断をすることになるので、あなたが医者から聞いた「感染リスク」や「復帰可能日」を正確に伝えるようにしましょう。
お給料は減る?結膜炎で仕事を休んだら…
ウイルス性結膜炎は、場合によっては1〜3週間も仕事を休むことになってしまうので、お給料が心配です。
まず、就業規則によって欠勤した場合は、会社の都合とされるので、平均賃金の60%を休業手当として請求することができます。
「有給をとってください」と言われたら、雇用者側から有給を指定することは違法なので拒否して休業手当を請求できますが、その場合40%の収入減になってまうので、有給の残り日数などを考えて得な方を選びましょう。
また、健康保険に加入している従業員であれば、休んで4日目以降は傷病手当金として3分の2の支給を受けることができます。
なので「休業手当を請求するのはちょっと…」という人は、最初は有給、4日目から傷病手当金を受け取ることも可能です。
もし就業規則で特別休暇を取るように指定されている場合は、給与の全額が支払われます。
感染性の結膜炎はどう治す?
仕事が忙しかったり、人に任せられないような仕事をしているときは、一刻も早く治して復帰したいものです。
しかし、ウイルス性結膜炎は簡単に早く治るものではありません。
ウイルス性結膜炎に特効薬は無い
「はやり目」「プール熱」などウイルス性結膜炎の原因となっているウイルスを退治する薬はありません。
そのため発熱や炎症を抑える対処療法をしながら、1〜3週間、自然に治るのを待つしかないのが現状です。
一方、細菌性結膜炎の場合は、抗菌薬があるので、2〜3日の点眼で治ります。
人にうつさない方法
特に、ウイルス性結膜炎を発症中に出勤しなければいけない場合や、家族と同居しているようなときは、周りに感染させないように細心の注意を払わないといけません。
感染防止には、このような方法が有効です。
- 発病した目を触らない
- 目を触ったら手をよく洗う
- 触った物はアルコール消毒
- タオルを共有しない
- お風呂は一番最後に入る
ウイルス性結膜炎は、空気感染はしませんが、ウイルスが物についてしまった場合は8日〜49日も生きると言われるので、感染源の目をなるべく触らないことが大切です。
まとめ
結膜炎には、感染力のあるものと、無いものがあります。
感染する結膜炎になった場合は、病院では仕事を休むことを推奨されますが、法律で出勤が規制されているわけではないので、会社の就業規則に従うことが原則となります。
休むことになった場合の給料は、休業手当を請求したり、健康保険の傷病手当金をもらうことで、一部を補うことが可能です。
もしウイルス性結膜炎を発症してしまったら、今回ご紹介した対処法でウイルスが広がらないように細心の注意を払って過ごしましょう。
一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。