人付き合いにおいて相性の良い悪いがあるように、仕事にも相性はあります。
「何だかこの仕事、相性が悪いみたいだな」と感じるときにはその原因を深堀りして、何が原因で仕事との相性が悪いと思うのかを理解することから始めなければなりません。
今回は、相性の悪い仕事に就いてしまったと思うときに考えるべきことについてお話していきす。
これを読めば、きっと皆さんも仕事の相性についての考え方が理解でき、今後どうしていくかの道しるべが見えてくるでしょう。
Contents
私にはこの仕事が合わない!相性が悪いと思うのはなぜ?
何事にも「何かが上手くいかない」ときには必ず理由があります。
相性が悪いと感じる場合も同じです。
何かが原因で、その仕事と自分の相性が悪いと思うわけですから、その理由を知ることはとても大切です。
ここでは仕事との相性が悪いと思った人の実際の体験談をもとに、人はどのようなときに仕事との相性が悪いと考えるのかを探っていきましょう。
ケース①仕事がうまくいかない=相性が悪いと感じる
営業職勤続2年目A子さんの例
私は自動車メーカーの営業職について2年目になりますが、この仕事は私にとって相性の悪い仕事なのではないかと思えて仕方がありません。
2年目なので、ある程度の業務は自分ひとりでこなせますし、新人のときとは違い先輩の力を借りずにひとりで営業に回ることも可能です。
ですが、営業成績においては良かったことがまるでありません。
自分に営業スキルがないのか、会社の商品である車を売ることが苦手なのかは分かりませんが、自分なりに努力はしてきたつもりです。
でも結果が本当に出ないのです。
いつも成績のいい同僚に話を聞いてみても、自分のやっていることが間違っているわけではないことしか分かりませんし、これ以上何をどう頑張れば良いのか分からず八方塞がり。
やっぱり合わない仕事だから成果もあげられないと思い、今では転職も視野に入れて考えています。
・問題点
この場合、相性が悪いと感じるのは仕事において、A子さんが思うような成果をあげられないのが原因です。
やるべきことをやっても結果が出せなければ、自分はこの仕事との相性が悪いのではないかと感じるのも自然です。
・仕事との相性が悪いと感じた理由
与えられた仕事において、期待される結果を出せないことで、相性が悪いと感じてしまう
ケース②やりたくない仕事をさせられている=相性が悪いと感じる
レストラン勤務5年目N子さんの例
私は今のレストランに勤めて5年になりますが、この仕事自体が私に合っていないのでは?と感じることが最近になってどんどん増えてきました。
というのも、私の仕事はレストランのキッチン勤務。
パティシエを希望していた私ですが、理由あってこのレストランではキッチンのシェフとして働かせてもらっています。
ある程度ベテランと呼ばれる私には後輩もたくさんいますし、教えることも仕事の内です。
ここ最近新人の教育を主に任されるようになったせいか、料理をする時間が極端に減りました。
料理をしてお客様に提供するのではなく、新人を教育していくことが仕事の主軸になったことで、モチベーションが正直上がりません。
個人的には教育は好きではありませんし、向いているとも感じません。
こうなってくると段々他のことに対しても不満を感じるようになり、この仕事自体が私と相性が良くないと思うようになってしまいました。
・問題点
自分がやりたくない仕事を主に任されてしまったことで、仕事と自分の相性が悪いと感じる思いが強くなってしまった例ですね。
N子さんはキッチンで以前のまま仕事ができれば、このような気持ちになることはきっとなかったはずです。
・仕事との相性が悪いと感じた理由
仕事内容が自分の好みに合わないことで、相性が悪いと感じてしまう。
ケース③会社の企業理念に共感できない=相性が悪いと感じる
ホテル勤務3年目Tさんの例
私はこのホテルに勤めて3年になります。
現在は宿泊部署の中堅スタッフとして、毎日フロントでお客様対応をしています。
仕事自体は自分が望んでいたものなので不満はありませんが、このところ会社と自分との相性が悪いのではと違和感を感じることが増えました。
上司とは定期的に面談があり、そのたびに査定に関わる人事評価がなされます。
いつも上司に聞かされる会社の企業理念の部分に、私はいつも「それってなんか違うよな」と感じるところがありました。
自分の立場が新人から中堅スタッフになることで、余計にそれを強く感じるようになりました。
仕事は好きだけれど、会社が向かう方向性がいまいち理解できず、この会社で自分が思うように成長できるかが分からない状況です。
・問題点
仕事自体は一生懸命前向きに取り組んでいるTさんの問題は、会社自体の考え方と自分の考え方の相違です。
自分なりに考える「目指すべき方向」と会社が「目指している方向」が一致しなければ、混乱してしまうのも無理はありません。
・仕事との相性が悪いと感じた理由
自分と会社の考え方の相違により、相性が悪いと感じてしまう。
仕事と自分の相性が悪いと感じる場合の原因別対策方法
先ほど3つの例を紹介しましたがいかがでしょうか。
皆さんの事例にも似ているものがあったかもしれませんね。
ここではそれぞれの原因別に対策方法をお話しておきましょう。
その①結果が出ないことが理由で相性が悪いと感じる場合
結果が出ない状態は苦しくて、精神的なストレスもたまります。
この場合は、仕事のやり方をもう一度見直しましょう。
結果さえ出せれば仕事との相性が悪いと感じることもなくなります。
できる人に相談する、他のやり方を試す、すべてやってみてください。
100%やりつくしても未だ望む結果が出せない場合は、他の業種への転職を視野に入れて、この先進むべき道を考える必要があるでしょう。
その②仕事内容が原因で相性が悪いと感じる場合
任されている仕事内容が自分にとって「好みでない」内容であれば、当然モチベーションも上がりません。
この場合は、可能な限り自分のやりたい仕事内容を主に任せてもらえるように、上司に相談してみるのも良いでしょう。
ですが、今任されている仕事が「避けては通れない仕事」であればこの方法も意味をなしません。
その場合は、この先のステップアップにおいて「今だけの我慢」と思って受け入れるのもひとつです。
ずっと永遠に続いていく仕事内容でない限り、その先に希望が持てるはずです。
今だけにフォーカスせず、その先にある「やりたい仕事を任せてもらえるチャンス」に目を向けることが大切です。
その③会社との考え方の相違で相性が悪いと感じる場合
この問題が一番難しいですね。
自分の向かう先と会社の向かう先が大きくずれてしまっては日々のモチベーションにも支障をきたします。
ここで考えるべきは、今の会社で自分がどう成長したいかを明確にすることです。
そして、そのゴールにたどり着いたらその先のステップアップはどのようなものなのでしょう。
そこまで考えてみてください。
今の会社との考え方の相違は、その会社で働き続ける限りずっと変わることはないでしょう。
ですが、あなたがそこでずっと何十年も働くつもりでなければ、それほど問題視する必要がないと考えるのもひとつです。
自分が得たいスキルを得て経験値を上げることを目標にするのであれば、企業理念に100%共感する必要はありません。
仕事内容自体に満足しているのならなおさら、企業理念に同意できないからといって安易に転職を考えるのは少々勿体ないとも考えられるでしょう。
まとめ
今回は仕事との相性についてのお話でした。
今の仕事と相性が良くないと考える場合は、その理由に着目することが大切です。
その上で今後その仕事とどう付き合っていくのか、もしくは転職を考えていくのかの判断をしましょう。
相性が良い仕事とそうでない仕事は確かにあります。
大切なのはその理由を見定め、どのようにして現状を打破していくのか、その方法を見つけることです。
客観的に自分を見つめ直し、時間をかけて考えてみてくださいね。
一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。