いつもピリピリしている人、イライラしている人、ちょっとしたことで怒りだす人。
あなたの周りにもいませんか?
なぜそんなことで起こるのだろうと理解できないことも多々あるでしょう。
理不尽なことで怒られると、納得いかない気持ちになると思います。
しかし、怒っている時、その人の心の中では何が起きているのか、その心理が理解できれば、あなたの気持ちも少しは治まるでしょう。
仕事ですぐに怒る人の心のうちを知って、上手に付き合うコツをお話ししますので、あなたまでイライラしないようにしてください。
Contents
なぜあの人は仕事のことですぐに怒るのか?怒る理由
小さなことでもすぐに怒ってしまう理由は、生まれ持った気質が原因のこともありますし、その人の心の広さにも関係しています。
日頃のストレスで心に余裕がない
時間に追われていたり、案件に追われていたりして他人を思いやる心の余裕がないのです。
ストレスを感じると、そのストレスが心の内側に向いてしまう人もいますが、外に「怒り」として出てしまう人もいるということです。
八つ当たり、と言っても良いでしょう。
本人が自覚していないことも多いので、厄介です。
新人ならまだしも、上司がこのような状態では本当に困ります。
自分のやり方を曲げられない
心の器が小さいというか、視野が狭いというか、他人の意見を受け入れられない人も、すぐに怒り出します。
それは、自分の意見や仕事のやり方が常に正しいと思っているので、人の意見など受け入れられません。
部下が自分の考えに反対意見を出したり、勝手にやり方を変えようものなら、烈火の如く怒りだす人もいます。
融通が効かない
当初の計画がうまくいかないとイライラし、すぐに怒りだす人がいます。
こうと決めたら、それ以外の方法を認められないので、臨機応変に動くことができないからです。
仕事は、計画通りに進むことばかりではないので、結局いつでも怒っていることになるでしょう。
周囲の人にとっては、非常に迷惑です。
神経質な人
他の人が全く気にならないような小さなことが気になって、いつでもイライラしている人がいます。
例えば、棚に入っているファイルの位置が違うとか、作成した書類の書式がいつもと少し違うというようなことで、仕事の結果にはあまり影響のなさそうなことで、怒り出してしまいます。
神経質というのは生まれ持った気質であることが多く、本人にも変えようがないことがあります。
自分が否定されたと感じている
すぐに怒る人は、実はとても臆病な一面があります。
他人に意見されると、自分の意見ではなく、自分自身を否定されたように感じてしまうので、自分の心を守るために怒るのです。
感情のコントロールがうまくない
イライラすることは誰にでもあることですが、普通はその感情を表に出さないように我慢するものです。
ここで怒ったら恥ずかしいとか、大人げないなという思いが出てきて、怒るのをグッと我慢するでしょう。
しかしすぐに怒る人は、それができません。
感情が抑えきれずに、すぐに爆発させてしまうのです。
自分の評価が常に気になる
弱い犬ほどよく吠えるといいますが、自分を大きく見せたいがために、怒ってばかりの人もいます。
怒ることによって、優位に立てるという間違った認識を持っているので、このタイプは自分よりも上には何も言わず、下の人だけに怒っている人が多いです。
仕事ですぐに怒るのは脳の前頭前野との関わりが深い
子供じゃあるまいし、大した理由もなくすぐに怒るってどういうこと?と疑問に思いませんか?
すぐに怒る人は、単にストレスが余っているというのではなく、脳の前頭前野という部分が未発達である可能性もあるのです。
私たちの怒りの感情が生まれるのは、側頭葉にある扁桃体という部分です。
そして、その怒りの感情をコントローするのが前頭前野なのです。
脳科学者の澤口俊之氏によると、この前頭前野は20歳を過ぎても成長することが知られていて、前頭前野が十分に成熟していないと怒りを制御できなくなることがあるのだとか。
また、年齢を重ねるほど怒りっぽくなるのは、前頭前野が萎縮するため、怒りの感情を抑える力が弱まるからだと考えられています。
もしかしたら、脳の成熟度合いによって、怒りが抑えられなくなっている可能性もあるということです。
ちなみに、前頭前野は普段とは違う刺激を与えることによって鍛えることができます。
- 作ったことのない料理にチャレンジする
- 話しかけたことのない人と会話をしてみる
- 人を笑わせるようなネタを考える
など、あまりやり慣れていないことをやってみると前頭前野が活性化しますので、すぐ怒る人になりたくない!と思ったら、日頃から脳を鍛えておくと良いでしょう。
仕事ですぐに怒る人と上手に付き合う5つのコツ
仕事ですぐ怒る人には、特徴があります。
その特徴を把握できると、さらっとその怒りを流して、ストレスを溜めずに対応することができるようになります。
1.よく観察してその人の怒りのトリガーを知る
まずは、すぐ怒る人をよく観察します。
- どんなことに対して怒るのか
- どんな時に怒るのか
それがわかると、怒りを避けることが可能になります。
例えば、「○日までにやってくれればいい」と仕事を振ってきたはずなのに、その前日に「あの件はどうなってる!」と怒り出す上司がいたとしましょう。
この人は、
- 自分が聞く前に、部下が自分から報告してこないと怒る
- 報連相がないことに対して怒る
ということがわかります。
怒る理由は、常に「今どうなっているのか」を把握したいということもありますし、自分を上司として立てて欲しいという気持ちも見え隠れします。
このような人には、「今このような感じで進めていますが、よろしいでしょうか?」と常にお伺いを立てるようにしておくと、満足するわけです。
まずは怒りのトリガーを把握しましょう。
2.怒りのピークが過ぎるまで深呼吸
怒る理由がわかっても、怒らせてしまうことはあるでしょう。
そんな時は、そっと深呼吸です。
相手の怒りに同調し、自分も腹を立ててしまうことが一番良くありません。
怒りのピークというのは、それほど長くは続かないので、相手の怒りをやり過ごすつもりで10秒間深呼吸をしてみてください。
そのうち、相手の怒りも鎮まってきますので、くれぐれも、相手の怒りのペースに乗らないことが大切です。
3.怒りのタイプ別に対処法を変える
日々観察することによって、なぜ怒り出すのかがわかるようになってきますので、その理由ごとに対策を考えます。
例えば、
- 報連相がないと怒るタイプには、こまめに報告を。仕事が片付いた時には「課長のアドバイスのおかげです」など一言添える
- 自分のやり方でないと怒るタイプなら、「これでよろしいでしょうか?」と常に指示を確認する
- 自分が否定されたと感じると怒り出すタイプなら、やりとりをする時に、なるべく肯定的な言葉を使う
など、その怒り方によって対処法を変えましょう。
実に面倒ですが、自分がストレスを溜めないためです。
4.友人ならば怒りのコントロール法を教えてあげる
上司に直接注意することは難しいと思いますが、同僚や友人であれば、「いつもイライラしているね」と指摘してあげることも必要です。
その上で、
- 深呼吸をする
- その場を立ち去り、居場所を変える
- 怒りの原因を書き出す
など、怒りをコントロールすることもできる、と教えてあげるのも良いでしょう。
5.困った時は上の人から注意してもらおう
上司がすぐ怒る人ですと、直接注意することは難しいです。
そんな時は、さらにその上の人に相談しましょう。
この時大切なことは、自分の感情だけを話さないということです。
上司がすぐ怒ることで、仕事にどのような影響があるのか、客観的な事実を話して、改善して欲しいということを相談すると良いでしょう。
まとめ:仕事ですぐに怒る人にはまともに対処せずうまく受け流すこと
仕事ですぐに怒る人は、その人なりの理由があるので、どのようなことで怒っているのかがわかれば、そのタイプ別に対処ができます。
怒りの感情は脳で生まれるため、脳の前頭前野が未発達なために怒りをコントロールできていない可能性もあるため、あなたがイライラしても仕方のないことなのです。
すぐに怒る人をよく観察し、怒る理由を理解して、上手にかわす方法を身につけましょう。
怒る人と一緒になって、自分まで怒りの感情を持たないようにし、ストレスを溜めないようにしていきましょう!
一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。