会社という組織で仕事をする上で、チームワークは欠かせません。
しかし良いチームワークを作るにはどうすればいいか、チームワークの強化の方法に頭を悩ませていませんか?
仕事のチームワークを高めていくには、チームワークとは何かを理解し、チーム作りの基本から考え直してみることが必要です。
チームワークはただ集団で仕事をするということではないからです。
頑張ろう!と精神論だけを叫んでも部下はついてきません。
一人一人の力を生かせるような環境を作ることが良いチームワークにつながるのです。
Contents
仕事で大切なチームワークの意味
チームワークというと「みんなで協力をして何かを成し遂げること」だと思っていませんか?
確かのそれもチームワークの要素の一つですが、もっと掘り下げて考えてみましょう。
チームワークってこういうことだったのか!とその意味が理解できると、仕事に対する取り組み方も変わってくるでしょう。
一人ではできないことを成し遂げるのがチームワーク
一人でできる仕事には限界があります。
能力的なこともありますし、時間の制約もあります。
しかしチームになれば効率的に仕事を進め、プロジェクトの目標に向かって一丸となって進んでいくことができます。
チームワークとは違うスキルを持ったもの同士が集まり、お互いの足りないところを補い合っていくこと。
そして、その才能を掛け合わせることによって、一人ではできないことを成し遂げられるのがチームワークです。
個々の成果ではなく、チームとして仕事の結果を出すことに重点を置いています。
チームワークとグループの違い
似たような概念にグループがあります。
チームと同じように、数人が集まっている状態です。
しかし、チームとグループは似て非なるものです。
チームワークは上記で述べた通り、お互いの足りないところを補うものですが、グループも同様に複数人で仕事に取り組み、一人ではできないことを成し遂げようとする点では似ています。
しかしそこには大きな違いがあり、グループとはその集団の中でも一人一人が独立していて、それぞれが自分のできる範囲で頑張っています。
つまり、個々に能力を最大限に発揮しようとしている状態であり、一人一人が頑張った結果を全て足したものがグループの仕事の結果です。
チームワークが掛け算だとすると、グループは足し算です。
チームワークにはメリットもあればデメリットもある
チームワークは、実はいいことばかりではありません。
その良さを生かすためには、デメリットも知っておく必要があります。
チームワークのメリット
チームワークのメリットは、個々の仕事とは違い、それぞれの良さを発揮しながら大きな成果を上げることができる点です。
一人で仕事をしていると得意、不得意がどうしても出てきますから、できることには自ずと限界があります。
しかしチームで仕事をすると、それぞれにスキルが違いますので、Aさんの足りない部分はBさんが補ったり、CさんとDさんの得意が組み合わさってさらに強力になるなど、チームならではの相乗効果が狙えます。
お互いの足りないところを補完しつつ、持っているものをさらに高めていけるというのがチームワークのメリットです。
チームワークのデメリット
日本人は空気を読むのが得意なので、なんとなくここでは黙っていた方が良いのではと思い、意見を出さない人がいます。
ぶつかり合うことがない平和なチームに見えて、意見を出せる環境が整っていないだけかもしれません。
これを同調圧力といいますが、「同じ目標に向かって考えを統一しないといけない」という空気になってしまうと、意見が出しにくくなり、せっかくスキルの違う人が集まっているのに、その良さを発揮できないことがあります。
仕事でチームワークを高めるためにできる5つのこと
仕事でチームワークを強化するためには、メリットを活かしつつデメリットをカバーする方法を考えます。
一人一人の能力を高めながら、不公平感がないようにバランスのとれたチームを作ることが大切です。
1.それぞれのスキルが活かせる構成にすること
同じくらいの経験値、同じようなスキルの人を集めても、良いチームワークにはなりません。
同じ世代の方が意見を出しやすいという考え方もありますが、それはグループディスカッションなどで役に立つ構成であり、仕事の結果を出したい時には様々な個性を集める方が相乗効果が見込めます。
年齢や立場も違う、そのプロジェクトに適切なスキルを持っている人を集めてチームにすることで、バランスのとれたチーム作りができるでしょう。
2.チームの目標を明確にすること
良いチームワークとはチームの全員が明確な目標を共有しており、その目標に向かって何をすべきかがわかっているものです。
全員が同じ方向に向いていないといい仕事はできません。
1.大きな目標を決める
2.そのための行動計画を策定する
3.工程表を全員で共有し進捗管理をする
このようにして仕事の計画を立て、最終的な目標がどこなのかを見失わないようにすることが大切です。
ブレない芯が1本通っていれば、トラブルが起きても全員で力を合わせて乗り越えていけるでしょう。
3.適切な役割分担をすること
チーム内で不公平感が出ないように、適切な役割分担をしていくことが大切です。
不公平感が出ないようにするというのは、仕事の量を同じにするということではありません。
みんなが同じ仕事を同じ量こなすのであれば、それは「グループの作業」になってしまいます。
チームワークを強化したいのですから、一人一人に適した仕事を与え、自分が何をすべきかを理解してもらった上で、その役割分担についてお互いの立場を理解し、協力し合うことが必要です。
その歯車がカチッとはまった時、仕事が大きく前に進み出すでしょう。
4.コミュニケーションを密にとること
良いチームワークのためには、コミュニケーションが欠かせません。
自分一人で仕事をしているのではないですから、進捗管理なども共有し、お互いがサポートしあえる環境を作るのが理想です。
コミュニケーションを密に取ることで話しやすい環境ができますので、意見交換をする場でも空気を読んで黙っている、ということが少なくなるでしょう。
若手も自分の意見が言いやすい環境があれば仕事のやりがいを感じることができますし、困った時には先輩に相談しやすくなりますよね。
お互いが何をやっているかがよくわかり、仕事が独りよがりになることもありません。
小さなミスも発見しやすくなり、大きなトラブルを未然に防ぐこともできるでしょう。
5.一人一人が自覚を持つこと
チームは、同じ目標を共有しつつも、一人一人が自分の持っているスキルに合わせて、得意な分野を任されることが多いです。
つまり、一人一人がチームの一員であるという自覚を持ち、誰よりも責任を持って責務を全うすることが大切なのです。
自分が何をしなけれないけないのかを常に意識して、積極的に関わる姿勢が求められます。
具体的には、チームの目標とは別に個人の目標を掲げるようにすると良いでしょう。
直接的に進行しているプロジェクトの結果に関わることだけでなく、この仕事を通して自分が何を成し遂げたいのか、どのように成長したいのかという目標を持って仕事に取り組むことです。
チームにおけるリーダーの役割
チームワークを強化するためにはチームのリーダーの役割も非常に重要です。
一人一人が頑張ってもチームを率いる人の力量が足りないとやる気も空中分解してしまいます。
チームリーダーに求められるのは、
・部下には公平な態度で接すること
・適切な役割分担をすること
・部下が報告をしやすい環境を作ること
・常に全体を見て軌道修正をすること
などです。
一人一人が頑張っていても、いつしか少しずつ軌道がずれていってしまうことがあります。
そういうことのないように、全体を見回して適切な指導をしながら軌道修正をし、ゴールまで導くのがチームリーダーの役割です。
まとめ:お互いを高め合える、それがチームワーク
みんなで仲良く仕事をするのがチームワークなのではなく、お互いを高め合い、大きな成果を上げることができるのが本当のチームワークです。
チームワークを強化するためには一人一人の自覚とリーダーシップが欠かせません。
それぞれが自分の役割をしっかりとこなすことによって、今よりも強固なチームワークを作ることができるでしょう。
一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。