これほど生真面目な性格の人種はいないという人がいるほど、日本人は真面目です。
「仕事がやりたくない」なんて周囲に漏らしたら、甘えていると後ろ指さされるのでは?と不安になるでしょう。
自分を責めて取り返しがつかなくなる前に、覚えておきたいことをご紹介します。
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仕事がやりたくないと感じたら。こんな症状には要注意!
自殺者が後をたたない現代の日本。
近年こそ若干数は減少傾向が見られますが、それでも3万人前後の人が自ら命を絶っているのが現状です。
その原因の多くを占めるのが「うつ」と呼ばれる心の病。
厚生労働省が示した調査結果によると、日本人の15人に1人がうつ病になると言われています。
うつ病は甘えや性格ではなくれっきとした病気です。
“心の風邪”と呼ばれるくらいに、誰しもが罹患しやすい病気であるにも関わらず、自ら命を絶ってしまう人が後を絶たない点が通常の風邪とは異なる怖い特徴だと言えるでしょう。
実は、このうつという病気の初期症状には「仕事がやりたくない」という精神状態も含まれるのです。
まずは、あなたが「仕事がやりたくない」と感じる気持ちとともに、うつの症状を併発していないかを確認してみましょう。
うつの症状とは?
うつに罹患していると一般的に、以下のような症状が心身に現れるとされています。
1つでも当てはまるのもが2週間以上続いている場合は、迷わず専門医に診察してもらうことをおすすめします。
<身体面>
・体のだるさ
・頭痛、頭が重い
・めまい
・眠れない、もしくは過剰に眠ってしまう
・食欲がない、もしくは過剰に食べてしまう
<精神面>
・意欲がわかない
・楽しさを感じない
・落ち込むことが増えた
・焦りや不安感が消えない
・イライラが収まらない
・全てのことを悪い方向に考えてしまう
→日中は気分がいいけれど、夜になると上記のような症状に襲われるという場合もうつの症状が疑われます。
・仕事に遅刻したり欠勤することが増えた
うつの特徴として、こうした症状が突然現れて2週間程度治らないという点が挙げられます。
はじめは「風邪かな?」と思っている人も多いです。
仕事がやりたいくないと感じるうつの原因は?
仕事がやりたくないと感じることから始まるうつには、いくつかの原因が考えられます。
1:これまでの仕事経験でトラウマがある
トラウマとは、過去に精神的もしくは肉体的に強いストレスを感じ、それが原因で心身に影響をもたらすことを指します。
これまでの仕事経験の中で、大きな失敗をしたり上司からひどい暴言を吐かれたりした経験はありませんか?
そのトラウマが記憶に焼き付き、仕事をすることに強い抵抗心を抱くようになっている可能性があります。
新しい仕事や人間関係を築けていても、過去のトラウマが仕事をするということに影響を及ぼすこともあるのです。
2:現在の仕事になんらかのストレスを感じる
今、仕事に就いていて仕事がやりたくないと感じていれば、現在の職場や人間関係に原因がある場合が多いです。
仕事内容にストレスを感じることもありますが、それ以上に多いのが仕事量や時間が多すぎるケースです。
「長時間労働」として社会的な問題にもなっています。
例えば、1ヶ月に100時間を超えるような働き方はしていませんか?
働き方改革が進む現在の日本で、平気で残業を100時間強いてくるような職場は健全とは言えません。
他にも、パワハラやセクハラに代表されるような、人間関係のトラブルにストレスを抱えている場合もあります。
暴言を吐かれたり無視されることはありませんか?
他にも恋人の有無を執拗に聞かれたり、抱きつかれたり手を握られたりするのも、ストレスの大きな原因となります。
3:仕事以外にストレスを抱えている
仕事以外にストレスを抱えている場合も、仕事がやりたくない原因となります。
仕事にまでさし障るストレスのため、多くの場合が日常には感じないような大きなストレスを抱えています。
具体的には近親者の死や大病、中には失恋が原因で仕事がやりたくないと感じる人もいるでしょう。
当初、仕事自体には何も問題がなかった場合でも、ストレスの影響で仕事がうまくいかなくなり、仕事がやりたくないと感じるケースもあります。
うつになりやすい人はどんな人?
では一体、うつになりやすい人にはどのような特徴があるのでしょうか?
今はうつ症状がなくても、あてはまる人は今後注意が必要です。
1:完璧主義者の人
完璧主義な性格の人はうつになりやすいとされています。
具体的な性格の特徴としては「真面目」「責任感が強い」「全てのことに熱心に取り組む」が挙げられます。
こうした性格に人には、悩みや不安を他人に相談することが苦手で、全てを一人で抱え込む性質があります。
仕事がうまく回っているときは大丈夫ですが、責任が重過ぎたり仕事量が過度になってしまうと、たちまち心身に無理をきたしてしまうのです。
2:人からの評価が高い人
意外に思われますが、普段人から評価が高い人もうつになりやすいとされています。
周囲からの賞賛が集まることで、自分でもわからないうちに自尊心が高まっています。
そのため、自尊心を守ろうという意識が常に働いている状態になるのです。
失敗や弱みを見せることで自分の評価が下がることが怖くなり、一人でキャパ以上に頑張ってしまい、心身に無理が溜まってしまうという具合です。
3:気の弱い人
自分の意思を周囲にアピールするのが苦手で、無理を言われても断ることができず徐々にストレスを溜めていきます。
周囲に相談することができても、ストレスの元となる物事や人に抵抗することができないので、直面する(もしくはそのことを考える)ことでうつ症状が現れるようになります。
うつになる前にやるべきこと
最後に、仕事が原因のうつになる前にやっておきたいことをご紹介します。
1:仕事の無理をきちんと処理する
仕事にストレスがある場合は、そのストレスの根源をうつになる前にきちんと処理する癖をつけましょう。
不可能だと思うことは無理をせずに周囲に相談して解決しましょう。
本人に言うことが難しい場合は、会社や労働組合など組織に相談するのがポイントです。
仕事上の少しの無理は、実力を伸ばす好機とも言えますが、連日の残業や休日出勤をしなければこなせないような仕事は、現在の日本では無理をしているとしか言いようがありません。
仕事とプライベートを両立させてこそ、“仕事ができる人”と言う評価がなされるものです。
2:仕事のストレスを発散する方法を身につける
仕事のストレスを仕事で解消できないときは、それ以外にストレス発散を見つけましょう。
思いっきり眠ったり、友達と遊んだり。
買い物や美味しい食事でストレスを発散するのはみんながやっている常套手段です。
適切な限度でストレスが解消されればベストですが、お酒やタバコ、時に買い物や食事は制限を超えると中毒になるなど心身のトラブルにつながりかねません。
仕事そのものへの対処と、ストレス発散とをバランスよく実践するのがトラブルを回避する最良の手段と言えるでしょう。
3:自分を褒める
一番重要で、一番忘れがちなのがこちらの方法です。
うつになりやすい人の大きな特徴に「自分に厳しい」と言うものが挙げられます。
仕事をこなす上では賞賛すべき性格ですが、うつ病の前では弱みにしかなり得ません。
自分への厳しさをずっと続けるのではなく、何か成果を出せたときや区切りがつけられた時にたっぷり自分を褒めてご褒美をあげましょう。
いつもより高価なものを食べたり買い物をしたり、旅行に出かけてリフレッシュするのもおすすめです。
「仕事をやりたくない」は、一旦休憩のサイン!
仕事をやりたくないと感じたら、それは体が発信した一旦休憩のサインかもしれません。
心に素直になってみて、仕事をやりたくない理由を少し休憩しながら見つめてみましょう。
うまく休むみリフレッシュすることも、仕事人としての重要なスキルと言えるでしょう。
一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。