社会人として、仕事を放棄するなんてことはできないことくらい、頭ではわかっていると思います。
それでも、全てを放棄して逃げ出したい!と思うほど仕事が嫌になっているなら、それはよほどの緊急事態。
身も心も、追い詰められているのではないでしょうか?
真面目な人ほど、心身の疲れを自覚しづらいので、仕事を放棄したいという気持ちを無視しないで欲しいのです。
時には放棄していいこともあります。
仕事を放棄したくなったらどうすればいいか、その対処法についてお話しします。
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辛い!逃げ出したい!仕事を放棄したくなるのはなぜ?
お給料をもらっている以上、嫌だからといって逃げ出すわけにもいきません。
しかし、目の前の仕事を放棄したいと思うほど辛くなってしまうのには、このような理由があります。
仕事量が多すぎてとてもこなせない
1人でできることには限りがあります。
どんなに仕事ができる人でも、物理的にできないことはあるので、自分がこなせる以上の仕事を任されてしまうと、放棄したくなります。
真面目な人は、本来の担当でないことでも、仕事を振られるとやってしまう人が多いのですが、これではいつまでたっても残業が減りません。
やってもやっても仕事が終わらないという時には、その仕事量が適切なのか?ということを検証する必要があります。
気力も限界になっている
仕事が忙しくても、人間関係が良好なら、まだ乗り切れます。
仲間同士で助け合って、どうにか頑張っていこう!という気持ちにもなれますが、人間関係が悪いとどうにもなりません。
仕事がそれほど忙しくなかったとしても、やはり人間関係というのは非常に大切で、同僚や上司と折り合いが悪いと、続けていく気力がなくなります。
毎日のように怒られていたり、理不尽なことを言われたりすると、もうこんなところで仕事をしたくない!と投げ出したくなるのです。
今やっている仕事が嫌すぎて逃げ出したい
なんとなく入ってしまった会社であるとか、希望とは違う部署に配属されて、やりたくもない仕事を続けている時も、放棄したくなります。
苦痛だと感じることを長時間続けるほど辛いことはありません。
8時間勤務ですと、1日のうちの1/3は会社にいることになります。
これだけの時間をやりたくもない仕事に当てていると思うと、放棄したくなるのも当然かもしれません。
実際に仕事を放棄したらどうなるか?
なかなか実行に移す人は少ないと思うのですが、本当に仕事を放棄してしまった場合、どのような影響が出るのかを考えてみます。
仕事を放り出したら「仕事ができない人」というレッテルを貼られる
もうやってられない!と、本当に仕事を放り出したとしましょう。
例えば、期限が明日なのに、やらずに帰ってしまうとか、頼まれたことを放置して帰るとかです。
周りの人はまだ頑張っているので、「あの人だけ仕事を放り出してずるい」と思われるでしょう。
やるべきことを、期限までにできなかったということで、あの人は仕事ができないという評価になることもあります。
ただし、評価は下がるかもしれませんが、それで即クビになるようなことはないので、安心してください。
周囲に少なからず迷惑をかける
自分の割り当て分の仕事を放棄すれば、誰かが代わりにやることになりますから、同僚にも上司にも迷惑をかけることになるでしょう。
その仕事がうまく進まないことで、他部署の人にも迷惑をかけるかもしれません。
自分が困るだけならまだいいのですが、周囲の人も困らせることになります。
出社しないと家族や身元保証人に連絡がいく
本当に仕事が嫌になって、出社することも放棄したなら、会社の人が心配して連絡をしてきます。
どこかで事故にあっていないか、心配だからです。
あなたが電話に出たり、メールに返信したり、何かしらの対応をすればいいですが、無視していれば身元保証人に連絡がいく可能性があります。
労働契約を結ぶ際に、親や親族に身元保証人として署名をしてもらっている人は、保証人が緊急連絡先となっていますので、会社はその人に連絡をするのです。
無断で帰れば何らかの処分がある可能性
仕事を途中で放り出して、早退の手続きなどをせずに帰ってしまった場合は、無断で職務を放棄したことになります。
それですぐにクビになることはないですが、何度も続ければ無断欠勤と同じになります。
減給処分などの、お給料に影響が出るかもしれません。
就業規則にどのように定められているかにもよりますが、職務放棄とみなされると、何らかの処分がある可能性があります。
無断欠勤は、2週間続くと懲戒解雇できるようになるので、これだけは避けて欲しいです。
損害賠償請求などはほとんどない
仕事を放棄した時に心配なのは、放棄したことによって何らかの損害賠償請求をされることではないでしょうか?
この点については、あまり心配しなくてよさそうです。
というのも、あなたが仕事を放棄したからといって、直ちに会社に損害を与えるということは、考えづらいからです。
1人分の仕事が放棄されたとして、それを放置しておく会社は少なく、周りにいる人が何らかの対処をするはずで、実害が出ることはあまりないでしょう。
また、何かしらの影響があったとしても、仕事を放棄したこととの因果関係を証明することは難しく、実際に損害賠償請求がされるケースはあまりありません。
できない仕事は放棄してもいいのではないか
仕事を放棄するということは、確かに周囲に迷惑をかけることですし、しない方がいいことかもしれません。
しかし、時には辛いという思いを態度で表すことも必要ではないでしょうか?
放棄するというと言葉は悪いかもしれないけれど、できないことはできないと意思表示することの必要性を考えてみてほしいのです。
自分を壊してまで続ける価値のある仕事などない
もし、仕事が辛くて、
- 体調が悪い
- 朝起きられない
- 食欲がない
- 涙が出てくる
などの症状があるなら、これは一刻も早く逃げ出すべきなのです。
誰かに迷惑をかけてでも、自分を守ることが必要な時もあると考えます。
心が壊れてしまうと、元どおりになるまでに時間がかかります。
元に戻らないこともあります。
そんなことになるくらいなら、いったん仕事を放棄してもかまいません。
そして、「辛い」ということを声に出して、訴えてください。
必要な人員を確保しない会社が悪いのではないか
仕事を放棄するという行動は、社会人として褒められたことではないかもしれません。
しかし、再三再四、人員の確保をお願いしているにも関わらず、過酷な環境での労働を会社が強いるなら、仕事を放棄するという形で意思表示するしかないのではないでしょうか?
人事担当は、人手不足であるとか、なかなかいい人材が見つからないなどの言い訳をするかもしれませんが、それは社員の知ったことではないのです。
会社には、人手不足を解消し、より良い環境で働けるように配慮する義務があるのです。
それを怠って、社員に犠牲を強いるのは間違っています。
物理的にできないと判断したことは、きちんと放棄して、できませんという意思表示をすることも、時には必要です。
仕事を放棄したいと思ったときにあなたが取るべき行動
できないことは放棄した方がいいこともありますが、いきなり放棄という行動に出てしまうと、周囲が理解できず、あなたの評価が下がってしまうことも考えられます。
ですので、仕事を放棄したいという気持ちになった時、実際に放棄する前に試して欲しいことがあります。
完璧主義になっていないだろうか。少し力を抜く
仕事が終わらない、辛いと思ってしまうのは、自分で自分を追い込んでしまっている時があります。
なんでも完璧にこなそうとして、頑張り過ぎていませんか?
確かに、仕事のクオリティは大事です。
しかし、最初から100%、完璧なものは作れないので、70〜80%くらいの出来でOK。
いったん上司にあげてみて、改善点を見出していくという方が、無理が少なく、また、時間もかかりません。
できないときには遠慮せずに人を頼ろう
仕事量が多すぎて辛いと思ったら、周囲の人に助けを求めてください。
苦手なことは、自分よりも得意な人に頼んだ方がいいこともあります。
こんなことを頼んだら迷惑では?と思うかもしれませんが、できなくて放棄してしまうよりもずっといいでしょう。
世の中には、人を助けることに喜びを感じる人もたくさんいますから、ダメ元で声をかけてみましょう。
黙っていても気づいてもらえないので、できないことはできないと、声を上げることが大切です。
辛いことがわかってもらえないならやめることも考えて
もし、何をしても会社の姿勢が変わらないという時には、転職も考えてください。
社員が仕事を放棄するということはよほどの事態です。
それでもわからないなら、この先会社が変わることも期待できません。
なるべく早くその会社を離れて、もっと環境の良いところに移った方が賢明です。
まとめ:仕事を放棄したくなったら「辛い!」と声をあげよう
与えられた仕事はきちんとこなさないと、ということはわかっている、それでも仕事を放棄したくなるというのは、よほど辛い思いをしているということだと思います。
そんな時は、一人で我慢せずに、周囲を頼ってください。
我慢して仕事を続けていても、周囲の人は気づいてくれないです。
そのまま我慢していると、心身ともに壊れてしまうかもしれません。
できないことはできないと声を上げる勇気を持ってください。

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。