仕事をしていると、不安になることって誰にでもありますよね。
特に新人の時は、初めての作業ばかりで不安になるものです。
しかし、不安感が常に消えない、もう新人ではないのに不安になる、時折強い不安感に襲われる、など職場で度々不安になる場合、それはあなたの心と体が出しているSOSのサインかもしれません。
この記事では、不安が症状として現れる疾患・障害と、不安を緩和する方法などをご紹介していきます。
Contents
仕事での不安感は疾患・障害のサインかも?
仕事の不安が日常生活に支障をきたすレベルである場合、心や体に問題を抱えている可能性もあります。
不安が症状として現れる疾患・障害を以下に紹介していきますので、あなたの抱える不安がそれらのサインではないか、振り返ってみてください。
うつ病
うつ病の発症は、職場のストレスが原因となることが多いです。
うつ病とは、脳の機能が低下して、落ち込んでいる状態が続く病気です。
仕事のことが不安で家に帰っても何もできない、気分が常に落ち込んでいる、などの心理的な症状に加え、食欲の低下、疲労感、不眠、動悸などの身体的な症状も出ると言われています。
人は、健康な状態でも落ち込んだり不安になったりすることはありますが、それが長い間続くのは心身の健康を失っているサインです。
不安障害
不安障害には、種類が様々あります。
突発的に強い不安に襲われる場合はパニック障害、慢性的に不安状態がずっと続く場合は全般不安障害、周囲の目が気になるのは社交不安障害、と不安の抱き方や不安になる状況に応じてそれぞれ名前がついています。
不安障害の原因は、医学的にまだはっきりと分かっていませんが、本人の気質や環境(ストレス体験)、身体的な状態などが関係していると言われています。
仕事の失敗をきっかけに、自分がした失敗をまたするのではないか、という不安から不安障害になる人も多くいます。
ADHD(注意欠如・多動症)
よく「大人の発達障害」と表現されるのが、このADHDです。
ADHDの人は脳の生まれ持った特性により、日常生活に支障をきたすような様々な症状がでます。
例えばADHDを抱えている人は、自分で注意しているつもりでも仕事で失敗を繰り返してしまいます。
そのため、何をやってもうまくいかないという不安を常に抱える人も多いです。
精神的に不安定になり、うつ病や不安障害を疑って病院を受診する際に、初めてADHDが発覚するケースも珍しくありません。
また、自分がADHDと知らず、仕事が周りの人と同じように出来ないことを悩み続けた結果、うつ病や不安障害などの二次障害が出ることもあります。
適応障害
その人にとって過度なストレスに晒された際、様々な症状が出るのが適応障害です。
例えば、「職場がストレスで仕事に行くと常に不安を感じ、涙が出てくる」など、ストレスが原因でいつもの自分では考えられないような状態に陥った場合は、適応障害を疑って良いでしょう。
上で紹介した他の障害は、長期的な改善が必要な場合も多いですが、適応障害はストレスの原因を取り除くと改善します。
仕事がストレスの場合、部署の異動、休職、退職などで解決することが多いです。
仕事中に感じる不安感を緩和する方法
不安を感じた際、どのように対処したらよいでしょうか?
不安を感じた時は、不安を抱えたまま過ごすではなく、以下の方法で緩和させましょう。
病院を受診する
仕事で不安に感じる場面が多いと、「何でこんなに不安なんだろう」「もしかして病気かも」と自分の状態に対しても不安になってきます。
それでは、不安の悪循環が起きるばかりです。
実際、不安はこの記事でもご紹介したように、様々な障害のサインであることも多いです。
不安を感じることが多い時には、病院を受診してください。
程度が軽いのか、重症なのか、自分では判断できませんので、「これくらいで病院に行ってはダメ」と思う必要はありません。
心を無にして深呼吸する
会社にいて不安感に襲われた時は、目を閉じて深呼吸をしてください。
まず、ゆっくりと時間をかけて息を吐き、そしてゆっくりと時間をかけて息を吸うのです。
この時、心は無にして出来るだけ何も考えないでください。
一度、仕事のことも不安な感情も手放し、ただ自分の呼吸だけに精神を集中するのです。
深呼吸する前より、気持ちが落ち着いているはずです。
気を許せる人と話す
一人で考えていると、心の不安はどんどん大きくなっていきます。
そんな時は、家族や友人、会社の同僚と誰でもよいので、自分が気を許せる相手と話しましょう。
今の自分の状況や「辛いんだよね」という気持ちを聞いてもらうだけで、ストレス解消や自分の心を整理する効果があります。
もし、話を聞いてくれた相手から色々指摘されたら、精神的に受け止めきれないという恐怖がある時は、話をする前にその旨を伝えて「ただ聞いてくれる?」と尋ねてみましょう。
聞いてもらった後は「聞いてくれてありがとう」と、お礼を言うことも忘れないでくださいね。
ノートに不安を書く
不安を感じたら、何が不安でどのような気持ちか、ノートに書いてみてください。
人と話すのと同じ原理で、言語化することによってストレスを緩和させることが出来ます。
不安を書くノートを1冊作って、デスクに置いておけば、職場で不安を感じた時、すぐに言語化して対処することができます。
会社で書くのに抵抗がある人は、1日の終わりに日記のような形で、不安だった気持ちや、なぜそう思ったのかを記録しましょう。
休む
身体的に疲れている時の方が、不安を感じやすくなります。
普段の自分はあまり感じない、強い不安を感じた際には疲れが溜まっているのかもしれません。
そのまま無理をせず、身体と心を休ませてあげてください。
休もうとしても仕事が気になって休めないような場合は、ストレスが既に心身の健康に影響している可能性が高いです。
休もうとしても休めないのなら、すぐに病院を受診してくださいね。
ストレス源から離れる
不安に耐えられず、毎日とても辛い状況なら、一刻も早くストレス源から離れることをおすすめします。
職場がストレスなら、上司に相談し異動させてもらうか、会社を辞めるべきでしょう。
「診断書がない」「受診したけど病気じゃなかった」という状況で、不安だからという理由で辞めることに抵抗がある方は、病気になるまで我慢するより、病気になる前に辞められる方がいいと考えてみてください。
不安感を和らげるためにお酒を飲む危険性
「嫌なことを忘れるため」「不安を和らげるため」など、マイナイスを打ち消すための飲酒は依存症に繋がりやすいので、大変危険です。
不安を感じている人がお酒を飲むと、酔いが回っている間は、不安を和らげることができます。
仕事で不安を抱えている場合、本来なら休暇をとってゆっくり休むべき状態でも、お酒を飲んで手軽に不安を紛らわす人もいるでしょう。
しかし、不安が緩和されるのは酔いが回っている間だけで、酔いが覚めた後には、反動としてより強い不安を感じます。
その為、不安を緩和させるためにさらにお酒を飲み、アルコール依存に陥るケースが多いのです。
まとめ
不安は誰もが感じる感情ですが、それが長期に渡って続いたり、強い不安が定期的にあるようなら、身体と心があなたにSOSを出しているのかもしれません。
不安が症状として出る疾患・障害は、うつ病、不安障害、ADHD、適応障害など様々ありますので、異変を感じたら1度病院に行ってみてください。
不安に苦しんでいる時は主に、病院で診察してもらう、深呼吸する、不安を言語化する、休む、ストレス源から離れるといった方法で、不安は緩和されるでしょう。
不安を和らげるために飲酒をすると、依存症になりやすいので注意してくださいね。
一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。