大した説明もなく、ぽん!と仕事を丸投げしてくる先輩や上司に困り果てているあなたへ。
丸投げしてくる人に対してどう対応するか、対処法をまとめました。
仕事をそつなくこなしながらも、自分が不必要に大きな責任を負わされないようにするためにはどうすればいいかを考えていきましょう。
Contents
仕事を「丸投げ」と「任せる」の違い
「この仕事を任せるよ」という言葉で、上司から仕事が降ってきたとしましょう。
本当に「任せている」のか、「丸投げ」しているのか、そこには明確な違いがあります。
仕事を任せるというのは、
- その人の適性を考えて仕事を振る
- 最終目標など大まかな指示はくれる
- 部下にやりたいようにやらせてくれる
- 相談すれば助言をくれる
- 万が一の時は責任を取ってくれる
これが「任せる」です。
では、「丸投げ」はというと、
- 部下の適性など考えていない
- 「これよろしく」というだけで何も指示がない
- 困った時に頼っても面倒を見てくれない
- 責任を取らない
そもそも仕事の内容すら分かっていない人が多いので、この仕事をこの部下にやらせたらどうなるかという展望も全くありません。
ある程度、自由にやらせてもらっていることを「仕事を任された」と勘違いしてしまう人がいますが、やり方に迷って話をしにいっても聞いてくれなかったり、トラブルが起きた時に矢面に立ってくれないなら、それは「丸投げ」です。
仕事を丸投げされた時に実践してほしい6つの対処法
丸投げ上司は、責任までも丸投げしてきます。
自分の身を守るためにも、丸投げされた時の対処法を頭に入れておきましょう。
権限のありかを確認しよう
仕事を自分の好きなようにやらせてもらえるということは、ある意味ありがたいことです。
自分の力を試すいい機会にもなりますし、結果が出せれば昇進につながる可能性だってあります。
しかしここで大事なのが、権限のありかです。
丸投げ上司は、仕事の中身など理解していませんが、なんでも人任せなくせに、おいしいところは取っていこうとするものです。
だからこそ、売上目標の数値の設定や、他の部署に何かを依頼する権限など、この仕事を進めるために決めていかなくてはいけないことに関して、自分に権限があることを確認してください。
権限を持つというと、責任を全て負わされると思いがちですが、違います。
その部署の責任者は上司ですから、何かあっても責任を取るのは上司です。
- ○○についての権限が自分にあること
- このプロジェクトの責任者は上司であること
この点を、メールなど証拠の残るもので確認しておいてください。
証拠を残しながら仕事を進めていく
実際に仕事に取りかかってからも、証拠を残しながら進めていくことを意識してください。
丸投げ上司は、トラブルが起きたら担当者に押し付けようとします。
後から、「あの時確認したじゃないですか!」などといっても、知らない、部下が勝手にやった、と逃げられる可能性があるので、必ず証拠を残しましょう。
自分一人では判断できないと思ったことは、数字や期日などできるだけ具体的に、電話ではなくメールやLINEなど記録として残せるもので確認をしながら仕事を進めていくようにして、自分の身を守ってください。
上司もきちんと巻き込んで仕事をする
証拠を残しつつ、上司を逃さないように、巻き込みながら仕事をする工夫も必要ですね。
- この資料を作成するようにいわれましたが、これまでの経緯を教えていただけますか?
- ○○さんは昔からお付き合いがありますよね。私が連絡するより課長からご連絡していただいた方がスムーズではないですか?
事あるごとに、上司を頼ってみてください。
丸投げ上司ですから、最初は嫌な顔をすると思いますが、そこは諦めないで頑張りましょう。
「あなたも一緒にやるんですよ。丸投げなんて許しませんよ」という、強い意志を持って巻き込んでいきましょう。
こんな時は、空気を読まないくらいの図太さが必要です。
他の仕事があることもアピールする
仕事の内容はそれほど難しそうではないが、他の仕事も抱えているので、正直余裕がないなと思うこともあるでしょう。
そんな時には遠慮せず、「今、急ぎの仕事を抱えていますので、それが終わってからでも大丈夫ですか?」と納期をしっかり確認してください。
半ば断るつもりで、「今やっている時間がない」という空気感を出しましょう。
そこで、上司に振られたからやらないと、と余裕がないのに受け取ってしまうと、「こいつは丸投げしても大丈夫だ」と思われてしまうからです。
今何をやるべきかを考え、丸投げされそうな仕事以外に大事な仕事があるなら、そちらを優先しましょう。
丸投げは困ると、きちんと話し合う
丸投げしてばかりの上司には、一度はっきりと「丸投げは困ります」ということも必要です。
一人で言えないなら、他にも丸投げに対して不満を持っている人を探し、みんなの意見として言うといいでしょう。
丸投げしてくる人は、自分が投げた仕事の中身など知らないことが多く、どうしたらいいかわからないので指示もできないのです。
しかし、上司がそんなことでは困ります。
上司としての責任を自覚してもらうためにも、丸投げは本当に困るのですよということを正面切って伝えなくてはなりません。
具体的に、このようにしてほしいという要望を伝えて、これからの仕事の進め方について話し合い、丸投げをしないようにお願いしてみてください。
それでもダメなら仕事を放棄するのも一つの手
何をしてもダメだ。丸投げしてくることをやめてくれないという時には、丸投げしても放置されたら自分が困る、と気づいてもらうために、いっそのことをその仕事を放置するというのも方法としてはアリです。
ただし、仕事が進まずに周りに迷惑をかけることもありますから、これは最終手段です。
上司は仕事が進んでいないことで文句を言ってくると思いますが、その時には、
- 相談したのに、話もろくに聞きませんでしたね?
- 過去の経緯も教えてくれませんでしたね?
- そんなことでは仕事ができるわけがないでしょう?
と、あなたも文句を言ってみるのです。
仕事をきちんとしろというのなら、丸投げするのではなくて上司としての責務を果たしてくださいと正面切って意見をしてみましょう。
丸投げされたこの経験を自分の糧にしよう
仕事を丸投げされると、少しくらい説明してくれてもいいのに、と腹がたつと思います。
丸投げしてくる人に限って、自分は大した仕事をしておらず、手柄だけは取っていこうとする人が多いものです。
しかしこれは、考え方によってはいい経験になるのではないでしょうか。
確かに腹は立ちますが、これまでやった経験のない仕事をしてスキルアップに繋がるなら、それはあなたにとっていいチャンスです。
丸投げしてくる上司は、丸投げすることしかできない、具体的な指示ができない人なのですから、ある意味可哀想な人ですよ。
そんな人に腹を立てるよりも、この仕事をどうこなそうか、どう成果に結びつけようか、そう考えて行動した方が、よっぽど建設的です。
失敗する可能性もありますが、それもいい経験です。
仕事に無駄なことなど一つもありません。
それは、どのようなことでも考え方ひとつで全て自分の糧にできるからです。
あなたにとってプラスになることはあっても、きっとマイナスになることはないはずです。
仕事を丸投げする上司でも敵にしないことが大事
腹の立つ上司でも、上司は上司。
無駄に敵対しないように気をつけてください。
日本の会社は目上の人に楯突くことを良しとしない風潮がいまだに残っているところが多いです。
正論だけを言っても、それが組織の中では通用しないこともあります。
今考えることは、あなたが同じような部類の人間にならないことです。
今後、人の上に立った時に、部下に仕事を丸投げにするような、恥ずかしいことをしないようにすればいいのです。
そのために今は力を蓄える時。
こんな時はどうすればいいのか?自分のためになることを考えるようにしてください。
無能な上司をやり込めよう、なんて思わないことです。
まとめ
仕事を丸投げされると腹が立ちますが、文句を言っていても時間は過ぎていきます。
自分が損をしないように、かつ、仕事をうまく進めていくにはどうすればいいか、冷静に考えてみてください。
丸投げ上司のようなどうしようもない人は、どの組織に行ってもいるものです。
そんな人への対処の仕方を学ぶのも仕事の一つだと思って、全てプラスに変えていきましょう。
一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。