仕事中に、スマホはどこまで使っていいのでしょうか?
例えば新人がスマホでSNSやゲームをしていた場合、注意したくなくても注意しなければならない時があります。
しかし、「注意したら関係性崩れないかな?」「どう注意したらいいんだろう…」など、注意するのはなかなか難易度が高いものです。
今回は、仕事中にスマホを使って良い場合と使ってはいけない場合の基準を明確にした上で、スマホをいじる部下へうまく注意するコツをご紹介します。
Contents
仕事中にスマホを使っていいのはどんなとき?
スマホがないと業務ができない会社以外は、一般的には仕事中にスマホを禁止している会社が多いです。
しかし、仕事をしていると、取引先までの電車を調べたり、子どもが熱を出したときに連絡が来たり、スマホを使いたくなるタイミングはたくさんあります。
それでは、どのような場合にスマホを使ってもいいのでしょうか?
緊急性があるとき
常識的に考えて、スマホを使うのがやむを得ない理由の場合は使っても大丈夫です。
例えば、このようなものがあります。
- 子どもが怪我をしたり体調を崩したときに学校から連絡が来る
- 介護中の親の体調が急変したときに家族や病院から連絡が来る
- 役所など、勤務時間帯でなければ電話が繋がらない場合に電話をする
プライベートな理由でも、緊急の場合は仕事に支障が出るとは考えづらいので、業務時間中でもスマホを使っても問題ありません。
仕事に必要なとき
仕事にスマホが必要な時も、もちろん使って大丈夫です。
例えば、
- 取引先への電車の経路を調べる
- 天気に左右される仕事で天気予報アプリを使う
- 出張先のホテルを予約する
など、様々なものが考えられます。
使用する際は、必ず会社や上司が公認している使い方をするようにしましょう。
仕事中にスマホを使ってはいけない場合は?
職場のルールや環境によってOKやNGのラインを明確に引くことは難しいですが、一般的には、業務に支障が出ると考えられる場合はスマホを使ってはいけません。
例えば、このようなものがあります。
- 仕事中に自分のSNSをチェックする
- 音楽を聴きながら仕事をして、会社にかかってきた電話に気づかない
- スマホを使って良い業務の最中に、ついつい私用の電話やゲームをしてしまう
スマホを使うためにトイレに何度も行ったり、引き出しにスマホを隠していじったりするのも、会社の業務に支障が出ると考えられるので注意する対象になります。
仕事中のスマホを禁じる法的な根拠はある?
では、仕事中にスマホを使うのを禁止する法律的な根拠はあるのでしょうか?
職務専念義務に違反するので
法律的に考えた場合、労働者は会社の労務に専念する義務があります。
つまり、会社が決めた労働時間中は、しっかりと仕事に集中しなければならないということが法律で決まっています。
スマホでSNSやゲームをするのはこれに違反するので、この「職務専念義務」をもとに会社の就業規則でスマホを使わないルールが決められていることが多いようです。
情報漏洩の危険があるので
多くの会社で、個人情報や機密情報を扱っています。
もしそれらの情報を漏らしてしまった場合に、守秘義務に違反することになります。
スマホにはカメラやメッセージ機能が付いているので、簡単にそれらの情報を会社の外に送信することができます。
しかもスマホは画面が小さくて、何のために使っているのか本人以外が判別することが難しいので、スマホの使用自体を禁止している会社も多いです。
仕事中にスマホをいじる部下…注意するコツは?
新入社員など、スマホを小さい頃からずっと使ってきた若者は、会社でも仕事中にスマホをいじることに抵抗が少ない人が多く、中には悪気なく使ってしまう人もいるようです。
そんなとき、もしあなたが上司だった場合、注意しなければいけない状況になってしまうこともあるでしょう。
「注意するのは気がひける…」とか「なんて言おう…」と迷った場合は、今からご紹介する方法を試してみてください。
就業規則を確認してから注意する
まずは、就業規則を確認してみましょう。
就業規則では、仕事の生産性を高めるためや、情報漏洩の防止のためにスマホを禁止する規則が書かれていることがあります。
注意するときは、「就業規則に書いてあるから」と言えば、反論の余地がありません。
また、「注意したら気まずくなるかな…」と気になって注意しづらい場合も、就業規則を盾にすれば、個人的な気まずさを和らげることができるでしょう。
ストレートに言わない
自分で注意しなければいけない場合は、「スマホは禁止!」とストレートに言わず、なるべく疑問形にしてみましょう。
例えば、「大丈夫?緊急の用事?」とか「何か調べもの?」などの質問をすれば、本人も「頭ごなしに注意された…」とネガティブな感情を抱くことも少なくなりますし、本人なりの理由がある場合もあります。
その質問に明確に答えられなかった場合は、注意するようにしましょう。
その際に、なるべく柔らかく伝えるには、
- 人前で注意しない
- 別のことを一緒に注意しない
- 他人と比べない
などに気をつけて話すことをオススメします。
相手を分析して伝え方を変える
少し難しいかもしれませんが、相手の性格を考えて伝え方を変えるのも一つの方法です。
まずは、相手のタイプがこのどちらに当てはまるか考えてみましょう。
- 頭で理論的に理解するタイプ
- 気持ちで理解するタイプ
「頭で理解するタイプ」には、「仕事が終わったら報告すること」「仕事中にスマホを触るのはルール違反であること」「スマホを使うと会社の利益が下がること」などを中心に、感情を抜きにして、全てを言葉にすればうまく伝わりやすいです。
反対に、「気持ちで理解するタイプ」には、なるべく時間をかけて信頼関係ができてから伝えることで、すんなり聞いてもらえます。
自分から注意せずに周りに頼る
毎日顔をあわせる部下や同僚とは、なるべくいざこざを起こしたくないものです。
もし自分から言えないと感じたら、周りに頼ることにしましょう。
例えば、いつもニコニコしていて意見を言っても嫌味に聞こえない人から注意してもらえば、誰も嫌な気分になることなく伝えることができます。
また、会社で明確なルールが決まっていない場合は、上司に相談してスマホ使用についての細かいルールを決めてもらうのも良いでしょう。
どう注意してもダメなときは上司に相談する
注意したら隠れてスマホを使うようになったり、何度言っても改善しようとしない人も中にはいるでしょう。
このような人をいちいち気にしていては、あなたが気疲れしてしまいます。
そんなときは、1人で悩まずに上司に相談しましょう。
「会社としてその人を雇い続けるかどうか」の判断を上司に託せばいいのです。
まとめ
スマホの使用を制限されている会社でも、緊急性がある時はスマホを使っても問題ありません。
それ以外の使い方は、仕事の生産性を下げたり情報漏洩の危険性があるので禁止されることが多いです。
私用でスマホをいじる部下に注意するときは、ストレートに言わないようにしたり、周りから言ってもらったりすることで人間関係をうまく保つことができます。
また、何度言ってもダメな場合は上司に相談するようにしましょう。
仕事中にスマホを使う部下にどう注意するか迷ったら、ぜひこの記事の方法を参考にしてみてください。

一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。