急性胃腸炎かもしれないという、急激な腹痛や下痢などの症状に襲われた時、「仕事休めない、どうしよう」という思いが頭をよぎる人は多いと思います。
しかし、症状が辛いだけでなく、人に移す可能性の高い急性胃腸炎。
仕事に行っている場合ではありません。
そこで、急性胃腸炎かなと思った時の上司への連絡の仕方や、有給がない時はどうすればいいかということについてお話しします。
まずは仕事を休んでしっかり治しましょう。
体調を崩すのが頻繁におこってしまうという場合は、精神的な問題を抱えていることも考えられるので、そんな方はこちらの記事もチェックしてみて下さい。
Contents
急性胃腸炎とは?原因や症状について
突然の吐き気や腹痛、下痢などの症状が起きたら、急性胃腸炎の疑いがあります。
その名の通り、ウィルスや細菌に感染した時に、急激に症状が起こる胃腸炎のことです。
急性胃腸炎の症状は辛い!
- 吐き気、嘔吐
- 激しい腹痛
- 下痢
- 発熱
- 食欲不振
などの症状が、何の前触れもなく急激に起こることが多いです。
急性胃腸炎の原因は?
急性胃腸炎は急激に起こった胃腸の炎症の総称ですが、そのほとんどは「感染性胃腸炎」が原因です。
この感染性胃腸炎には、ノロウィルスなどのウィルスに感染して起こる「ウィルス性胃腸炎」と、大腸菌やサルモネラ菌を原因とする「細菌性胃腸炎」があります。
ウィルス性胃腸炎は冬に、細菌性胃腸炎は梅雨〜夏に起こることが多いです。
おかしいと思ったらすぐに病院へ行こう!
お腹が痛い、気持ちが悪いと思って、市販の胃腸薬や下痢止めなどを飲むことはやめてください。
かなり激しい腹痛や下痢が起こると思いますが、自己判断で市販薬を飲むと、ウィルスや細菌が体内に残ったままになってしまう可能性があります。
原因によっても正しい対処法は違いますので、必ず病院へ行きましょう。
ウィルス性胃腸炎は対症療法しかありませんが、細菌性胃腸炎なら抗生物質が効く場合もあり、原因によっては治療が可能だからです。
もし夜中に症状が出たら、夜間診療をやっている病院を調べて、診てもらえるか連絡してみてください。
急性胃腸炎でも仕事を休めない時はどうしよう
急性胃腸炎の症状はかなり辛く、仕事どころではないはずです。
食事もできないし、動くことすら大変でしょう。
しかし、そんな状況でも「仕事は休めない、どうしよう」と悩む人はいると思います。
そんなんときは、どうしたら良いのでしょうか。
まずは上司にすぐ連絡をして相談
できれば病院へ行った上で、とりあえず、メールなり、電話なりで上司に「急性胃腸炎になった」ということを連絡しましょう。
もし夜中に発症して、まだ病院へ行けていない場合には、朝早く、少なくとも始業の1時間前くらいには、次のように連絡、相談をしてみてください。
「昨夜から下痢や嘔吐が続いており、急性胃腸炎かもしれません。大変申し訳ないのですが、これから病院へ行こうと思っておりますので、本日は休みをいただけないでしょうか。」
これで、「出勤しろ」という上司はあまりいないはずです。
このとき、もし連絡事項などがあれば、忘れずに伝えておくようにしましょう。
また、病院へ行った後も連絡を入れておきます。
症状を伝え、どのくらい休む必要があるのかも相談しましょう。
有給休暇がないときはどうしたらいい?
転職したばかりや雇用形態によっては、有給休暇を使って休むことができない人もいると思います。
有給休暇がなければ、理由はどうあれ、休めば欠勤となってしまい、お給料が出ません。
だから仕事は休めないが、この状態では出勤できないという時が非常に困るでしょう。
そのときに確認すべきは、就業規則です。
通常、正社員であってもパート社員であっても、その会社に就業規則が1つしかない場合には、雇用形態にかかわらず、同じ就業規則が適用されます。
その就業規則に「感染症等は出勤停止」という規定があれば、欠勤ではなく、「休業」扱いになります。
休業というのは、本人の都合ではなく、会社が出勤を停止しているわけですから、休んでもお給料の60%を請求できます。
全額ではありませんが、一部は支給されるということです。
では、就業規則に「パート社員は除外する」となっていた場合は、正社員とは適用条件が変わってきます。
その場合には、適用除外された労働者用の就業規則が別に定められているはずなので、そちらの規定が適用されます。
いずれにしても、急性胃腸炎(感染性胃腸炎)は、法律によって就業制限されている病気ではないため、休みの扱いをどうするかについては、就業規則の規定が優先されます。
規定がどうなっているか、上司または人事担当者に聞いてみてください。
無理をして出勤するのは絶対にダメ
それでも、仕事も忙しいし、お給料が減るのは困るし、なんとか早く出勤しないと!と思ってしまうかもしれませんが、しっかり療養することが大切です。
急性胃腸炎は一晩寝たくらいで治るものではありません。
少し症状が治まったくらいでは、まだ体内にウィルスや細菌が残っていて、その状態で出勤すれば、周囲の人にうつしてしまう可能性があります。
そんなことになったらかえって迷惑をかけることになるでしょう。
何日休む必要があるかは症状の重さによりますし、ここは医師の判断によると思います。
症状が落ち着き、医師からも大丈夫だと言われてから出勤することをおすすめします。
急性胃腸炎で休めないような会社じゃダメ
任された仕事をきちんとするのは社会人として当然のことだとしても、急性胃腸炎のような病気で休みが取れない会社だとしたら、それは問題です。
とても仕事ができるような状態ではないのですし、無理して出勤させれば、他の社員にも移す危険があります。
それでも出勤させようとする上司や会社なら、早めに見切りをつけた方がいいでしょう。
急性胃腸炎から早く回復するために
症状のピーク時は休まざるを得ないとして、症状が落ち着いてきたら1日でも早く仕事に復帰したいものです。
もともと、病気でも休めないと思うような会社で仕事をしているならなおさら。
急性胃腸炎(ウィルス性胃腸炎)は特効薬がなく、対症療法しかありませんが、自分でできる範囲のことは頑張ってみましょう。
無理して固形物を食べない
なんとか体力をつけて早く復帰しよう!と思うかかもしれませんが、食欲がないのに、無理して食べる必要はありません。
食事は抜いても大丈夫です。
水分補給はこまめにする
脱水症状を起こさないために、水分補給は大切なのですが、一度にたくさん飲んでもまた吐いてしまいます。
口を湿らせる程度でもいいので、こまめに、少しずつ水分を摂るようにしてください。
できれば水よりも、適度な塩分やミネラルを摂取できるスポーツドリンクや経口補水液がおすすめです。
食欲が出てきたら消化の良いものを口にする
下痢や嘔吐がなくなって、食欲も出てきたら、消化の良いものを少しずつ食べてみましょう。
消化に時間のかかる肉類や揚げ物などは避けて、
- おかゆ
- うどん
- お味噌汁
などを食べます。
ゼリーやヨーグルトなど、喉越しの良いもので胃を慣らしても良いでしょう。
ただ、冷たいものは胃腸を刺激してしまうことがあるので、できれば常温で。
ヨーグルトは電子レンジで40度くらいに温めて、ホットヨーグルトにするとお腹に優しいです。
また、食べる量はいつもより少なめに、小分けにして食べたほうが胃腸に負担がかかりません。
とにかく寝て体力を回復させる
免疫力を高めるためにも、休養が何より大事。
仕事に復帰できるだけの体力を回復させるために、余計なことはしないで、しっかり眠りましょう。
症状が辛かった時には睡眠さえ満足に取れなかったと思うので、少し楽になったらぐっすり眠れるのではないでしょうか。
まとめ
急性胃腸炎は読んで字のごとく、急にやってくる困った病気です。
仕事を休めない、早く出勤しないと、と思う気持ちがあっても、数日休んで完治させることが大切です。
わかった時点で早めに上司に報告し、きちんと休養して、周りに移さない状態になってから出勤しましょう。
この記事を読んだことをきっかけに、いざという時に備えて、就業規則も調べておいてください。
一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事
堀内 博文
1990年、高知県生まれ。
若手起業家、または起業を目指す 20 代を中心に、ビジネスでの結果を約束する Result Business Producer として活躍していたが、『自分の命の使い道』を『人を目覚めさせ本来の在るべき真の姿に導くこと』と定め、現在は一般社団法人 Mission Leaders Academy Japan 代表理事としてさらに活動の場を大きくしている。